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Re: 川端裕人のまとめ方(つづき)

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/09/04 16:51 投稿番号: [47244 / 62227]
>そして生命それ自体に価値があるのに、人間が私利私欲のために野生から切り離し、
>生きた食料工場としてしまった家畜への思いやりはカケラも無いのですね。

「思いやり」と言うべきか、「生物多様性への敬意、尊重」と言うべきかは、
趣味や知性の問題だと思いますが、多少生産性を犠牲にしても家畜を
その生物としての特性に適した飼育の仕方をする、バッテリー鶏舎よりも
地鶏を尊重するというのは、日本でも欧米でも、第三世界でも、ある程度
生活に余裕の出てきた人々に共通の嗜好パターンだと思いますが違いますか?

政策的にそういう方向を支援できるのならば、やったほうが良いのではないで
しょうかね。農家への戸別補償に、生物性尊重による生産性の低下分を補償
するという項目を入れるというふうな形で簡単にできます。漁業でも
養殖条件とか、漁期や漁法の選択で生物環境重視により強く個別補償を
出すというのは、利権に聡い人たちの「独特の論理」を排除できれば
簡単に実行できます。

>野生だの環境だの・・はダーウィニズムとは何の関係もありゃしません。

私は、野生生物が環境への適応を行う「偶然の必然化」のようなメカニズム
をいろいろな方向から考えたのがダーウィンだったと思うのですが
違いますか?

最近ではDNA単純決定論から、RNA適応論という、遺伝的進化論の新たな
展開が出てきて、また改めてダーィンを読み直すという、好奇心をそそる
楽しみがあるのですが(それにしても、日本の有力者の「DNA」という
言葉の使い方、滅茶苦茶ですね。石原慎太郎とか、猪瀬直樹とか、影山日出夫
とか、ビックリするぐらい機械論的な人間理解してるのがわかります。)

>そもそも社会ダーウィニズムのストローマンなんぞを引っ張って来るから
>話が無駄に膨れ上がるんです。

あなたのダーウィン理解がそもそもその「社会ダーウィニズムのストローマン」
であるドイツ差別主義者の理解に強く影響されているのではないかという
疑いが濃厚だから、わざわざいろいろと書いているのです。

これはあなた一人の責任ではなく、日本の戦前からの学問の伝統がそうなって
いるのだから、ある程度いたしかたないというところはあります。

だけれども、もうそろそろ知見を広げて、改めても良い頃じゃないかというのが、
ダーウィン生誕200年の去年のテーマだったわけです。

>知能が高い、感情が豊か、どれも「人間の属性」そのものですなあ。
>早い話が万物の霊長である人間に近いから、そう思うんですよ。

スピンドル細胞が脳内の前帯状皮質というところに多く分布しており、
感情や情感、報酬の予測、協調行動への意志といった意識の働きがある
というのは「人間の属性」とも言えますが、類人猿や鯨のほうがそういう
機能を歴史的に早くから持っていたというのはおそらくそうなので、
あとからそういう能力を身につけたくせにエラそうなこと言うなと、
性格の悪いイルカに言われたら、はいすみませんと言うしかないんじゃ
ないですか?

「万物の霊長である人間」というのはあなたのご見解ですか、それとも
みんながそう言ってる、という話ですか?

「霊長」というぐらいだから、おそらく宗教的な背景でそういうことを
おっしゃっているのだと思いますが、どういう宗教なのでしょうかね。
ご教示願えれば幸です。

カトリックの聖人に叙せられているアッシジのフランチェスコの場合は、
自分たちが一番エラいのだと思いがちな、人間の本性に注意を促して
いるのですがね。生物多様性に対して人間の営みは持続可能なもので
あるべきだということを、広く引用される文書に最初に残したのは
聖フランチェスコのはずです。

カトリックの影響が非常に強い南米の沿岸漁民の感受性に、このフラン
チェスコの考え方が読み取れます。北米や日本から来る遠洋漁船の
無責任な漁獲法に反発するのは当然です。

(つづく)
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