Re: 終身強制重労働刑について(1)
投稿者: piazzollajp 投稿日時: 2012/04/12 19:42 投稿番号: [17478 / 17759]
steffiさん。長文のレスありがとうございました。
「現状の制度では、加害者を死刑にしても被害者遺族への何ら経済的補償が得られない。」という問題認識から、「死刑を廃止し、被害者遺族への賠償金は、国が加害者に代わって代位給付し、国は、加害者に「終身強制重労働」を課すことによって、部分的にもその費用を加害者から回収する。」とする発想自体は、十分考慮に値すると思うのです。
しかし、この考え方が成立するためには、前回の投稿でも申し上げたとおり、加害者の「終身強制重労働」による総収入が、少なくとも加害者の生涯にわたる収監費用(全て国庫負担)を上回らなければなりません。そうでなければ、加害者からお金を回収できるどころか、この制度を維持すればするほど、かえって国庫負担は増えるばかりとなります。それならば、現実の運用はともかく、制度上は、現制度でも可能な、「死刑確定後の速やかな執行を徹底する」方が、収監費用を最小限に抑えられるのでまだましだということになってしまいます。これでは、この制度を導入する意義がありません。
もちろん、おっしゃるとおり、国への返済金として、国が代位給付した賠償金満額とすることは、まず不可能でしょう。#17473で試算されている損害賠償請求額約2億円という値は、人の命の値段の相場感として妥当な金額だと思いますが、そんなお金は、我々普通のサラリーマンでも到底返すことのできない金額です。部分返済とし、あとは税金で穴埋めするのもやむをえないでしょう。けれども、部分返済はおろか、国庫から更に持ち出しになるようでは、お話になりません。
要するに、この制度の導入の第一の目的が、被害者にも国にも「実利」をもたらすことである以上、現制度より確実にコストメリットがあることが、制度導入の大前提となります。したがって、この前提を満たすために、加害者は、「終身強制重労働」によっていくら稼がないといけないのか、それは実現可能か、を吟味する必要がでてきます。
上の問いに対する、目安の回答を示したのが、私の#17456の投稿であり、結論を再度要約すると「加害者が「終身強制重労働」により稼がなければならないお金は、最低でも年間78万円強であり、この額は、現在の受刑者による刑務作業の年間収入の10倍強に相当する。」ということになります。
では、これが実現可能か、ということについて、結論から先に申し上げますと、私は、ハードルは非常に高く、ましてやsteffiさんが想定しているような労働形態では実現不可能であると考えます。
(つづく)
「現状の制度では、加害者を死刑にしても被害者遺族への何ら経済的補償が得られない。」という問題認識から、「死刑を廃止し、被害者遺族への賠償金は、国が加害者に代わって代位給付し、国は、加害者に「終身強制重労働」を課すことによって、部分的にもその費用を加害者から回収する。」とする発想自体は、十分考慮に値すると思うのです。
しかし、この考え方が成立するためには、前回の投稿でも申し上げたとおり、加害者の「終身強制重労働」による総収入が、少なくとも加害者の生涯にわたる収監費用(全て国庫負担)を上回らなければなりません。そうでなければ、加害者からお金を回収できるどころか、この制度を維持すればするほど、かえって国庫負担は増えるばかりとなります。それならば、現実の運用はともかく、制度上は、現制度でも可能な、「死刑確定後の速やかな執行を徹底する」方が、収監費用を最小限に抑えられるのでまだましだということになってしまいます。これでは、この制度を導入する意義がありません。
もちろん、おっしゃるとおり、国への返済金として、国が代位給付した賠償金満額とすることは、まず不可能でしょう。#17473で試算されている損害賠償請求額約2億円という値は、人の命の値段の相場感として妥当な金額だと思いますが、そんなお金は、我々普通のサラリーマンでも到底返すことのできない金額です。部分返済とし、あとは税金で穴埋めするのもやむをえないでしょう。けれども、部分返済はおろか、国庫から更に持ち出しになるようでは、お話になりません。
要するに、この制度の導入の第一の目的が、被害者にも国にも「実利」をもたらすことである以上、現制度より確実にコストメリットがあることが、制度導入の大前提となります。したがって、この前提を満たすために、加害者は、「終身強制重労働」によっていくら稼がないといけないのか、それは実現可能か、を吟味する必要がでてきます。
上の問いに対する、目安の回答を示したのが、私の#17456の投稿であり、結論を再度要約すると「加害者が「終身強制重労働」により稼がなければならないお金は、最低でも年間78万円強であり、この額は、現在の受刑者による刑務作業の年間収入の10倍強に相当する。」ということになります。
では、これが実現可能か、ということについて、結論から先に申し上げますと、私は、ハードルは非常に高く、ましてやsteffiさんが想定しているような労働形態では実現不可能であると考えます。
(つづく)
これは メッセージ 17474 (steffi_10121976 さん)への返信です.
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