●極論・中東和平のための聖地破壊●
投稿者: rairiu 投稿日時: 2006/06/29 07:16 投稿番号: [2114 / 2453]
近いうちに戦争状態は終わると信ずるのが、いよいよ難しくなってきた。うち続くけわしい政治情勢のもとでは、簡単な解決法が見いだせなかった。もっとも、現状にいたるのを避ける方法がなかったわけではない。近代になって生まれた二つの国家主義運動が同じ土地にたいして権利を主張してきた【1】。限られた一片の土地所有権だけを争っているわけではない。どちらの側も国土全体にたいする権利を主張しつづけている。
この状況を最終的に打開する方法は三つしかないと、だれもが始めからわかっていた。1)二民族国家を樹立する。2)どちらか一方が (他方を追い出すか、殺すかして) 国土全体を獲得する。3)双方が納得する境界線を引く。このいずれかである。
●でもしょせん無理なのは、あの狭い土地でそれをやること。
そうすると、お互いに相手を壊滅させようとする考え方が出てくる。これは、二民族国家論よりずっと支持者が多い。自分が壊滅論者だと認めたくない人もいるだろうが、おそらくイスラエルに住むユダヤ人の三割とパレスチナに住むアラブ人の三割が(世論調査はないにしても)現実には賛成していると思う。だから壊滅論は無視できない選択肢だし、これを真剣に追及する人びともいる。もちろん、この考え方をとる人は自分たちの側が勝つと信じている。双方とも、なぜ自分たちが勝つかについて(神の加護はいうにおよばず)ジオポリティクスにかかわる分析を長々としてみせるに違いない。どちらの言い分が正しいか、答えは神のみぞ知る。そうなると世界は、再びホロコースト──アラブ人かユダヤ人の大虐殺──の記録を歴史にとどめて、別の問題に関心を移すことになるだろう(ただし、どちらかが核戦争を始めなかったらの話しである)。
あとに残されるのは、二民族国家が現実的でないと考え、アルマゲドンを待ち望むのもいやだと思っている人びと(イスラエル人・パレスチナ人・他の関係国)である。
パイ(土地)をほぼ半分ずつに分ける和平交渉と、80対20ほどに分ける交渉がある。
そうすると、この先どうなるのか? 今の状況では、恐ろしいことだと分かっていても、だれもが悲観的な想像をしてしまうのは無理もない。
──イスラエルがヨルダン川西岸とガザ地区を恒久的に再占領したあと、だれかが生物・化学兵器で攻撃をしかける。あるいは、オマールのモスクか嘆きの壁が爆破される【5】。どちらの側が自爆したかは後になってみないと分からない・・・。
これは多くの博士論文や報道記事の題材になる。文学にもなる。さぞかし見事な小説が生まれることだろう。
洞窟に隠れることを読者にお奨めしたいところだ。しかし今は素晴らしい新兵器があって、どんなに深い洞窟に隠れても、殺されたりたたき出されたりする【6】。ものごとがもっと簡単だった昔が懐かしい。
イマニュエル・ウォーラーステイン
この状況を最終的に打開する方法は三つしかないと、だれもが始めからわかっていた。1)二民族国家を樹立する。2)どちらか一方が (他方を追い出すか、殺すかして) 国土全体を獲得する。3)双方が納得する境界線を引く。このいずれかである。
●でもしょせん無理なのは、あの狭い土地でそれをやること。
そうすると、お互いに相手を壊滅させようとする考え方が出てくる。これは、二民族国家論よりずっと支持者が多い。自分が壊滅論者だと認めたくない人もいるだろうが、おそらくイスラエルに住むユダヤ人の三割とパレスチナに住むアラブ人の三割が(世論調査はないにしても)現実には賛成していると思う。だから壊滅論は無視できない選択肢だし、これを真剣に追及する人びともいる。もちろん、この考え方をとる人は自分たちの側が勝つと信じている。双方とも、なぜ自分たちが勝つかについて(神の加護はいうにおよばず)ジオポリティクスにかかわる分析を長々としてみせるに違いない。どちらの言い分が正しいか、答えは神のみぞ知る。そうなると世界は、再びホロコースト──アラブ人かユダヤ人の大虐殺──の記録を歴史にとどめて、別の問題に関心を移すことになるだろう(ただし、どちらかが核戦争を始めなかったらの話しである)。
あとに残されるのは、二民族国家が現実的でないと考え、アルマゲドンを待ち望むのもいやだと思っている人びと(イスラエル人・パレスチナ人・他の関係国)である。
パイ(土地)をほぼ半分ずつに分ける和平交渉と、80対20ほどに分ける交渉がある。
そうすると、この先どうなるのか? 今の状況では、恐ろしいことだと分かっていても、だれもが悲観的な想像をしてしまうのは無理もない。
──イスラエルがヨルダン川西岸とガザ地区を恒久的に再占領したあと、だれかが生物・化学兵器で攻撃をしかける。あるいは、オマールのモスクか嘆きの壁が爆破される【5】。どちらの側が自爆したかは後になってみないと分からない・・・。
これは多くの博士論文や報道記事の題材になる。文学にもなる。さぞかし見事な小説が生まれることだろう。
洞窟に隠れることを読者にお奨めしたいところだ。しかし今は素晴らしい新兵器があって、どんなに深い洞窟に隠れても、殺されたりたたき出されたりする【6】。ものごとがもっと簡単だった昔が懐かしい。
イマニュエル・ウォーラーステイン
これは メッセージ 2112 (rairiu さん)への返信です.
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