「鯨食害論」のネタ元(多分)
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/05/25 07:54 投稿番号: [35153 / 62227]
そういうわけで、http://journal.nafo.int/J22/Trites.pdf
です。
大隅&田村両氏が最初に「鯨食害論」を太平洋について試算し、IWCに参考論文
として提出したのが1999年ですが、その原型となったと思われる論文(北西大西洋
水産科学ジャーナル1997年所載)の要旨を日本語訳しときます。
>>> <<<で囲んだ部分をふくらませると、大隅&田村説のコアになりますね。
他の部分をすべて無視すると、「食害論」が政策宣伝として効果的になるのだな。
文中の「FAOの定義する7統計海域」というのは、原論文
http://journal.nafo.int/J22/Trites.pdfの3頁目にある地図を見るとよくわかるけど、
太平洋を文字通り、北から南まで全部カバーしてます。
しかしすごいもんだね。戦後の漁獲量の急成長、日韓中の周辺がダントツだね。
これじゃあ、「乱獲なんか自分たちのためにならないのだから、そんなことは
やるはずが無い」と言っても、誰も説得できないでしょう。
「一次生産生物」とか「一次生産物」とここで言ってるのはオキアミなど
プランクトンのことだけれど、稚魚、幼魚も論理的にはここに入るね。
=======<論文要旨>===========
漁業と海洋哺乳類の太平洋における競合度合いを、国連食糧農業機関(FAO)
の定義する7統計海域について推定した。FAOソースから編成した捕獲統計
は、1940年代後期から1990年代前期にかけての漁獲高が200万トンから
5000万トンに増加したことを示した。太平洋のいくつかの海域で起きている
最近の停滞と減少は、太平洋の漁業がこれまでのような拡大を続けてゆく
ことができないということを示唆している。
>>>84種類の海洋哺乳類全体のポピュレイション・サイズ、総生物量(体重総計)、
一日あたり消費率から推定すると、これらが太平洋で消費している食物量は
人間が収穫する量の約3倍にあたる。<<<海洋哺乳類が捕獲する量の多くの部分
(60%以上)は深海イカと非常に小さな深海魚類で、人間が漁獲できる
ものではない。したがって漁業と海洋哺乳類の間の競合は限られている。
さらに商業的に漁獲される魚類の重要な消費者は他の魚食魚であり、海洋
哺乳類ではない。
漁業と海洋哺乳類の捕獲対象をめぐる競合がどちらかというと限られている
にもかかわらず、一次生産生物に関する間接的な競合は考えうる。
FAOの7海区それぞれで、海洋哺乳類の存続を支えるために必要とされる
一次生産生物は狭いレンジでの変動におさまっている。このことが示唆する
のは、海洋哺乳類がその生息の場を十分に利用するということのために
緩やかな発展をとげ、利用可能な一次産物を最大化しているということである。
これは漁業の急速な拡大と、その比較的最近の一次産物への依存と対照的
である。このわれわれの一次産物への依存が「食物ウェブ競合」と呼ばれる
ものを導き出したのかもしれない。
===================================
以上、J. Northw. Atl. Fish. Sci., Vol. 22: 173–187
[太平洋における漁業と海洋哺乳類の捕獲対象および一次生産生物をめぐる競合]
アンドリューW・トリティス(ブリティッシュ・コロンビア大学水産センター)、
ヴィリー・クリステンセン、ダニエル・ポウリー(水棲生物資源管理国際センター<マニラ>)
要旨
です。
大隅&田村両氏が最初に「鯨食害論」を太平洋について試算し、IWCに参考論文
として提出したのが1999年ですが、その原型となったと思われる論文(北西大西洋
水産科学ジャーナル1997年所載)の要旨を日本語訳しときます。
>>> <<<で囲んだ部分をふくらませると、大隅&田村説のコアになりますね。
他の部分をすべて無視すると、「食害論」が政策宣伝として効果的になるのだな。
文中の「FAOの定義する7統計海域」というのは、原論文
http://journal.nafo.int/J22/Trites.pdfの3頁目にある地図を見るとよくわかるけど、
太平洋を文字通り、北から南まで全部カバーしてます。
しかしすごいもんだね。戦後の漁獲量の急成長、日韓中の周辺がダントツだね。
これじゃあ、「乱獲なんか自分たちのためにならないのだから、そんなことは
やるはずが無い」と言っても、誰も説得できないでしょう。
「一次生産生物」とか「一次生産物」とここで言ってるのはオキアミなど
プランクトンのことだけれど、稚魚、幼魚も論理的にはここに入るね。
=======<論文要旨>===========
漁業と海洋哺乳類の太平洋における競合度合いを、国連食糧農業機関(FAO)
の定義する7統計海域について推定した。FAOソースから編成した捕獲統計
は、1940年代後期から1990年代前期にかけての漁獲高が200万トンから
5000万トンに増加したことを示した。太平洋のいくつかの海域で起きている
最近の停滞と減少は、太平洋の漁業がこれまでのような拡大を続けてゆく
ことができないということを示唆している。
>>>84種類の海洋哺乳類全体のポピュレイション・サイズ、総生物量(体重総計)、
一日あたり消費率から推定すると、これらが太平洋で消費している食物量は
人間が収穫する量の約3倍にあたる。<<<海洋哺乳類が捕獲する量の多くの部分
(60%以上)は深海イカと非常に小さな深海魚類で、人間が漁獲できる
ものではない。したがって漁業と海洋哺乳類の間の競合は限られている。
さらに商業的に漁獲される魚類の重要な消費者は他の魚食魚であり、海洋
哺乳類ではない。
漁業と海洋哺乳類の捕獲対象をめぐる競合がどちらかというと限られている
にもかかわらず、一次生産生物に関する間接的な競合は考えうる。
FAOの7海区それぞれで、海洋哺乳類の存続を支えるために必要とされる
一次生産生物は狭いレンジでの変動におさまっている。このことが示唆する
のは、海洋哺乳類がその生息の場を十分に利用するということのために
緩やかな発展をとげ、利用可能な一次産物を最大化しているということである。
これは漁業の急速な拡大と、その比較的最近の一次産物への依存と対照的
である。このわれわれの一次産物への依存が「食物ウェブ競合」と呼ばれる
ものを導き出したのかもしれない。
===================================
以上、J. Northw. Atl. Fish. Sci., Vol. 22: 173–187
[太平洋における漁業と海洋哺乳類の捕獲対象および一次生産生物をめぐる競合]
アンドリューW・トリティス(ブリティッシュ・コロンビア大学水産センター)、
ヴィリー・クリステンセン、ダニエル・ポウリー(水棲生物資源管理国際センター<マニラ>)
要旨
これは メッセージ 35152 (aplzsia さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1834578/a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa_1/35153.html