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IWCはどこへ行くのか④

投稿者: crawlingchaos_g 投稿日時: 2007/06/27 23:36 投稿番号: [19220 / 62227]
≪原則論を焦点に据えた日本/先住民捕鯨「人質」ではない≫
  沿岸小型捕鯨向けのミンククジラ捕獲枠について日本は、非常に早くから各国に対して新たな捕獲枠案を提示し、2月、正常化会合を開催した時点でもその内容を十分に検討し、理解するよう各国代表団に要望していた。
  その内容は先住民生存捕鯨と同様、地域消費に限定すること、監視取り締まり措置としては、前議長であったフィッシャー氏が取りまとめたRMSパッケージ提案の要素を取り入れ、透明性を確保する委員会の設置も受け入れた。
  さらに、捕獲頭数については、現在実施されている北西太平洋鯨類捕獲調査の捕獲頭数から差し引くことを表明。
  つまり、捕獲頭数を新たに要求するのではなく、沿岸小型捕鯨への付け替えとすることで、ミンククジラ資源に与える影響はないことを強調。
さらに、頭数については年次会合の場で柔軟に検討できることとし、沿岸小型捕鯨地域の窮状を救済することへの理解を捕獲枠の形として要求する、原則と現実をパッケージとした提案を打ち出した。
  沿岸小型捕鯨地域の窮状については、IWC年次会合で過去に何度も救済措置を取るべきだとする決議を採択しており、「救済」の必要性はIWCが認めている形である。
では、なぜ捕獲枠を認めないのか。先住民捕鯨と何か違うのか。日本は原則論を議論の焦点とした。
  一方の米国にとって、先住民捕鯨捕獲枠を確保するためにも、沿岸小型捕鯨に対する理解を最大限示す必要があった。
  事前の水面下の交渉で、沿岸小型捕鯨捕獲枠に対する懸念理由を示して、暗に捕獲枠への理解を示す条件を伝えた内容が、日本からみれば、大きく譲歩した決議案となったとみられる。
それでも米国はアンカレジ会合で、日本の沿岸小型捕鯨捕獲枠について賛成をすることはできなかった。
  日本は先住民捕鯨と沿岸小型捕鯨の類似性を指摘することで、その捕獲枠を求めたものの、先住民捕鯨枠発給を「人質」とはしなかった。
「駆け引き」の材料にはしたが、「取り引き」の材料にはしなかった。
  このため、ビル・ホガース議長が先住民捕鯨枠を沿岸小型捕鯨枠よりも先に審議し、採択を求めることについても異議を唱えなかった。
今回のホスト国であり、議長国であり、広く同盟国でもある米国に、花を持たせた。
  先住民捕鯨に向けた議論は、新たな捕獲枠を求めたグリーンランドの決議案以外、もめることもなく、2日目の午前中には全会一致ですんなりと採択された。
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