②犯罪被害者等基本法
投稿者: steffi_10121976 投稿日時: 2012/06/05 00:14 投稿番号: [17530 / 17759]
(17527よりつづく)
●>私はここでは、steffiさんのお考えである「終身強制重労働刑」の採用を前提とした上で、被害者に支払うお金は、現行の遺族給付金ベースに、これにできるだけ上乗せを目指すのが現実的ではないかと申し上げたつもりです。(17513)
それはたいへん失礼致しました。
ご論旨の読み取りが不十分でありましたことをお詫び申しあげます。
●>国としての被害者遺族への救済のありかたについては、現行社会保障制度を総覧した上で、他の案件とのバランス等も踏まえた、総合的判断が必要です。「賠償金全額代位給付」の妥当性についても、被害者遺族の事情のみを斟酌して決めるのではなく、より多角的な観点からの検討が必要はないでしょうか。(17513)
そのとおりだと思います。
だからこそ、この議論をさせていただいているのです。
ご指摘の「国としての被害者遺族への救済のありかた」については、平成16年に成立した犯罪被害者等基本法において、「犯罪被害者等の視点に立った施策を講じ、その権利利益の保護が図られる社会の実現」(前文)との立法の精神のもと、「すべて犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有する」(第三条第一項)、「犯罪被害者等のための施策は、被害の状況及び原因、犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じて適切に講ぜられるものとする」(同第二項)と謳われています。
http://www8.cao.go.jp/hanzai/kihon/hou.html
けれども、実態はその理念とはほど遠いところにあり、遺族給付金制度ひとつをとっても、国による他の補償制度に比べて著しくバランスを欠き、被害者および遺族(以下「被害者等」)に不条理な苦痛を強いているということは、同法に基づき平成17年に策定された「犯罪被害者等基本計画」の検討会においても繰り返し指摘されているとおりです。
http://www8.cao.go.jp/hanzai/suisin/kentokai/kentokai1/data6/shiryo1-1.pdf
重要な点は二つあります。
ひとつは、被害者等には守られるべき尊厳があり、それにふさわしい処遇を保障される権利があるということ。
そしてもうひとつは、被害者等の救済のためのコストは社会全体で分かち合っていくという意識を持つことです(私の意見では、そこからさらに踏み込んで、そのコストは最初から国がすべて負担するのではなく、原因者負担の原則によって可能なかぎり加害者自身に負わせるというものです)。
この問題は決して他人事でもなければ、特殊事例でもありません。
犯罪被害者等には国民の誰もが、ある日突然なる可能性があります。
そうなった場合、被害者等が手にすることのできる経済的補償は、現在ではわずかなものでしかないのです。
その現実をしっかりと認識し、「犯罪被害者等の視点に立った施策」を考えていくことこそ、この問題を論じるにあたってもっとも重視すべき点です。
「被害者遺族の事情のみを斟酌して決めるのではなく」とのご意見そのものに異論はありません。
けれども、その「被害者遺族の事情」がいまに至るまで不当に軽視され続けているという事実がまず存在することを忘れるべきではないと思います。
●>「終身強制重労働刑」を採用し、加害者も賠償金の一部を負担するスキームを新しく作れば、納税者は、現行遺族給付金を数倍上回る金額を国庫負担することになっても、納得するのでしょうか。
それはもちろん各有権者が独自に判断することです。
ただ、忘れてならないのは、既述のとおり、もともと犯罪被害者等基本法の最大目的は被害者等の救済であったにも拘らず、現行の遺族給付金は単なる「お見舞い金」に過ぎず、被害者等の尊厳の保障という立法の趣旨からはほど遠いところにあるという現実です。
「遺族給付金の○倍までなら賛成だが、△倍以上なら反対だ」という基準で賛否を決める自由はもちろん保障されなければなりません。
けれども、その遺族給付金の実態を考えれば、少なくとも私には現行制度を議論の前提とし、それと比較して是非を論じるという論調に与するつもりはありません。
遺族給付金を何倍上回ろうとも、犯罪被害者等には個人の尊厳を守るにふさわしい補償を国から受ける権利があり、国およびその主権者である私たち国民には、それに応える義務があるからです。
(つづく)
