パレスチナは戦闘から交渉の季節へ(中)
投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2002/06/01 00:08 投稿番号: [3842 / 20008]
残る3つの疑問
それでも「戦闘の季節」が終わって、これから「交渉の季節」が始まるのかも
しれない。しかしその前に問われなければならない三つの疑問がある。
(1)アラファト議長が改革を訴えるのは、自分以外に自治政府代表になる者が
いないことを見越してのことなのだろうか?つまり「改革」後にもアラファ
ト独裁という現状が維持されるのか?
(2)イスラエルがパレスチナの改革を要求しているのは、パレスチナ国家の
「死」を待つために、交渉のさらなる引き延ばしを狙っているのか?
(3)アメリカは近くテネットCIA(米中央情報局)長官をパレスチナに送り
込んで多岐にわたる警察組織を一本化しようとしている。パウエル国務長官も
遠くない将来に再びパレスチナを訪問するかもしれない。そうしたアメリカの
和平への努力は来るべきイラク攻撃の舞台を整えるためだけのものなのだろう
か?
(1)に対する解答は難しい。21カ国、1自治区のアラブ全体の中で幾らかで
も機能している民主主義はヨルダン、バーレーンなどほんの少数にとどまるか
らだ。しかしパレスチナには、イスラエルがすぐ隣にあるという利点がある。
数年前までナブルスで活動していた世論調査機関はほとんど毎回、民主性に関
する質問を行っていた。その結果によると、パレスチナが民主的であると見る
パレスチナ人はほとんどなかったが、イスラエルの民主性は高く評価されてい
た。
(2)は、これまであらゆる和平案に反対してきたシャロン・イスラエル首相
の履歴を見れば明らかだろう。現状でのイスラエル政府はパレスチナ独立国家
に対する用意ができていない。シャロン首相が属するリクードの中央委員会は
パレスチナ国家を作らせないとの決議を行った。この決議を推進したのはネタ
ニヤフ元首相だ。彼は99年の選挙で労働党のバラク前首相に破れた直後に政界
から引退したが、この決議で政界復帰の意思と可能性が明らかになった。シャ
ロン首相としては次の選挙には対抗馬となることが確実視されるネタニヤフ元
首相との強硬路線競争に入らざるを得ない。従ってシャロン首相のアラファト
排斥論はさらに鋭さを増さざるを得ないだろう。
それでも救いとなるのはリクード支持者の64%がネタニヤフ元首相の出した
反パレスチナ国家動議に反対していることだ。イスラエル全体では70%以上が
イスラエル・パレスチナと2国家ができることを支持している。
一方、労働党はクリントン案に近い線での和平案を採択した。しかし党内は
一致しておらず、パレスチナとの交渉をあきらめてパレスチナから一方的に撤
退しようとする案にも支持がある。
これは メッセージ 3841 (etranger3_01 さん)への返信です.
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