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近代産業の野生生物利用不能論

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/07/26 06:44 投稿番号: [36753 / 62227]
いろいろなところで引用されているルートヴィヒ、ハイルボーン、ウォルタース1993年サイエン
ス誌論文のつづきです。

これ、生物多様性の保護を国際共通課題とするという、リオ宣言が出された次の年の論文ですね。
日本国内でのリオ宣言理解とはずいぶん違っているように思えます。
サイエンス誌260(2)号17分冊、1993年4月2日
http://www.esm.ucsb.edu/academics/courses/595CC/Readings/Ludwig_et_al_1993.pdf
http://www.fisherieswatch.org/docs/284.pdf
======
太平洋シャケ漁獲の歴史は、普通の漁業のわびしい姿とは好対照をなして
いて興味深い。20世紀前半に、市場の発展と技術の向上により、太平洋シャケ
漁は急速な伸びを見せた。しかしほとんどの系群が過剰漁獲に到達した。

多くの系群が乱獲、ダム、生息地喪失によって失われた。しかし最近の
30年間にはより多くの魚が産卵できるようになり、公海での捕足は低減された。
これにより、やや良好な資源/系群管理が可能になった。

海洋学的な状況が良好であったように見える。アラスカではシャケの記録的
漁獲高が達成され、ブリティッシュ・コロンビアではその最も価値ある
魚種で過去最高の利益を上げた(5)。


われわれの提案は、収奪開発されているシステムに関して、科学的合意を
得ようなどということをもう止めようということである。

資源を持続的に開発収奪しようとして劇的に失敗した例は数多くあるが、
その失敗の原因についてはいまだに合意が成立していない。
ラドヴィッチはカリフォルニア鰯の例を回顧し、漁獲開発初期の頃に
(当時の)カリフォルニア水産狩猟局の科学者たちが警告を発していた
ことを指摘している。制限をつけること無くして商業的漁獲を増加させる
ことは不可能であり、系群個体数を過剰捕獲から守るため、鰯の年間
捕獲枠を設定することを勧告/推奨するというのが彼らの提言だった。

この勧告/推奨は水産業界の反対に会った。業界は、遠洋魚種を過剰に
捕獲するなどということは実際上不可能である、という発言をする
ような科学者を特定することに成功した。ディベートは今日まで
続いている。
太平洋イワシの崩壊ののち、ペルーアンチョビーが牛飼料用魚粉原料として
ターゲットにされた。結果は水産業の歴史のうちでもっとも劇的な大崩壊
であった。漁獲高は数年のうちに、1000万トンの高水準時からほとんど
ゼロへと低落した。系群について、崩壊について、関連する海洋学的出来事
について、出来事の以前と以後にわたる広範な研究がなされた。

エルニーニョ現象と漁獲の継続が、この漁業の崩壊にとって相対的にどれ
ほどの重要性を持ったのかということについて、全般的な合意は成立しな
かった(7)。
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