小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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小泉首相の統治戦略(終)-1

投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/08/28 00:42 投稿番号: [213326 / 232612]
  8.日本型「指導者民主主義」は根づくのか

   最後にもう一度「指導者民主主義」の問題に立ち戻っておきたい。小泉は、強力な指導者の地位を確保するために、独自の奇抜な統治戦略を編み出した。だが、この統治戦略によって彼はいわば自縄自縛に陥り、結果として小泉政権の内政と外交の両面における業績は、中途半端なものに終わらなければならなかった。このことの根底には、ヴェーバーの説く指導者優位の民主主義を可能にする制度的な条件も、また指導者を守り立てて行くという政治家たちの意識も、ともに日本では欠如しているという事情があった。そこで、小泉政権の苦い教訓を生かし、日本にも指導者民主主義を定着させる意味で、さしあたり次のことを提案しておきたい。

  第一に、次回の衆議院選挙からは、各政党は自党の首相候補を明示した上で選挙戦に望むことを是非とも実行してもらいたい。「マニフェスト」と称する政策綱領を掲げる意義を否定するものではないが、衆議院選挙の最大の意義は、各政党あるいは各陣営が誰を首相の座につけたいのかをあらかじめ明らかにし、そのうえで有権者の選択を問うことでなければならない。

  現在のような歴史の大転換期にあっては、選挙の時点では予感もしなかったような事態が到来し、首相が国民の生命にも関わる重大な決断を下さねばならないようなケースは、じゅうぶん考えられうる。その場合に、国民が自分たちの手で首相を選んだという実感を持っているか否かは、首相の決断の仕方や内容にも影響し、また、それに対する国民の反応をも多いに左右する重大な問題である。

  現に自衛隊員はイラクに派遣され、常に生命の危険に晒しながら任務に従事している。また一般国民にしても、近い将来に日本本土に向けてミサイルが発射される可能性は、耐えず考慮にいれておかねばならない。こういう時代環境を考えれば、小泉退陣後の次の首相は、決して国会議員レベルの派閥あるいはグループの離合集散の中から決められてはならない。すでに述べたような仕方で衆議院選挙を事実上の首相公選に近づけることによって、国民自身が自分たちの将来を誰に託するかを決めることが重要である。

  さらに指導者の地位を強化するための第2の方策として、ドイツに倣った首相の「建設的不信任案」の制度を日本も取り入れることを提案したい。その場合、最も望ましいのは、憲法改正によってこの条項を新たに憲法に盛り込むことである。そうしたルールを主要政党間の合意によって国会の慣行として確立するのも、ひとつの行き方であろう。

  小泉に代わる新しい首相は、ヴェーバーの「指導者民主主義」が求める要件を可能な限り満たすような指導者でなければならない。確かに、大衆の間に人格への信従を呼び起こすような、カリスマ性をそなえた人物を現在の日本の政界に見つけることは、ほとんど絶望に近い。だが、それを補うためにも、右のような仕方で首相の地位をできるだけ強化することが必要である。

  そして、いったん選ばれた首相は、よほどの失政やスキャンダルがない限り、最低でも4年間ぐらいはその地位を保証されなければならない。欧米諸国の実例に照らしても、最初は凡庸と見えた指導者も、強力な権限と安定した地位を与えられることによって、多少ともカリスマ性を帯びてくることが少なくないからである。(文中敬称略)

(終)
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感想は、また明日。
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