つづき2
投稿者: crawlingchaos_g 投稿日時: 2005/09/25 23:31 投稿番号: [7659 / 62227]
数十トンもあるホッキョククジラを1クルーだけで捕獲するのは不可能であり、複数のクルー(通常は8前後)の共同作業となる。一番銛を打ち込んだキャプテンおよびクルーに形式的に鯨は所有されることになるが、その所有権は最良の部分を分け前として受け取れるという意味にすぎず、協力の度合いに応じて、鯨の他の部分はあらかじめ定められている分配法に基づいて各クルーに配分される。
ポイント・ホープでは一番銛を打ち込んだキャプテンおよびクルーが臍から後の部分を取り、2、3番目に現場に到着したクルーが臍から前の体の部分を二等分し、4、5番目のクルーが頭部の下半分を二等分し、6、7番目のクルーが口の周辺部を一つずつ取る(RAINEY 1947: 261)。
鯨の陸上への引き揚げ、および解体を手伝った村人には一番銛のキャプテンから食事と分け前が提供され、また男たちによる解体終了後には、女たちが死骸から肉片をそぎ落とすことが許され、さらにキャプテンの妻は、各世帯、または家族の中にクルーがいない人、および年配の人々や生活が苦しい人々に食用鯨皮(maktak)を分配する(WORL 1980: 317)。捕鯨シーズンの終わりを告げる祝宴など、様々な年間の儀礼時にもキャプテンは多くの鯨肉、脂皮(blubber)、食用鯨皮を提供することが期待されており、各機会に大量の鯨産物が消費される(RAINEY 1947:262)。
こうして村落共同体の全成員に何らかの形で鯨産物が行き渡り、消費される。最初の分配時に多くを得た一番銛のキャプテンも二次的な分配でかなりの部分を分け与えてしまう。鯨の所有および分配において理論的には一番銛のキャプテンが優越しており、その威厳と名誉は満たされているが、現実には様々な分配の強制により、富の消費がはかられ、村落共同体の社会的均衡が保たれるしくみとなっている。
鯨肉、脂皮、食用鯨皮以外にも全ての鯨体が利用されている。鯨髭は換金商品として、肋骨は網の重しとして、あご骨は墓碑、保存棚、家の入り口として、肝臓、肺の皮はドラムの皮として、脊椎は家屋の通風口や建築材料として、内臓は犬の餌として利用されている(RAINEY 1947: 262)。頭蓋骨は海に戻されるが、決してゴミとして捨てられるわけではない。頭蓋骨には鯨の魂が宿っており、海に戻せば魂はまた新しい体を見つけるだろうと考えられているからである (RAINEY 1947: 259, 261)。
北西アラスカにおけるイヌピアット、ユピットの生活は鯨および捕鯨を中心に展開している。彼らは鯨の民、より正確にはホッキョククジラ捕鯨民なのである。
あるポイント・ホープの住民は捕鯨の意味を次のように語っている。「捕鯨は我々のクリスマスであり、独立記念日であり、感謝祭でもある」(BOCKSTOCE 1980: 54)。
ポイント・ホープでは一番銛を打ち込んだキャプテンおよびクルーが臍から後の部分を取り、2、3番目に現場に到着したクルーが臍から前の体の部分を二等分し、4、5番目のクルーが頭部の下半分を二等分し、6、7番目のクルーが口の周辺部を一つずつ取る(RAINEY 1947: 261)。
鯨の陸上への引き揚げ、および解体を手伝った村人には一番銛のキャプテンから食事と分け前が提供され、また男たちによる解体終了後には、女たちが死骸から肉片をそぎ落とすことが許され、さらにキャプテンの妻は、各世帯、または家族の中にクルーがいない人、および年配の人々や生活が苦しい人々に食用鯨皮(maktak)を分配する(WORL 1980: 317)。捕鯨シーズンの終わりを告げる祝宴など、様々な年間の儀礼時にもキャプテンは多くの鯨肉、脂皮(blubber)、食用鯨皮を提供することが期待されており、各機会に大量の鯨産物が消費される(RAINEY 1947:262)。
こうして村落共同体の全成員に何らかの形で鯨産物が行き渡り、消費される。最初の分配時に多くを得た一番銛のキャプテンも二次的な分配でかなりの部分を分け与えてしまう。鯨の所有および分配において理論的には一番銛のキャプテンが優越しており、その威厳と名誉は満たされているが、現実には様々な分配の強制により、富の消費がはかられ、村落共同体の社会的均衡が保たれるしくみとなっている。
鯨肉、脂皮、食用鯨皮以外にも全ての鯨体が利用されている。鯨髭は換金商品として、肋骨は網の重しとして、あご骨は墓碑、保存棚、家の入り口として、肝臓、肺の皮はドラムの皮として、脊椎は家屋の通風口や建築材料として、内臓は犬の餌として利用されている(RAINEY 1947: 262)。頭蓋骨は海に戻されるが、決してゴミとして捨てられるわけではない。頭蓋骨には鯨の魂が宿っており、海に戻せば魂はまた新しい体を見つけるだろうと考えられているからである (RAINEY 1947: 259, 261)。
北西アラスカにおけるイヌピアット、ユピットの生活は鯨および捕鯨を中心に展開している。彼らは鯨の民、より正確にはホッキョククジラ捕鯨民なのである。
あるポイント・ホープの住民は捕鯨の意味を次のように語っている。「捕鯨は我々のクリスマスであり、独立記念日であり、感謝祭でもある」(BOCKSTOCE 1980: 54)。
これは メッセージ 7658 (crawlingchaos_g さん)への返信です.
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