先達の苦労
投稿者: samurai_03_japanjp 投稿日時: 2005/10/09 01:37 投稿番号: [28495 / 49973]
日朝修好に携わった、明治の先達の苦労の末の、本音・・・
*原文は「アジア歴史資料センター」レファレンスコード:A01000051800
「山之城管理官貿易景勢及国情ニ付建白」
(太政類典・第三編・明治十一年〜明治十二年・第十八巻・外国交際・公使領事差遣)
明治12年03月05日
(以下、現代文訳)〔 〕は注釈
【貿易の景況やや増進】
本港貿易の景況を見るに、条約の改約以来、やや輸出入の増進に向かっているとは言え、
これまでの輸出入の貿易高は年間凡そ42、3万円ぐらいである。
[我が輸入物のうち、本港の日本人が消費しあるいは貯蔵して年を越える分である凡そ3、4万円を差し引いた額である。]
【韓銭、金銀、穀物について】
商人達はあくことなく種々進歩の目的を立てて励んでいるが、
その目的というのが例えば、朝鮮の国俗である素衣(白衣)から、
染め布を用いるようにさせれば、我が国の物品は自然と需要が多いようになるだろうとか、
或いは、砂金や金銀などをこの一年の内には取引できるようにしようとか、
その他いろいろの望みを立てるが、これらは勿論、夢想に過ぎず、
本港だけでその望みを達することは出来ないものである。
それで、金銀はかねてから我が国の商人がいずれも買わんと欲し、
まずこれを買うことが当面の目的と見えて、朝鮮人商人も随分とこれを持ち込む者もあるが、
彼らは金銀と穀物は、韓銭(朝鮮貨幣)で買わないなら売る事をしない。
[金銀は金巾に替えることもある。しかし金巾に替えるのもすぐに交換するのではなく、
まずその場で金銀を韓銭で何貫文と言い立て、金巾を何貫文と定めて売買するので、利益が無いことが多い。]
最近、金巾類は朝鮮の洋銀相場の都合により兎角に購入し難く、
したがって(朝鮮側の)輸入も少なく、日本人が蓄える僅かの韓銭は、朝鮮米を小買するに足りないぐらいで
[居留地では韓銭が常に少なく高価である。それゆえ全体の貿易に差支えるほどである。]、
今のように我が国の貨幣と交換する相場が二十四半掛け
[すなわち1円につき408文である。これは我が邦人同士の相場である。]
の高価で、朝鮮人はまた金銀などは定価があるらしく、我が国の交換相場の高低に拘らずに売り出そうとするから、引き合わないので買い入れも出来ない。
朝鮮人もまた金巾類は需要が甚だ多いのに、交換する物貨も少なく、
また全国的に貨幣が融通していないと見えて、その不足を補うには足らないようである。
[あるいは言うのに、国中の韓銭総数は8百万貫と。しかしこれは甚だ不束な説である。
朝鮮人の説からでたのであろう。この国では官吏達ですら国の人口を知る者はいない。
まして貨幣の数をどうして知っておろうか。朝鮮は小国であるといえどもどうして8百万貫文ぐらいに止まろうか。
思うに、貨幣が不融通なのでそう言うのであろう。
たぶんに官庫貯蓄及び官吏ならびに富家の密貯などに埋もれているものが甚だ多いであろう。
これはみな栄を隠し貧労の体を装い、収斂の甚だしきなどにより察するところである。]
また、貿易物貨を運搬する道も開けず、また銅貨のみの国であるからこれを運搬するのも
[牛馬を使うときもあるがたいていは人が運んでいる。物貨の運搬も多くはそうである。]
また容易ではない。
(続く)
*原文は「アジア歴史資料センター」レファレンスコード:A01000051800
「山之城管理官貿易景勢及国情ニ付建白」
(太政類典・第三編・明治十一年〜明治十二年・第十八巻・外国交際・公使領事差遣)
明治12年03月05日
(以下、現代文訳)〔 〕は注釈
【貿易の景況やや増進】
本港貿易の景況を見るに、条約の改約以来、やや輸出入の増進に向かっているとは言え、
これまでの輸出入の貿易高は年間凡そ42、3万円ぐらいである。
[我が輸入物のうち、本港の日本人が消費しあるいは貯蔵して年を越える分である凡そ3、4万円を差し引いた額である。]
【韓銭、金銀、穀物について】
商人達はあくことなく種々進歩の目的を立てて励んでいるが、
その目的というのが例えば、朝鮮の国俗である素衣(白衣)から、
染め布を用いるようにさせれば、我が国の物品は自然と需要が多いようになるだろうとか、
或いは、砂金や金銀などをこの一年の内には取引できるようにしようとか、
その他いろいろの望みを立てるが、これらは勿論、夢想に過ぎず、
本港だけでその望みを達することは出来ないものである。
それで、金銀はかねてから我が国の商人がいずれも買わんと欲し、
まずこれを買うことが当面の目的と見えて、朝鮮人商人も随分とこれを持ち込む者もあるが、
彼らは金銀と穀物は、韓銭(朝鮮貨幣)で買わないなら売る事をしない。
[金銀は金巾に替えることもある。しかし金巾に替えるのもすぐに交換するのではなく、
まずその場で金銀を韓銭で何貫文と言い立て、金巾を何貫文と定めて売買するので、利益が無いことが多い。]
最近、金巾類は朝鮮の洋銀相場の都合により兎角に購入し難く、
したがって(朝鮮側の)輸入も少なく、日本人が蓄える僅かの韓銭は、朝鮮米を小買するに足りないぐらいで
[居留地では韓銭が常に少なく高価である。それゆえ全体の貿易に差支えるほどである。]、
今のように我が国の貨幣と交換する相場が二十四半掛け
[すなわち1円につき408文である。これは我が邦人同士の相場である。]
の高価で、朝鮮人はまた金銀などは定価があるらしく、我が国の交換相場の高低に拘らずに売り出そうとするから、引き合わないので買い入れも出来ない。
朝鮮人もまた金巾類は需要が甚だ多いのに、交換する物貨も少なく、
また全国的に貨幣が融通していないと見えて、その不足を補うには足らないようである。
[あるいは言うのに、国中の韓銭総数は8百万貫と。しかしこれは甚だ不束な説である。
朝鮮人の説からでたのであろう。この国では官吏達ですら国の人口を知る者はいない。
まして貨幣の数をどうして知っておろうか。朝鮮は小国であるといえどもどうして8百万貫文ぐらいに止まろうか。
思うに、貨幣が不融通なのでそう言うのであろう。
たぶんに官庫貯蓄及び官吏ならびに富家の密貯などに埋もれているものが甚だ多いであろう。
これはみな栄を隠し貧労の体を装い、収斂の甚だしきなどにより察するところである。]
また、貿易物貨を運搬する道も開けず、また銅貨のみの国であるからこれを運搬するのも
[牛馬を使うときもあるがたいていは人が運んでいる。物貨の運搬も多くはそうである。]
また容易ではない。
(続く)
これは メッセージ 1 (korea_is_mini_japan さん)への返信です.
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