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第3回議事概要(6月1日)(7)

投稿者: r13812 投稿日時: 2011/07/08 20:03 投稿番号: [54823 / 62227]
当時の水産研究所に計算に数十万円もかける余裕があるわけはありません
から土井さんは全てを手計算でやり、計算の範囲も狭くなりましたが、計算
に間違いがあるはずはありません。基本的に同じ数式―土井さんは自ら考案
した数式モデルを土井ポップ(ポピュレーション)と呼んでいましたが―を
使って二人の間に正反対の結果が出るはずはない。私は咄嗟にそこにはコン
ピュータの不正操作があると直感したわけですね。だけど、日本の学者は大
隅さんをはじめとして、まさかそこまではしないでしょうと。帰ってどこが
おかしいか研究してもらいますと言ったのですが、一回決まってしまうと、
後でひっくり返すのは大変だから、私は不正操作だと確信して四面楚歌の中、
本問題の決着は特別会議で行うべきだと強硬に主張しました。先方も余程ク
ックの計算に自信があったのでしょう。特別会議開催に賛成しましたが、わ
が方で計算しなおした所、案の定、クックのプログラムは動かず、不正操作
ということが判り、クックも論文を取り下げ、特別会議では我が方の主張が
通りました。
少し先を急ぎます。IWCの加盟国は77年に17ヶ国、それが1982年には39、
遂に票の3/4を支配した彼等は、捕鯨モラトリアム決議の採択に成功しまし
た。この決議は、その理由を信頼すべき科学的知識が不足し、鯨類の安全を
期することができないと主張しています。つまり、科学的根拠を理由にして
いるのですが、彼等はこの決議を科学委員会に付託することを避けました。
付託したくともできなかったのです。1972年と、1973年、科学委員会は、捕
鯨を全面禁止する理由も生物学的必要性もないと決議していますし、科学委
員会はこの年まで毎年、安全な捕獲枠をNMPに従って勧告してきたという
歴史がありますし、反捕鯨側にこれを覆しうる科学的理由が存在するわけも
ありません。本会議で私は、この決議は、条約の目的、規制科学的認定に基
かなければならないという5条の規定に反する違法な決議である等、約1時間
にも及ぶ大反論を試みましたが、相手方からとくに反論もないまま強引に採
択されてしまいました。
しかし、1982年というのは1982年海洋法条約発効の年なのです。さすがに
彼らも1982年条約に真っ向に違反するような決議を提出することができなか
った。そこで、彼らはモラトリアムという字を使いました、一時停止。一時
停止であれば解除条件が要ります。解除条件には、一つはNMPより安全な
ものをつくれということになりました。もう一つの条件は、資源評価のやり
直しをしなさいと。科学委員会は100名にも膨れ上がっていましたから、こ
んなものは絶対にできっこないというのが当時だと思うのですけれども、意
外や意外、東京大学の田中昌一さんがNMP用に新しい方法で提案をいたし
ました。
手法は、広くフィードバック方式としてしられるものですが、手法の詳細
は別として、結論だけを要約すると、当面の捕獲量を資源量の推定値の持つ
推定誤差と比較して、無視しうる量に限定するというものですし、その年、
得られた情報は、次々と計算式にFeed Backし、安全保障の度合が
自動的に年毎に改善されてゆくのですから、科学委員会のリーダー達がこれ
に飛び着いたのは当然です。
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