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投稿者: woolong_99 投稿日時: 2002/05/03 23:59 投稿番号: [407 / 2453]
日本政府では年間の戦費を4億5千万円と見積もっておりそのうち海外への支払いは1奥5千万円を要するであろうと見積もっていた。しかし我が国の支払い能力は5千万円あまりしかなく、残りの一億円は外国からの借り入れに頼らなければならなかった。当時のポンドと円の交換比率は1対9.716であった。一千万ポンドはほぼ一億円に相当するわけである。そこで政府は駐英公使の林董に英国での資金調達の可能性について打診した。これに対する林の報告はいくつかの条件が満たされれば可能であろうという比較的前向きなものであった。政府はこの報告を受けて日銀副総裁の高橋是清をロンドンに派遣した。しかし、英国でも米国でも世論は日本が戦争に負けるであろうと想定していたし、日本の信用は極めて低かったから債券の発行による資金の調達は難航した。しかし、初期の戦局が日本側の優勢に動いていると公表されるにつれて漸く債権の引き受けをする銀行が出てきた。ロンドンのパーズ銀行と香港上海銀行が引き受けた。500万ポンドはロンドンで調達し残りの500万ポンドはニューヨークで募集された。このニューヨークでの債権はベアリング商会を通じてクーン・レーブ商会が引き取りナショナルシティー銀行とナショナル・バンク・オブ・コマースが発行した。この債券発行の条件はやはり不利なものであり、利率6パーセントで償還期限が明治44年4月5日、担保には関税が当てられた。利率は6パーセントであるが発行銀行に支払う手数料2パーセントを入れると実質的には8パーセントに登る高金利となった。当時、ロンドンもニューヨークも資金がだぶついていた時期でもあり一般の利率は3から4パーセントであった。こうしてみると日本は弱みをつかれて通常の二倍の金利で資金を調達しなければならなかったのである。唯、2回目3回目と外債を発行するに及んで金利も4.5パーセントまで下げられた。これは戦局が日本に有利に働いていることを受けて信用が上がってきたことを意味している。
軍費の調達(4)
高橋是清と金子堅太郎が外債発行のために日本を離れたのが1904年2月の後半であった。この年のはじめロンドン市場では日本の公債が暴落した。1月5日の中外商業新報はこれまでに発行された4パーセント利回りの債権が4ポンド以上値下がりしたことなどを伝えている。高橋らの交渉はこうしたお膳立てのなされた上で行われた。日本には金がない。金がなくては戦争が出来ない。それでは厳しい条件にも頭を下げなければならないという筋書きのもとロンドンとニューヨークで外債を発行するに至ったのである。外債は5月7日に仮調印が行われ5月12日に売り出されたが、この債権は売り出し前から人気が過熱していた。5月17日の東京朝日新聞は「倫敦の日本外債 応募三十倍」という見出しでニューヨークでは応募の五倍倫敦では三十倍あったと伝えている。更に、七月九日の東京朝日新聞は「政府の懐だぶつく」との見出しで、開戦以来の外債が総計八億二千万円に及んだこと、第三回までの五億二千万円に対し対外支払い分は三億余円に過ぎず残額の英米市場で運用している分や新規のものを加えれば五億円あまりの余裕を生ずるので、戦争が来年に及んでも財政上の問題は何ら生じないであろうと述べている。
軍費の調達(4)
高橋是清と金子堅太郎が外債発行のために日本を離れたのが1904年2月の後半であった。この年のはじめロンドン市場では日本の公債が暴落した。1月5日の中外商業新報はこれまでに発行された4パーセント利回りの債権が4ポンド以上値下がりしたことなどを伝えている。高橋らの交渉はこうしたお膳立てのなされた上で行われた。日本には金がない。金がなくては戦争が出来ない。それでは厳しい条件にも頭を下げなければならないという筋書きのもとロンドンとニューヨークで外債を発行するに至ったのである。外債は5月7日に仮調印が行われ5月12日に売り出されたが、この債権は売り出し前から人気が過熱していた。5月17日の東京朝日新聞は「倫敦の日本外債 応募三十倍」という見出しでニューヨークでは応募の五倍倫敦では三十倍あったと伝えている。更に、七月九日の東京朝日新聞は「政府の懐だぶつく」との見出しで、開戦以来の外債が総計八億二千万円に及んだこと、第三回までの五億二千万円に対し対外支払い分は三億余円に過ぎず残額の英米市場で運用している分や新規のものを加えれば五億円あまりの余裕を生ずるので、戦争が来年に及んでも財政上の問題は何ら生じないであろうと述べている。
これは メッセージ 392 (f3nasa さん)への返信です.
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