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第3回議事概要(6月1日)(11)

投稿者: r13812 投稿日時: 2011/07/08 20:07 投稿番号: [54827 / 62227]
もう一つ、生態学者として言っておきたいことは、先ほど日本の生態学者
では商業捕鯨の再開そのものは十分可能だという認識はかなり多く共有され
ていると申しましたけれども、いわゆる鯨害獣論というのがあります。これ
は何かと申しますと、クジラがふえすぎることによって水産資源が食べられ
てしまう、それによって水産業に対して被害を与えているという議論です。
これに関しては国際的には大いに生態学者の批判があります。国内でも多分
ほとんどの生態学者に聞かれたら賛成すると思います。つまり、批判に賛成
すると。
どういうことかと申しますと、ピーター・ヨッジスという方の論文に端的
にあらわれているのですが、このピーター・ヨッジスさんはもう亡くなって
しまいましたが、彼は間接効果、例えば捕食者と被食者がいる、さらにその
被食者の下がいるとか、被食者の競争者がいるとか、そういうふうに直接関
係ない第三者に対する影響はどうかということの理論をつくった国際的な権
威であります。ヨッジスの間接効果の理論というのは主要な生態学の教科書
には内外を含めて広く引用されているという方です。
彼の理論によれば、例えばクジラがふえたとして、クジラが確かに魚をた
くさん食べている、だからといって、水産資源が一方的に減るとは必ずしも
限らないということを、彼は数学論的なモデルを用いて立証しております。
これは大学1〜2年生程度の逆行列という知識がある方なら、誰でも検証で
きるというぐらいの理屈であります。
私はそのときにピーター・ヨッジスさんにメールを書きまして、なるほど、
あなたの言うことはもっともだけれども、それは別に日本が捕鯨ができない
ということではないのではないか。先ほどの米澤先生のお話にあったように、
非常に厳しい基準で、むしろ保護に配慮したような管理計画で合意されてい
ると。そういう資源はほかの水産資源に比べてむしろずっと厳しいのであっ
て、しかも、クジラが十分いるということが、例えばミンククジラなどでは
明らかになっていますというふうに申しましたところ、それはそのとおりだ
とおっしゃいました。だから、害獣論を批判するということと、クジラが商
業捕鯨の対象とすべきであるかないかというのは、全く別の話だということ
です。
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