>x3 アフガンとイラクは別だろう(1)
投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2003/01/29 15:08 投稿番号: [151711 / 177456]
>>>国連憲章は、個別の自衛権と集団的自衛権を認めているが?(muneobus氏)
>>憲章で認められている定義について討議し、結論を出すのが安保理です。それが武力行使容認決議。憲章で認められている=自動的に発動してよいというわけではありません。それでは秩序が保たれないからです。
>イラク攻撃については、その通りだが、自衛権についてはそうではない。(muneobus氏)
第51条〔自衛権〕
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。
http://www.lares.dti.ne.jp/~m-hisa/home/strategy/charter/japanese.html#7-51
はい、国連憲章が想定する”国家対国家”の対照的な武力攻撃については、たしかにそのとおりです。
ここでの問題は、”武力攻撃”を行う側が何であったかです。911テロの場合、あれはアフガニスタンという国家がアメリカ合衆国に仕掛けた戦争ではありません。これは911テロ後のアフガン攻撃に至るまでの経緯で安保理でも世界中で議論を巻き起こし、”国家対非国家的存在”すなわち非対称的な戦争である「新しい戦争」という言葉を生み出しました。結局、アメリカは次のようなロジックで国際社会を沈黙させました。曰く、
1)911テロによりアメリカを攻撃したのは、アフガニスタンの実効支配(国連承認の政府ではない)勢力であるタリバン政権が隠匿する、ビンラディン氏率いるアルカイダという名のテロ組織である疑いが強い。(アルカイダを匿うアフガンが悪い)
2)タリバン政権はビンラディン氏の身柄引き渡しに応じなかった。応じない場合はビンラディン氏拘束のために攻撃すると通告した。(警告はした)
3)タイムリミットが過ぎた。やむなくアメリカは攻撃に踏み切る。攻撃の際は国連承認政府の北部同盟にも支援を要請する。(民主化に協力する)
4)ついでだからアメリカはアルカイダを養成しつづけるタリバン政権そのものを潰し、アフガンの人々に主権を返す。(国民を悪政から解放する)
つまり、非対称的だったはずの一方的な攻撃を、アフガン国家という対照的な存在による宣戦布告と勝手に解釈して武力攻撃に及んだのです。そして、将来の脅威の芽を摘むためにタリバン政権を完全に崩壊させ、新政権の樹立に協力した。
”従来”の国連憲章の解釈でいけば、アメリカの行動は個別自衛権の行使にも当たらない重大な国連憲章違反です。しかし、ここは貴方が指摘するとおり、国連憲章の解釈にも限界がきていることを示唆しています。つまり、憲章に明確に定義されていない事態についてどのように対応するかということについて、国連システムは有効な判断基準を持っていないということ。その弱点をアメリカはうまく利用したのです。そして世界はアメリカのロジックの前にアフガン攻撃をただ座視するだけだった…。
>>憲章で認められている定義について討議し、結論を出すのが安保理です。それが武力行使容認決議。憲章で認められている=自動的に発動してよいというわけではありません。それでは秩序が保たれないからです。
>イラク攻撃については、その通りだが、自衛権についてはそうではない。(muneobus氏)
第51条〔自衛権〕
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。
http://www.lares.dti.ne.jp/~m-hisa/home/strategy/charter/japanese.html#7-51
はい、国連憲章が想定する”国家対国家”の対照的な武力攻撃については、たしかにそのとおりです。
ここでの問題は、”武力攻撃”を行う側が何であったかです。911テロの場合、あれはアフガニスタンという国家がアメリカ合衆国に仕掛けた戦争ではありません。これは911テロ後のアフガン攻撃に至るまでの経緯で安保理でも世界中で議論を巻き起こし、”国家対非国家的存在”すなわち非対称的な戦争である「新しい戦争」という言葉を生み出しました。結局、アメリカは次のようなロジックで国際社会を沈黙させました。曰く、
1)911テロによりアメリカを攻撃したのは、アフガニスタンの実効支配(国連承認の政府ではない)勢力であるタリバン政権が隠匿する、ビンラディン氏率いるアルカイダという名のテロ組織である疑いが強い。(アルカイダを匿うアフガンが悪い)
2)タリバン政権はビンラディン氏の身柄引き渡しに応じなかった。応じない場合はビンラディン氏拘束のために攻撃すると通告した。(警告はした)
3)タイムリミットが過ぎた。やむなくアメリカは攻撃に踏み切る。攻撃の際は国連承認政府の北部同盟にも支援を要請する。(民主化に協力する)
4)ついでだからアメリカはアルカイダを養成しつづけるタリバン政権そのものを潰し、アフガンの人々に主権を返す。(国民を悪政から解放する)
つまり、非対称的だったはずの一方的な攻撃を、アフガン国家という対照的な存在による宣戦布告と勝手に解釈して武力攻撃に及んだのです。そして、将来の脅威の芽を摘むためにタリバン政権を完全に崩壊させ、新政権の樹立に協力した。
”従来”の国連憲章の解釈でいけば、アメリカの行動は個別自衛権の行使にも当たらない重大な国連憲章違反です。しかし、ここは貴方が指摘するとおり、国連憲章の解釈にも限界がきていることを示唆しています。つまり、憲章に明確に定義されていない事態についてどのように対応するかということについて、国連システムは有効な判断基準を持っていないということ。その弱点をアメリカはうまく利用したのです。そして世界はアメリカのロジックの前にアフガン攻撃をただ座視するだけだった…。
これは メッセージ 151710 (muneobus さん)への返信です.
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