対米全面テロ

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「歴史の時差」を見つめる・・1

投稿者: chottomato3 投稿日時: 2002/09/22 22:23 投稿番号: [147981 / 177456]
■9・11から1年――「歴史の時差」を見つめる

  摩天楼の群れを突き抜けてそびえ立つニューヨークの世界貿易センターに、ジェット機が相次いで飛び込んだ。瞬時にして3千人もの命が失われる。そんな悪夢の「9月11日」から1年が過ぎた。
  いま、世界の人々が、それぞれ自分は何をしていたかの記憶も重ねつつ、あのときを思い出しているのではないか。

  人間のおぞましさ、狂信の怖さ、現代文明のはかなさ……。さまざまな感慨とともに、特別な思いが頭をかすめた日本人もいるだろう。「真珠湾攻撃以来の奇襲だ」「カミカゼ特攻隊を思わせる」などの言葉があのとき米国で飛び交ったからだ。
  いささか性格が違うとは思いつつ、半世紀前のことを思い出させられたのは確かだ。異常な空気のなか、異常な手段も用いて米国に挑んだ日々が、この日本にもあったということである。

  その日本が今度は「民主主義社会を守ろう」という反テロ包囲網に加わり、米国支援のため自衛艦をインド洋に送った。それが「真珠湾攻撃60周年」の直前だったのは歴史の流れを表して象徴的だ。おぞましいナチズムの記憶をもつドイツもまた、積極的に反テロの輪に加わった。


  ●驚くべき地球の現実

  米軍によるアフガニスタン攻撃は、違った意味で衝撃的だった。殺伐とした山岳地帯に潜むテロリストグループの訓練施設。彼らをかばうタリバーン政権の粗末な建物……。世界貿易センターとはかけ離れた標的の数々が、圧倒的な近代兵器によって雨あられのごとく狙い撃たれたのである。戦争と言うには、あまりにも不均衡な戦いだった。
  タリバーン政権の圧政にも驚かされた。イスラム原理主義を基盤として、女性を家に閉じこめようとし、教育の機会も与えない。男にはヒゲを義務づけ、娯楽を禁じ、公開処刑は日常的だった。

  血で血を洗ってきたアフガニスタンの部族抗争も、私たちの常識とはかけ離れていた。一方、反テロ戦争が激化を誘ったパレスチナ紛争では、自爆テロがイスラエルの兵器に対抗する。9・11は惨めな地球の現実をドラマ的に浮き彫りにした。
  いま、絶望的な宗教対立論や「文明の対立」論が広がりを見せる。しかし、長い人類の歴史を考えれば、少し違った見方もできるのではないか。


  ●先進国にも過去がある

  例えば女性蔑視(べっし)なら、中国には纒足(てんそく)の伝統があり、日本でも戦前までは男尊女卑がまかり通っていた。
  武力による権力争いなら、古来その歴史をもたない国の方が珍しい。日本では戦国時代といわず明治維新ですら、多くの血の犠牲のうえに新政府が成り立った。たかだか百数十年前のことである。
  宗教戦争なら欧州でも新旧キリスト教が激しく戦ったし、日本も残酷なキリシタン弾圧の時代をもっている。
  欧州の入り組んだ戦争史は、行き着く先が20世紀の2度にわたる世界大戦だった。理想を求めたはずの共産主義も各地で残酷な物語を生んだ。
  米国にも語りたくない過去がある。先住民を力で追いやったのも、奴隷売買を当然としたのも彼らの遠くない祖先だった。

  いま民主主義国とされる国々は、それぞれ暗い過去や苦難の歴史を持ち、多くの犠牲を払って今日に至ったのだ。人権思想の定着も平和共存の尊重も、そうした過去があってこそではないか。
  してみると、この地球上には各地にさまざまな「歴史の時差」があると考えることができるのではないか。長い人類の歴史から見ればわずかな時差なのだが、先進国の人々はそれを忘れて、いまの価値観を天与のものと思い込んではいないだろうか。


......2に続く→
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