●>私はここでは、steffiさんのお考えである「終身強制重労働刑」の採用を前提とした上で、被害者に支払うお金は、現行の遺族給付金ベースに、これにできるだけ上乗せを目指すのが現実的ではないかと申し上げたつもりです。(17513)
それはたいへん失礼致しました。
ご論旨の読み取りが不十分でありましたことをお詫び申しあげます。
●>国としての被害者遺族への救済のありかたについては、現行社会保障制度を総覧した上で、他の案件とのバランス等も踏まえた、総合的判断が必要です。「賠償金全額代位給付」の妥当性についても、被害者遺族の事情のみを斟酌して決めるのではなく、より多角的な観点からの検討が必要はないでしょうか。(17513)
そのとおりだと思います。
だからこそ、この議論をさせていただいているのです。
ご指摘の「国としての被害者遺族への救済のありかた」については、平成16年に成立した犯罪被害者等基本法において、「犯罪被害者等の視点に立った施策を講じ、その権利利益の保護が図られる社会の実現」(前文)との立法の精神のもと、「すべて犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有する」(第三条第一項)、「犯罪被害者等のための施策は、被害の状況及び原因、犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じて適切に講ぜられるものとする」(同第二項)と謳われています。
http://www8.cao.go.jp/hanzai/kihon/hou.html
けれども、実態はその理念とはほど遠いところにあり、遺族給付金制度ひとつをとっても、国による他の補償制度に比べて著しくバランスを欠き、被害者および遺族(以下「被害者等」)に不条理な苦痛を強いているということは、同法に基づき平成17年に策定された「犯罪被害者等基本計画」の検討会においても繰り返し指摘されているとおりです。
http://www8.cao.go.jp/hanzai/suisin/kentokai/kentokai1/data6/shiryo1-1.pdf
重要な点は二つあります。
ひとつは、被害者等には守られるべき尊厳があり、それにふさわしい処遇を保障される権利があるということ。
そしてもうひとつは、被害者等の救済のためのコストは社会全体で分かち合っていくという意識を持つことです(私の意見では、そこからさらに踏み込んで、そのコストは最初から国がすべて負担するのではなく、原因者負担の原則によって可能なかぎり加害者自身に負わせるというものです)。
この問題は決して他人事でもなければ、特殊事例でもありません。
犯罪被害者等には国民の誰もが、ある日突然なる可能性があります。
そうなった場合、被害者等が手にすることのできる経済的補償は、現在ではわずかなものでしかないのです。
その現実をしっかりと認識し、「犯罪被害者等の視点に立った施策」を考えていくことこそ、この問題を論じるにあたってもっとも重視すべき点です。
「被害者遺族の事情のみを斟酌して決めるのではなく」とのご意見そのものに異論はありません。
けれども、その「被害者遺族の事情」がいまに至るまで不当に軽視され続けているという事実がまず存在することを忘れるべきではないと思います。
●>「終身強制重労働刑」を採用し、加害者も賠償金の一部を負担するスキームを新しく作れば、納税者は、現行遺族給付金を数倍上回る金額を国庫負担することになっても、納得するのでしょうか。
それはもちろん各有権者が独自に判断することです。
ただ、忘れてならないのは、既述のとおり、もともと犯罪被害者等基本法の最大目的は被害者等の救済であったにも拘らず、現行の遺族給付金は単なる「お見舞い金」に過ぎず、被害者等の尊厳の保障という立法の趣旨からはほど遠いところにあるという現実です。
「遺族給付金の○倍までなら賛成だが、△倍以上なら反対だ」という基準で賛否を決める自由はもちろん保障されなければなりません。
けれども、その遺族給付金の実態を考えれば、少なくとも私には現行制度を議論の前提とし、それと比較して是非を論じるという論調に与するつもりはありません。
遺族給付金を何倍上回ろうとも、犯罪被害者等には個人の尊厳を守るにふさわしい補償を国から受ける権利があり、国およびその主権者である私たち国民には、それに応える義務があるからです。
(つづく)
これは メッセージ 17513 (pia**ollaj* さん)への返信です.
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