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Re: NHK教育「知る楽」の問題

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/09/05 01:29 投稿番号: [37736 / 62227]
>バスク捕鯨のみで北大西洋のセミクジラを「枯渇」させた仮説には、
>どうしても無理があるのでそれを考慮しないNHKを責める正当性はないから。

困りましたねえ。バスク捕鯨や北大西洋セミクジラに触れたまともな
学術書や論文にはたいていそう書いてあるんですがね。
知識が普及するまで、気長に待つしかないですかね。

>査読有りの論文の仮説(グラハム説を指す?)から、太地の古式捕鯨が
>単体で枯渇を招いた結論は導き出せないし、SLAの現実を考慮すれば
>コンビネーション理論に基いても太地主犯説は結論できない・・・・と言えば済む話。

グラハムじゃなくクラパムあるいはクラッパムなんですが(米国の国家公務員学者)
どっちにしても大村さんが特に九州西岸、山口県辺りのセミクジラ激減には
特にヤンキー捕鯨の影響が強い、と言ってるのに対して、クラパム他も、
大村さんが日本海系群と言っている部分に関してはコンビネーションも
頷けるという言い方に強く傾いた結論なんですね。

これはなぜかというと、大村さんも確認したタウンゼント鯨チャート
では日本海ではヤンキー捕鯨(竹島を「発見」したフランス捕鯨船も含む)が
かなりセミクジラを捕っていたことが示されているのだけれど、日本列島の
太平洋側ではまったく捕っていないからなのですね。マッコウクジラは捕って
たけどね。

というわけで、誰が見ても太平洋側の太地がヤンキー捕鯨に責任を
押し付けるのはかなり無理があるのです。

クラッパムも私も太地が自分のところの海を回遊していたセミクジラを
単独で枯渇させたとは言っていないのだけれど、土佐、紀伊半島の他の
捕鯨集落と太地で毎年合計50頭近くも捕っていれば、バスク、スペイン
北岸と同じ運命を遅かれ早かれたどっただろうとは言えるのです。

「浦でじっと鯨の回遊を待っているだけの網捕捕鯨が資源枯渇をひきおこす
わけがない」(板橋守邦)とは絶対に言えないのです。

>SLAの現実を考慮すればコンビネーション理論に基いても太地主犯説は結論できない・・・・

新しく議員になった先生方にも良くわかるように「SLAの現実」というのを
詳しく説明していただけますか?

コンビネイション理論はもちろん共犯説ですから、太地主犯説なんか
主張しません。あたりまえです。

ただ共犯者の一人が、自分には被害がかかったんだから自分は100%被害者だと
もう一方の共犯者にすべての責任をなすり付けていたら、これはずいぶんと
みっともない話ですね、ということです。

ヤンキー捕鯨だってオホーツクのセミクジラ漁はあんまり儲からないからと、
ベーリング海峡越えて北極海まで行き、ホッキョククジラ捕ってて氷に
閉じ込められ、ずいぶん死んでるんですがね。まさか太地や土佐でセミクジラ
ガンガン捕ってたから日本人のせいだ、とは言わないな。

>そもそも、このお話は査読の有無などではない

国会の政府答弁で、マスコミの報道を根拠にしたご質問にいちいちお答え
する立場にはない、と言ってるでしょ?これはさしあたりこれでもよいです。

それに対してテクニカルな問題で政府方針が査読学術論文の結論と矛盾して
いたら、政府委員はお答えしなければいけないですね。そういう制度です。

多くの問題では査読論文同士で賛否両論あったりするから、その場合は
政府や国会は政治判断でどちらかを選んでよいです。

だけれど19世紀日本の太平洋側沿岸セミクジラ枯渇原因に関して、
ヤンキー単独犯人説というのは査読論文には無く、板橋氏、森田氏
その他の思い込みが繰り返されているだけですから、NHK教育で
そんなもの流してよいわけがないのです。
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