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BEKOFF「倫理と海洋哺乳類」7

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/09/17 16:37 投稿番号: [47828 / 62227]
動物福祉主義のおおまかな原則では、動物を利用した場合の動物の側の
負荷(コスト)と利用する人間側の便益を比較して、コストが便益を
下回る場合には、これを許容しうるとする。これは倫理則ではない。(#経済原則ですね)

動物福祉主義では、動物が快適さをあじわい、ハッピーであるように見え、
なんらかの生活の喜びを経験していて、長引く苦痛や強度の痛みを覚えない
時、あるいは怖れ、飢餓などいろいろな不都合から解放されている時に、
われわれは彼らに対する義務を果たしていると考える。

動物の各個体が普通に成長し、再生産を行っていて病気や負傷、栄養失調
その他の苦痛と困難をこうむらなければ、彼らは健全に自律する。

したがって動物福祉主義では、動物の利用が人道的なやりかたで行われて
いるかぎり、これは許容できると論ずる。ここで言う動物利用には、
動物実験、人間の消費のための屠殺、人間の不具合に対する療法(たとえば
イルカに補助されたセラピー<DAT>プログラム)等が含まれる。

動物福祉主義者たちは動物が不必要な苦痛を味わうことを望まない。
しかし何が必要な苦痛であり、何がほんとうの人道的配慮であるかという
ことについて、時として彼ら自身の中で見解の不一致をあらわす。

動物福祉主義内部で見解が一致するのは、動物の経験する苦痛と死が、
そこから導き出される人間の利便という理由により、許容されることが
あるという点である。

究極的には、人間の利便は手段を正当化する、この手段とは動物の利用
である、ということになる。

(第3章   「鯨の狩猟/捕鯨」へつづく)
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