Re: 馬鹿はおまえだよ その3
投稿者: maximirion 投稿日時: 2011/12/31 18:22 投稿番号: [38128 / 41162]
<shoujouji>
成瀬関次著「戦ふ日本刀」より
「今次の事変では、…一面恐ろしい器械化戦が行はるると共に、他面一騎打
の原始戦が盛んに行はれ、戦風は一部元亀天正に逆戻りしたかのやうなところ
さへある。その上、未曾有の廣い戦線で混戦的に戦ひつつあるのと、昭和九年来
日本刀そのままでの使用が、事実上復活となり、戦線では軍の中堅をなす
下士官全部が兵種を問はず佩用する事となつた等から、爾来日本刀が実戦に
於いて有史以来の使用量を見せるに至つたのである。」
成瀬氏の著作は,日本刀神話が盛んな戦時中のものだから,日本刀が実戦で
使われたという前提になっている。しかし少なくともそこからわかることは,
下士官以上のほとんどが日本刀を持参してしかも使用したこと,日本刀という
のが「実戦」という前提のもとでさえ,数人斬ればたちまち駄目になるような
やわなものでなく,強力な殺人道具であったことだ。この著作で現在から見て
疑問符が付くのは,成瀬氏が戦地で日本刀を修理した際にそれらが人を斬った
刀であることの証拠を色々と説明しているが,それをすべて実戦(白兵戦)の
結果としていることのみである。
文盲が読むと、著述者の意図が読み取れずに曲解されると言う良い身本だ。
実際の記述にある、実践で使用した際の日本刀の問題点ぬいついての記述を拾って見るとこうなる。
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面白い事は、兵種、戦闘の難易、地形其の他によつて、刀の損傷に共通点のある事で、例へば文字通りに血戦した部隊の刀を手にして見ると、判で押したやうに同じ傷み場所は、柄糸の磨り切れてゐる事、鍔元がぐらつき目釘が折れてゐる事、刀身の先の方が多くは左に曲がつてゐる事、同じ刀身の先の方に刃こぼれのある事の四つの点であり…(p.36)
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…陣中では、修理に出てくる刀の十振が十振いづれにも目釘の故障がある。それを一本一本竹を割つて削つてゐたのでは、徒に時間がかかつて急場の間に合わない。竹箸だと一寸削つて切つただけで用に立つ。しかも、何処の竹だか非常に堅くて、なかなか折れさうにもない。これは天が与へてくれたものと、自分はいまでもさう信じてゐる程である。
…
それから、最初自分の見込みでは、軍刀の故障は、刀身が六分外装が四分といふ考へで行つたところが、全くの反対であつて、殊に柄の故障の多かつたのは屡々発表したところであるが、それが為め早くも材料がなくなつてしまつた。(p.126-127)
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さすがに第一線の戦闘部隊だ。一寸見ただけで其の損傷状態がまるでちがつてゐる。試みに手にした一刀、何げなしに抜いて見ると、刀身は鍔元から血糊でそれが稍褐色がかり錆のやうになつてゐる。プンと臭い。目釘が折れるか飛ぶかしたと見え、生木の小枝を打ち込んである。指先でつまんで抜くと。そこから黒褐色の悪臭をもつ汁がポタリと一滴落ちた。血の腐つたやつだ。戦ひの最中に、血が刀身をつたはつて、(金+祖)のすき間から柄の中に入り、それが間隙にたまつて腐つたのだ。柄木を抜いて見ると、その汁がダラダラと落ちる。
…
これは今度の事変ばかりでなく、日清日露から西南役維新戦争に溯つて見て、実際乱戦中に敵とわたり会つて血戦した事実は、小説や講談にあるやうにザラにあつたものでは無いらしい。殊に今度の事変などでは、いざ接戦となると敵は逃げ足となり、一人斬つて二人目に及ばんとする時は、早二間も三間も離れて居るといふやうな場合が多く、実際十人も二十人も斬つたといふやうな話は、例へば敵を城壁域内際とか袋路地のやうな所に追ひつめ、ひしめき合ひわめき合ふ処を片つ端から滅多斬りにした時などの事で、さうした将兵の血刀を手にし、状況を聞いて見るに、四五人斬つたかと思ふ頃、多くの場合血がぬるぬると柄に伝はつて来る。斯様な時に、昔の柄巻の有難さが本当にわかるもので、殊に小倉木綿をそのままたたんで巻いたのなどは、手がすべらなくてよい。(p.153-154)
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結果として、実践で人を斬った日本刀が修理に出されているということだ。
