南京事件の背景(7)軍紀風紀の頽廃
投稿者: wadatumi_voice21 投稿日時: 2008/09/21 17:51 投稿番号: [26102 / 41162]
戦争の拡大と軍隊の大量動員が、軍の素質の低下をもたらしたことは
前述したとおりであるが、それにともなって、軍の規律がゆるみ、
軍紀風紀が乱れたことが、犯罪非行を続出させた原因となった。
大量虐殺は、軍の組織的行為である 捕虜の殺害や敗残兵の剔出が
原因であることはもちろんだが、軍紀風紀の乱れによる兵士個人による
行為によっておこった場合も多出したことが、いっそう事件を大きくした。
この点は 軍上層部でも認めており、南京虐殺事件が 国際的な非難を
浴びたのをうけて、南京占領直後の1937年1月4日付で、
参謀総長は 中支那方面軍に次のような要望を行なっている。
(引用:中支那方面軍参謀長「軍紀風紀ニ関スル件通牒」『昭和十二年
陸支密大日記』、防衛研究所図書館収蔵文書)
同じ内容の要望は、北支那方面軍にも出されているが、
これは 軍紀風紀の粛正が、日中戦争が拡大したこの時期の日本軍にとって
大きな問題であったことを示している。
顧ミレバ皇軍ノ奮闘ハ半歳ニ近シ 其行ク所常ニ赫々タル戦果ヲ収メ
我将兵ノ忠誠勇武ハ中外ニ斉シク之ヲ絶賛シテ止マズ皇軍ノ真価愈々
加ルヲ知ル
然レ共一度深ク軍内部ノ実相ニ及ベバ未ダ瑕瑾ノ尠カラザルモノアルヲ
認ム
就中軍紀風紀ニ於テ忌々シキ事態ノ発生近時漸ク繁ヲ見
之ヲ信ゼザラント欲スルモ尚疑ハザルベカラザルモノアリ
惟フニ一人ノ失態モ全隊ノ真価ヲ左右シ 一隊ノ過誤モ全軍ノ聖業ヲ
傷ツクルニ至ラン
(中略)
遡テ一般ノ情特ニ迅速ナル作戦ノ推移或ハ部隊ノ実情等ニ考ヘ及ブ時ハ
森厳ナル軍紀節制アル風紀ノ維持等ヲ困難ナラシムル幾多ノ素因ヲ認メ
得ベシ 従テ露見スル主要ノ犯則不軌等ヲ挙ゲテ直ニ之ヲ外征部隊ノ
責ニ帰一スベカラザルハ克ク此ヲ知ル
然レ共実際ノ不利不便愈々大ナルニ従テ益々以テ之ガ克服ノ努力ヲ
望マザルヲ得ズ
(中略)
断ジテ事変ノ完美ナル成果ヲ期センガ為茲ニ改メテ軍紀風紀ノ振作ニ
関シ切ニ要望ス
本職ノ真意ヲ諒セヨ
昭和十三年一月四日 大本営陸軍部幕僚長 載仁親王
参謀長の このような要望がでたことは、まったく異例のことだった。
開戦後2年間の軍紀風紀に関する犯罪非違の調査によると、
日中戦争の戦地おける犯罪件数は、日清・日露戦争に比べ
はるかに高率で、たった2年間で5,221件にものぼっている。
この数は しかし、憲兵隊が取り扱った件数に限られている。
(「無形戦力軍紀風紀資料第一号 支那事変ニ於ケル犯罪非違ヨリ視タル
軍紀風紀ノ実相竝ニ之ガ振粛対策」大本営陸軍部研究班昭和十五年十一月)
前述したとおりであるが、それにともなって、軍の規律がゆるみ、
軍紀風紀が乱れたことが、犯罪非行を続出させた原因となった。
大量虐殺は、軍の組織的行為である 捕虜の殺害や敗残兵の剔出が
原因であることはもちろんだが、軍紀風紀の乱れによる兵士個人による
行為によっておこった場合も多出したことが、いっそう事件を大きくした。
この点は 軍上層部でも認めており、南京虐殺事件が 国際的な非難を
浴びたのをうけて、南京占領直後の1937年1月4日付で、
参謀総長は 中支那方面軍に次のような要望を行なっている。
(引用:中支那方面軍参謀長「軍紀風紀ニ関スル件通牒」『昭和十二年
陸支密大日記』、防衛研究所図書館収蔵文書)
同じ内容の要望は、北支那方面軍にも出されているが、
これは 軍紀風紀の粛正が、日中戦争が拡大したこの時期の日本軍にとって
大きな問題であったことを示している。
顧ミレバ皇軍ノ奮闘ハ半歳ニ近シ 其行ク所常ニ赫々タル戦果ヲ収メ
我将兵ノ忠誠勇武ハ中外ニ斉シク之ヲ絶賛シテ止マズ皇軍ノ真価愈々
加ルヲ知ル
然レ共一度深ク軍内部ノ実相ニ及ベバ未ダ瑕瑾ノ尠カラザルモノアルヲ
認ム
就中軍紀風紀ニ於テ忌々シキ事態ノ発生近時漸ク繁ヲ見
之ヲ信ゼザラント欲スルモ尚疑ハザルベカラザルモノアリ
惟フニ一人ノ失態モ全隊ノ真価ヲ左右シ 一隊ノ過誤モ全軍ノ聖業ヲ
傷ツクルニ至ラン
(中略)
遡テ一般ノ情特ニ迅速ナル作戦ノ推移或ハ部隊ノ実情等ニ考ヘ及ブ時ハ
森厳ナル軍紀節制アル風紀ノ維持等ヲ困難ナラシムル幾多ノ素因ヲ認メ
得ベシ 従テ露見スル主要ノ犯則不軌等ヲ挙ゲテ直ニ之ヲ外征部隊ノ
責ニ帰一スベカラザルハ克ク此ヲ知ル
然レ共実際ノ不利不便愈々大ナルニ従テ益々以テ之ガ克服ノ努力ヲ
望マザルヲ得ズ
(中略)
断ジテ事変ノ完美ナル成果ヲ期センガ為茲ニ改メテ軍紀風紀ノ振作ニ
関シ切ニ要望ス
本職ノ真意ヲ諒セヨ
昭和十三年一月四日 大本営陸軍部幕僚長 載仁親王
参謀長の このような要望がでたことは、まったく異例のことだった。
開戦後2年間の軍紀風紀に関する犯罪非違の調査によると、
日中戦争の戦地おける犯罪件数は、日清・日露戦争に比べ
はるかに高率で、たった2年間で5,221件にものぼっている。
この数は しかし、憲兵隊が取り扱った件数に限られている。
(「無形戦力軍紀風紀資料第一号 支那事変ニ於ケル犯罪非違ヨリ視タル
軍紀風紀ノ実相竝ニ之ガ振粛対策」大本営陸軍部研究班昭和十五年十一月)
これは メッセージ 26100 (wadatumi_voice21 さん)への返信です.