パレスチナは戦闘から交渉の季節へ(下)
投稿者: etranger3_01 投稿日時: 2002/06/01 00:08 投稿番号: [3843 / 20008]
◆一定しないアメリカの中東政策
(3)について見る時、アメリカの中東政策が一定していない点に注目せざる
を得ない。昨年9月11日に同時多発テロが起きるまでのブッシュ政権は中東に
全く興味を失っていた。前任者のクリントン前大統領が任期間際にアラファト
議長、バラク前首相を招いてトップ会談を設定し、最大限の圧力をかけたもの
の失敗してしまったことに対する反省からくるものだ。慌ててパレスチナ問題
の周旋を開始したのはテロの1カ月後に始まったアフガニスタン攻撃の舞台を
整えるためであった。実際に大規模なイラク攻撃が起こるかどうか分からない
し、アメリカのパレスチナ問題に対する努力がそれを前提としたものであるか
どうかも分からない。しかし問題は、中東の人々のほとんどがそう見ていると
ころにある。パウエル国務長官のイスラエル・パレスチナ訪問は一種の触媒と
して働いて停戦をもたらした。しかしそれをアメリカの外交戦略の勝利と見る
のは難しい。
アルアクサ・インティファーダの期間に1250人のパレスチナ人と 458人のイ
スラエル人が死んだ(イスラエルの反占領人権組織B'Tselem調べ)。負傷者は
その3倍以上に上るだろう。3つの質問に対する解答はこれだけの大きな犠牲
が無駄に支払われたのを示すことになるのかもしれない。
イスラエルはガザへの侵攻態勢を整えたが、主としてアメリカの圧力でそれ
を延期した。しかし大勢の犠牲者を出すパレスチナの自爆テロが起これば、ネ
タニヤフ元首相との対抗上ガザ攻撃を実行せざるを得なくなる。既に5月7日
にはテルアビブ郊外のリション・レツィヨン、18日にはネタニヤで自爆テロが
起きて、合計16人の死者を出している。ヨルダン川西岸に比べると人口密度が
比較にならないほど高いガザへの侵攻はさらに多くの犠牲者を双方に出すこと
になるだろう。しかしイスラエルもまた、融和を進めることがテロに屈したと
いう印象を与えるのを恐れている。
夏にアメリカで開催が予定されている包括的な中東和平会議が救いとなって
くれるのかもしれない。これまで直接にかかわることを避けてきたサウジアラ
ビアのアブドラ皇太子案は具体的アジェンダを含んでいないとはいえ、歓迎す
べき新しい要素だ。しかし中東での一週間は長い時間だ。今から夏の予測は困
難である。
これは メッセージ 3842 (etranger3_01 さん)への返信です.
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