南京大虐殺・従軍慰安婦強制連行は事実

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パル博士の意見書(6)

投稿者: nmwgip 投稿日時: 2005/05/28 00:04 投稿番号: [8891 / 29399]
講談社学術文庫・東京裁判研究会著「共同研究パル判決書」下巻P598〜601より引用続き

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……検察側証拠によれば、1937年12月13日南京陥落のさい、場内における中国軍隊の抵抗はすべて終熄したのである。日本の兵隊は城内に侵入して、街上の非戦闘員を無差別に射撃した。そして日本の兵隊が同市を完全に掌握してしまうと強姦、殺害、拷問および劫掠の狂宴が始まり、6週間続いたというのである。
  最後の数日間、2万名以上の者が日本人によって処刑された。最初の6週間以内に、南京城内およびその周辺において殺害された者の数の見積もりは26万人ないし30万人の間を上下し、これらの者はすべて実際には裁判に付されることなく、殺戮されたものである。第三紅卍会および崇善堂の記録によって、この二団体の埋葬した死体が15万5千以上であった事実が、これらの見積もりの正確性を示している。このおなじ6週間の間に2万人をくだらない婦女子が日本の兵隊によって強姦された。
  以上が『検察側の南京残虐事件の顛末である』。すでに本官が指摘したように、『この物語の全部を受け容れることはいささか困難である』。そこには『ある程度の誇張』とたぶん『ある程度の歪曲』があったのである。本官はすでにかような若干の例をあげた。その証言には慎重な検討を要するところのあまりに熱心すぎた証人が、明らかに若干いたのである。
  ここに陳福宝と名乗る一人の証人について触れてみよう。この証人の陳述は法廷証第208号である。この陳述において、かれは、12月14日39人の民間人が避難民地域から連行され、小さな池の岸に連れていかれて機関銃で射殺されるのを目撃したとあえていっている。証人によれば、これは米国大使館の付近で、朝白日のもとに行われたのである。16日にかれは、日本軍に捕らわれたいく多の壮健な若者が銃剣で殺されていたのをふたたび目撃した。そのおなじ日の午後、かれは太平路に連れていかれ、3人の日本兵が2軒の建物に放火するのを見た。かれはこの日本兵の名前をもあげることができたのである。
  この証人は本官の目にはいささか変わった証人に見える。日本人はかれを各所に連れてその種々の悪業を見せながらも、かれを傷つけずに赦すほどかれを特別に好んでいたようである。この証人は、本官がすでに述べたように、日本軍が南京にはいったその2日目に避難区から39名の者を連れだしたといっている。証人は、これが起こった日付はたしかに12月14日であるとしている。この一団の人のうち、その日に37名の者が殺された。許伝音博士でさえ、かようなことが12月14日に起こったとはいえなかったのである。かれは難民収容所に関する12月14日の日本兵の行動に関して述べているのであるが、その日に収容所から何者も連れ出されたとはいっていない。
  いずれにしても、本官がすでに考察したように、証拠にたいして悪くいうことのできることがらをすべて考慮に入れても、南京における日本兵の行動は凶暴であり、かつベイツ博士が証言したように、残虐はほとんど3週間にわたって惨烈なものであり、合計6週間にわたって、続いて深刻であったことは疑いない。事態に顕著な改善が見えたのは、ようやく2月6日あるいは7日すぎてからである。
  『弁護側は、南京において残虐行為が行われたとの事実を否定しなかった』。かれらは『たんに誇張されていることを愬えている』のであり、かつ『退却中の中国兵が、相当数残虐を犯したことを暗示している』のである。
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  パル博士は、「南京における日本兵の行動は凶暴であり」「残虐はほとんど3週間にわたって惨烈なもの」であった「検察側証拠」について、少なくとも意見書の中においては、直接の検証を行っていません。全ての問題について緻密な論理を展開していた博士にしては珍しく、「本官がすでに考察したように」と言いながら、それがどのような考察であったかを触れている箇所が無いのです。博士の考察は全て、証拠として「受け容れることはいささか困難である」「ある程度の誇張」「ある程度の歪曲」があったと考えられるケースについてしか直接言及していません。
  おそらく博士は、「検察側証拠」に対して「弁護側は、南京において残虐行為が行われたとの事実を否定しなかった」から、その規模はともかく、残虐行為自体の実在を検証する必要は無いと考えたのでしょう。
  少なくとも、パル博士が残虐行為の真偽について余り関心を持っていなかったのは確かだと思われます。
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