また、シロクロ問題3
投稿者: ts657738 投稿日時: 2004/01/10 10:36 投稿番号: [2182 / 62227]
WEB講座
第19回「鯨は人間と自然が交流する。里山のような存在だ
加藤秀弘(独立行政法人水産総合研究センター遠洋水産研究所鯨類生態研究室室長)
より以下を抜粋。
クジラの耳垢から年齢と生活の履歴を推定、性成熟の弱齢化がおきていた
http://eco.goo.ne.jp/magazine/files/lesson/nov01-3.html
1940〜50年代の初めには12歳前後だったメスの性成熟年齢は、70年代前半には7〜8歳になり、子どもを出産できるメスの数も必然的に増加します。一方、鯨が減少する要因となる歴史的な自然死亡率の増加が想定できないため、私達はミンククジラの頭数は歴史的に増加したと考え、1980年頃からIWC科学委員会で、この考え方を主張していきました。
ミンククジラの頭数が増えていることは、管理方式にも影響を与えまた捕獲枠増加につながるため、私達の性成熟年齢の若歳化説には頑強に反対する意見も当然ありました。以後のこの現象の真意を巡り15年間強にわたるディベートがおこなわれることになりましたが、議論が結果としてみると、この反対意見や批判者の存在によって、我々は自らの分析の欠点に気づき、さらに資料を探し求めそれを検討してみるという、当たり前であるがなかなか達成できないエクササイズが体現できたわけです。ディベートの程度は年度によって差がありますが、次第にミンククジラの頭数が増えていることは、ほかのデータからも明らかになってきて、また捕鯨を取り巻く情勢も変わり、捕鯨に反対だから性成熟の若齢化に異議を唱えるという状況ではなくなってきました。
こうして、1997年9月に開催されたIWC科学委員会の特別作業部会において、ミンククジラの若齢化は真の現象であるとする結論に達して、足かけ17年にわたって論議されてきたこの問題にいちおうの決着がつきました。長い間この研究に取り組んできた身としては、非常に感慨深いものがあり、正直全身から力の抜ける思いでしたね。
これは メッセージ 2181 (ts657738 さん)への返信です.
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