第3回議事概要(6月1日)(13)
投稿者: r13812 投稿日時: 2011/07/08 20:25 投稿番号: [54829 / 62227]
しかし、実はボリス・ワームさん自身は今この説をとっておりません。こ
れはセンサス・オブ・マリンライフという、スローリン財団が2000年から
2010年にかけて世界の海洋生物のセンサスということで大規模な国際的なプ
ロジェクトをやりました。日本でもJAMSTECをはじめとして多くの研
究者がこれに貢献しておりますし、私もそのメンバーに入っております。私
もボリス・ワームさんを前から知っておりますが、余りにも極端な意見に対
してセンサス・オブ・マリンライフの運営委員からは、それは水産学者自身
が言っていることと余りにもかけ離れているのではないかという運営委員が
2名ほどいらっしゃいまして、水産学者と共著の論文を書きなさいという話
になりまして、2009年にボリス・ワームさんは別の論文を書きました。それ
には何と書いてあるかと言いますと、これも同じ『サイエンス』に載ったの
ですが、タイトルは「世界の水産業の再建」、全く違うように見えるタイト
ルを、同じ著者が書いているわけです。これはその前提を変えたからです。
今度の前提はどんな前提かというと、普通に水産学者がやる前提なのです。
ちょっとだけ紹介いたしますと、これはいっぱい点がありますが、例えばタ
イヘイヨウマダラとか、そういうような一つひとつの水産資源をあらわしま
す。横軸は何かと申しますと、今の資源の状態です。1より大きければ持続
可能の状態、ミンククジラだと1.9ぐらい、すごいところにあると思います。
1より小さかったら、最大持続生産量という考え方からいうと減りすぎだと
いう問題。縦軸は何かと申しますと、今現在その魚をどのぐらいとっている
かというもので、これも1が最大持続生産量を達成する上では適正なレベル
です。したがって、それより上のところはどんどん減ってしまっているだろ
うというものですね。
これをざっと見ますと、赤い四角で囲った3分の1ぐらいがあてはまると
思いますが、この資源は、かつて乱獲されて必要以上に減ってしまい、今で
も乱獲され続けている、非常に悪い資源だということになります。こういう
グラフは遠洋水産研究所でも盛んに描いていらっしゃると思います。
青いところは何かと申しますと、かつては確かに減ってしまったけれども、
今は漁獲率を下げて、これから再建しつつある、つまり、リビルディングで
あるということです。緑は何かといいますと、まだ余っていて、しかもあま
りとっていないものです。もちろん赤いのが3分の1ぐらいあるというのは
非常に問題でありますけれども、すべての水産資源が枯渇するということと
は全然状況が違う。これが2009年にボリス・ワームさんが別の共著者たちと
書いたものです。
残念ながらこのデータの中には日本の水産資源は入っておりません。もう
ちょっと日本のデータが彼らに引用できる形であれば、入ることもできただ
ろうし、多分共著者に日本人も入ることができただろうと思いますが、残念
ながらそういうことにはなっておりません。
例えば、何人か私のよく知っている方で捕鯨問題に関して見解を述べる方
がいます。
米本さんは科学論をやっていらっしゃる方です。あるいは、鬼頭さんは環
境倫理学の方です。両方とも沿岸捕鯨を再開することが重要であると述べら
れていると思います。私もそう思います。米本さんは南氷洋捕鯨からはもう
撤退したほうがいいと言っております。鬼頭さんはまだそこまで言っていな
いと思いますが、私はこんなことを言うつもりはありません。それは政治的
な判断でありまして、南氷洋の資源が持続可能に利用できないかというと、
ほとんどの生態学者は、少なくとも日本の生態学者はそうは思っていないだ
ろうと思います。
れはセンサス・オブ・マリンライフという、スローリン財団が2000年から
2010年にかけて世界の海洋生物のセンサスということで大規模な国際的なプ
ロジェクトをやりました。日本でもJAMSTECをはじめとして多くの研
究者がこれに貢献しておりますし、私もそのメンバーに入っております。私
もボリス・ワームさんを前から知っておりますが、余りにも極端な意見に対
してセンサス・オブ・マリンライフの運営委員からは、それは水産学者自身
が言っていることと余りにもかけ離れているのではないかという運営委員が
2名ほどいらっしゃいまして、水産学者と共著の論文を書きなさいという話
になりまして、2009年にボリス・ワームさんは別の論文を書きました。それ
には何と書いてあるかと言いますと、これも同じ『サイエンス』に載ったの
ですが、タイトルは「世界の水産業の再建」、全く違うように見えるタイト
ルを、同じ著者が書いているわけです。これはその前提を変えたからです。
今度の前提はどんな前提かというと、普通に水産学者がやる前提なのです。
ちょっとだけ紹介いたしますと、これはいっぱい点がありますが、例えばタ
イヘイヨウマダラとか、そういうような一つひとつの水産資源をあらわしま
す。横軸は何かと申しますと、今の資源の状態です。1より大きければ持続
可能の状態、ミンククジラだと1.9ぐらい、すごいところにあると思います。
1より小さかったら、最大持続生産量という考え方からいうと減りすぎだと
いう問題。縦軸は何かと申しますと、今現在その魚をどのぐらいとっている
かというもので、これも1が最大持続生産量を達成する上では適正なレベル
です。したがって、それより上のところはどんどん減ってしまっているだろ
うというものですね。
これをざっと見ますと、赤い四角で囲った3分の1ぐらいがあてはまると
思いますが、この資源は、かつて乱獲されて必要以上に減ってしまい、今で
も乱獲され続けている、非常に悪い資源だということになります。こういう
グラフは遠洋水産研究所でも盛んに描いていらっしゃると思います。
青いところは何かと申しますと、かつては確かに減ってしまったけれども、
今は漁獲率を下げて、これから再建しつつある、つまり、リビルディングで
あるということです。緑は何かといいますと、まだ余っていて、しかもあま
りとっていないものです。もちろん赤いのが3分の1ぐらいあるというのは
非常に問題でありますけれども、すべての水産資源が枯渇するということと
は全然状況が違う。これが2009年にボリス・ワームさんが別の共著者たちと
書いたものです。
残念ながらこのデータの中には日本の水産資源は入っておりません。もう
ちょっと日本のデータが彼らに引用できる形であれば、入ることもできただ
ろうし、多分共著者に日本人も入ることができただろうと思いますが、残念
ながらそういうことにはなっておりません。
例えば、何人か私のよく知っている方で捕鯨問題に関して見解を述べる方
がいます。
米本さんは科学論をやっていらっしゃる方です。あるいは、鬼頭さんは環
境倫理学の方です。両方とも沿岸捕鯨を再開することが重要であると述べら
れていると思います。私もそう思います。米本さんは南氷洋捕鯨からはもう
撤退したほうがいいと言っております。鬼頭さんはまだそこまで言っていな
いと思いますが、私はこんなことを言うつもりはありません。それは政治的
な判断でありまして、南氷洋の資源が持続可能に利用できないかというと、
ほとんどの生態学者は、少なくとも日本の生態学者はそうは思っていないだ
ろうと思います。
これは メッセージ 54828 (r13812 さん)への返信です.
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