終身強制重労働刑――採算性の試算①
投稿者: steffi_10121976 投稿日時: 2012/04/15 23:51 投稿番号: [17481 / 17759]
(17480よりつづく)
●>結論を再度要約すると「加害者が「終身強制重労働」により稼がなければならないお金は、最低でも年間78万円強であり、この額は、現在の受刑者による刑務作業の年間収入の10倍強に相当する。」ということになります。
piazzollajpさんがこのご結論を導き出されるにあたって前提とされたのは、「終身強制重労働刑」の受刑者に科される刑務作業は、現在の懲役刑受刑者のそれと同じということだと思います。
私がこの点についての具体像を何ひとつお示ししていなかった以上、そうお考えになるのは当然の成り行きでしょう。
けれども、前稿でも申しあげましたとおり、私が想定する刑務内容はもっともっとずっとヘヴィで苛酷なものであり、言葉を替えれば、その分だけ経済的付加価値が高いと思われるものです。
もちろん、だからといって常にマクロベースで採算が取れるとは限りません。
労働が生み出す貨幣的な成果は、携わる人間の資質、熟練度、モラル、健康状態、寿命といった個人的な属性に加えて、投下された教育投資の質や量、効率的な労務環境を維持するための設備投資とそのためのランニングコストなど、それを取り巻くさまざまな要因によって大きく左右されるものであるからです。
ただし、ここでは基本的な考え方をわかりやすくするために、前回に引き続いて光市母子殺害事件をモデルケースとし、制度としての経済的合理性の有無を検証してみたいと思います。
その場合、被害者遺族を救済するために100パーセント国民の税金から支出され、かつ回収の手段がない現行の「犯罪被害者等遺族給付金」(以下「遺族給付金」)をも考慮に入れたうえで比較しなければ片手落ちになると思われますので、その点についてもロジックを整理しました。
1.前提条件および補足説明
(1) 収監費用 900千円
piazzollajpさんが17456でご引用くださいました「法務年鑑(平成22年)」によりますと、総受刑者1人当たり収監費(年間781.4千円)をベースに、収監対象が「終身強制重労働刑」受刑者であり、監視・管理コストが一段と拡大することを想定してこの金額としました。
(2)遺族給付金の、大月孝之の労働による1年当たり償却額理論値 235.5千円
A.本村洋さんへの遺族給付金
「生計維持関係遺族無」の場合の最高額12,100千円と推定しました。
http://www.npa.go.jp/higaisya/shien/kyufu/seido.htm
B.大月孝之(31歳)の平均余命
厚生労働省発表のH22年の数値を元に51.37年と推計しました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life10/01.html
A ÷ B = 235.5千円
2.「終身強制重労働刑」の具体的内容およびその経済的果実について
前者については労基法で定める「危険有害業務」等の中の坑内労働と潜水労働を具体的事例とし、後者についてはそれぞれの最低賃金水準を想定しました。
なお、本制度は文字どおり強制労働を終身、つまり理論的には受刑者が平均余命に到達するまで科するという前提のもとで計算するのが筋だと思いますけれども、その理念はともかく、シミュレーションとしては非現実的な面があることも考慮し、一般的な就労年齢の上限と考えられている65歳まで科した場合の数値をも併せて算出しました。
(つづく)
●>結論を再度要約すると「加害者が「終身強制重労働」により稼がなければならないお金は、最低でも年間78万円強であり、この額は、現在の受刑者による刑務作業の年間収入の10倍強に相当する。」ということになります。
piazzollajpさんがこのご結論を導き出されるにあたって前提とされたのは、「終身強制重労働刑」の受刑者に科される刑務作業は、現在の懲役刑受刑者のそれと同じということだと思います。
私がこの点についての具体像を何ひとつお示ししていなかった以上、そうお考えになるのは当然の成り行きでしょう。
けれども、前稿でも申しあげましたとおり、私が想定する刑務内容はもっともっとずっとヘヴィで苛酷なものであり、言葉を替えれば、その分だけ経済的付加価値が高いと思われるものです。
もちろん、だからといって常にマクロベースで採算が取れるとは限りません。
労働が生み出す貨幣的な成果は、携わる人間の資質、熟練度、モラル、健康状態、寿命といった個人的な属性に加えて、投下された教育投資の質や量、効率的な労務環境を維持するための設備投資とそのためのランニングコストなど、それを取り巻くさまざまな要因によって大きく左右されるものであるからです。
ただし、ここでは基本的な考え方をわかりやすくするために、前回に引き続いて光市母子殺害事件をモデルケースとし、制度としての経済的合理性の有無を検証してみたいと思います。
その場合、被害者遺族を救済するために100パーセント国民の税金から支出され、かつ回収の手段がない現行の「犯罪被害者等遺族給付金」(以下「遺族給付金」)をも考慮に入れたうえで比較しなければ片手落ちになると思われますので、その点についてもロジックを整理しました。
1.前提条件および補足説明
(1) 収監費用 900千円
piazzollajpさんが17456でご引用くださいました「法務年鑑(平成22年)」によりますと、総受刑者1人当たり収監費(年間781.4千円)をベースに、収監対象が「終身強制重労働刑」受刑者であり、監視・管理コストが一段と拡大することを想定してこの金額としました。
(2)遺族給付金の、大月孝之の労働による1年当たり償却額理論値 235.5千円
A.本村洋さんへの遺族給付金
「生計維持関係遺族無」の場合の最高額12,100千円と推定しました。
http://www.npa.go.jp/higaisya/shien/kyufu/seido.htm
B.大月孝之(31歳)の平均余命
厚生労働省発表のH22年の数値を元に51.37年と推計しました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life10/01.html
A ÷ B = 235.5千円
2.「終身強制重労働刑」の具体的内容およびその経済的果実について
前者については労基法で定める「危険有害業務」等の中の坑内労働と潜水労働を具体的事例とし、後者についてはそれぞれの最低賃金水準を想定しました。
なお、本制度は文字どおり強制労働を終身、つまり理論的には受刑者が平均余命に到達するまで科するという前提のもとで計算するのが筋だと思いますけれども、その理念はともかく、シミュレーションとしては非現実的な面があることも考慮し、一般的な就労年齢の上限と考えられている65歳まで科した場合の数値をも併せて算出しました。
(つづく)
これは メッセージ 17478 (pia**ollaj* さん)への返信です.
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