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否決されたモナコ案

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/03/29 23:45 投稿番号: [43237 / 62227]
あれだけ大騒ぎして否決しちゃったんだから、日本国民としては
否決したモナコ案の概要ぐらいは知っておくべきでしょうね。

アルベール2世からして海洋生物学に造詣の深い人だから、しっかりした
内容ですよ。

http://www.cites.org/eng/cop/15/prop/E-15-Prop-19.pdf
CoP15 Prop. 19
ワシントン野生動植物取引規制条約
第15回締約国会議、ドーハ(カタール)
2010年3月13−25日
附則書IおよびII改正のための提案協議

【条約第2条1にもとづきタイセイヨウクロマグロ (Thunnus
thynnus (Linnaeus, 1758))をCITES 附属書Iに加える提案】

[要   約]

1.タイセイヨウクロマグロは北大西洋とその接続海域、特に
地中海に生息する。通常沿岸部と外洋の表層および表層下部に
おり、海表から水深200mのところに生息する。

2.この魚種は大西洋まぐろ類保存国際委員会 (ICCAT) により、
2系群(東系群と西系群)として管理されているが、これは
離れた産卵場、遺伝子的相違、性的成熟へ到達する年齢の違い、
北大西洋中央部では産卵しないということが明らか等の理由に
よる。しかし両系群の回遊域は相当程度にオーバーラップする。

3.成熟年齢に達するのは、東大西洋と地中海では4−6才、
西大西洋では8−12才である。産卵が始まるのはメキシコ湾では
3月。地中海では東部では5−6月に産卵が行われ、中央部と
西部では6−7月に産卵する。

4.最近の遺伝子研究、Riccioni et al. (2009) は地中海での強い空間的
遺伝構造を示しており、これは複数の孤立した再生産下部個体群の
存在を示唆している。

5.2008年に ICCATの科学者たちにより行われた、東大西洋および
地中海系群の1955―2007年の期間を対象とする推定捕獲数に基づく
ヴァーチャル個体群分析は、2007年の産卵群バイオマスを78,724トン
と推定した。この数値は1958年と推定されるピークのバイオマス量
305,136トン、および1997年の201,476トンと対比しうる。

1957年から2007年にかけての50年間の歴史期間で、減少の絶対幅
が74.2%と推定され、そのうちの大きな部分(60.9%)が最後の
10年間で起っている。

西大西洋系群でこれに対応する分析は、2007年の産卵群バイオマスを
8,693トンと推定しており、これは1970年の49,482トンと比較可能
であり、38年間の歴史的経過で82.4%の減少幅を見たことになる。
1970年代と1980年代の過剰漁獲がこの減少を招いた。

管理努力はいまだに資源の回復をもたらしてはいない。
減少時以降産卵群バイオマスは比較的安定して推移し、
漁獲前のバイオマスの約15−18%にとどまっている。

7.Taylor et al. (2009) の研究は、東西大西洋双方の系群で、歴史的
減少幅がICCATによる推定より大きい可能性があると示している
(産卵群は現在歴史的ベースラインの20%以下)。


(つづく)
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