据えもの切りや斬首に使えば、その後は修理なんだよ。
成瀬関次著「戦ふ日本刀」より
「今次の事変では、…一面恐ろしい器械化戦が行はるると共に、他面一騎打
の原始戦が盛んに行はれ、戦風は一部元亀天正に逆戻りしたかのやうなところ
さへある。その上、未曾有の廣い戦線で混戦的に戦ひつつあるのと、昭和九年来
日本刀そのままでの使用が、事実上復活となり、戦線では軍の中堅をなす
下士官全部が兵種を問はず佩用する事となつた等から、爾来日本刀が実戦に
於いて有史以来の使用量を見せるに至つたのである。」
成瀬氏の著作は,日本刀神話が盛んな戦時中のものだから,日本刀が実戦で
使われたという前提になっている。しかし少なくともそこからわかることは,
下士官以上のほとんどが日本刀を持参してしかも使用したこと,日本刀という
のが「実戦」という前提のもとでさえ,数人斬ればたちまち駄目になるような
やわなものでなく,強力な殺人道具であったことだ。この著作で現在から見て
疑問符が付くのは,成瀬氏が戦地で日本刀を修理した際にそれらが人を斬った
刀であることの証拠を色々と説明しているが,それをすべて実戦(白兵戦)の
結果としていることのみである。
文盲が読むと、著述者の意図が読み取れずに曲解されると言う良い身本だ。
実際の記述にある、実践で使用した際の日本刀の問題点ぬいついての記述を拾って見るとこうなる。
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面白い事は、兵種、戦闘の難易、地形其の他によつて、刀の損傷に共通点のある事で、例へば文字通りに血戦した部隊の刀を手にして見ると、判で押したやうに同じ傷み場所は、柄糸の磨り切れてゐる事、鍔元がぐらつき目釘が折れてゐる事、刀身の先の方が多くは左に曲がつてゐる事、同じ刀身の先の方に刃こぼれのある事の四つの点であり…(p.36)
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…陣中では、修理に出てくる刀の十振が十振いづれにも目釘の故障がある。それを一本一本竹を割つて削つてゐたのでは、徒に時間がかかつて急場の間に合わない。竹箸だと一寸削つて切つただけで用に立つ。しかも、何処の竹だか非常に堅くて、なかなか折れさうにもない。これは天が与へてくれたものと、自分はいまでもさう信じてゐる程である。
…
それから、最初自分の見込みでは、軍刀の故障は、刀身が六分外装が四分といふ考へで行つたところが、全くの反対であつて、殊に柄の故障の多かつたのは屡々発表したところであるが、それが為め早くも材料がなくなつてしまつた。(p.126-127)
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さすがに第一線の戦闘部隊だ。一寸見ただけで其の損傷状態がまるでちがつてゐる。試みに手にした一刀、何げなしに抜いて見ると、刀身は鍔元から血糊でそれが稍褐色がかり錆のやうになつてゐる。プンと臭い。目釘が折れるか飛ぶかしたと見え、生木の小枝を打ち込んである。指先でつまんで抜くと。そこから黒褐色の悪臭をもつ汁がポタリと一滴落ちた。血の腐つたやつだ。戦ひの最中に、血が刀身をつたはつて、(金+祖)のすき間から柄の中に入り、それが間隙にたまつて腐つたのだ。柄木を抜いて見ると、その汁がダラダラと落ちる。
…
これは今度の事変ばかりでなく、日清日露から西南役維新戦争に溯つて見て、実際乱戦中に敵とわたり会つて血戦した事実は、小説や講談にあるやうにザラにあつたものでは無いらしい。殊に今度の事変などでは、いざ接戦となると敵は逃げ足となり、一人斬つて二人目に及ばんとする時は、早二間も三間も離れて居るといふやうな場合が多く、実際十人も二十人も斬つたといふやうな話は、例へば敵を城壁域内際とか袋路地のやうな所に追ひつめ、ひしめき合ひわめき合ふ処を片つ端から滅多斬りにした時などの事で、さうした将兵の血刀を手にし、状況を聞いて見るに、四五人斬つたかと思ふ頃、多くの場合血がぬるぬると柄に伝はつて来る。斯様な時に、昔の柄巻の有難さが本当にわかるもので、殊に小倉木綿をそのままたたんで巻いたのなどは、手がすべらなくてよい。(p.153-154)
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結果として、実践で人を斬った日本刀が修理に出されているということだ。
据えもの切りや斬首に使えば、その後は修理なんだよ。
これは メッセージ 38118 (shoujouji さん)への返信です.