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禁じられた「メリー・クリスマス」②

投稿者: steffi_10121976 投稿日時: 2005/12/08 00:36 投稿番号: [13566 / 17759]
ところで、今週の金曜日には私の勤務する同じ外資系企業の東京現地法人で同様のパーティが開催されます。
この会社の本社は中欧の某国にあるのですが、その国は憲法前文において、神への絶対的な信仰を高らかに謳いあげている敬虔なキリスト教国です。
しかし、東京現法には本国から派遣された駐在員のほかに、私を含めた現地採用の日本人も多数籍を置いていますので、その意味ではロンドン支店ほど極端ではないとしても、やはり異なった宗教を信仰する人々の集合体であることに違いはありません。
にも拘らず、このパーティは毎年堂々と「クリスマス・パーティ」と銘打たれていますし、BGMには本国をはじめとするヨーロッパのクリスマス・キャロルが絶え間なく流され、挨拶やスピーチでは盛大に”Merry Christmas”という言葉が飛び交います。
それに対して、邦人スタッフからクレームがつけられたという話は聞いたことがありません。
ビュッフェに並ぶ料理も、牛肉・豚肉・鶏肉・お魚・お刺身・お寿司・てんぷら・パスタ・おそば・生野菜等々、それこそ「何でもあり」ですから、幹事さんや幹部社員が自分の「首」をかけて、食材のチェックに神経をすり減らす必要もありません。
一見和やかなロンドン支店のパーティの、舞台裏の緊張感に比べると、これもまた雲泥の差です。

面白いのは、こうしたクリスマスっぽい雰囲気をより好むのは、むしろ「異教徒」である私たち日本人の方であるという点です。
邦銀に勤めている男性のお友だちの話によると、今どきの女の子たちは同じ職場の飲み会でも「忘年会」には見向きもしないけれど、「クリスマス・パーティ」だったら大喜びでついてくるということです。
これはもはや理屈ではなく、「感覚」の問題ということになりそうです。
確かに私たちの一般的な「感覚」では、クリスマスはもはや宗教行事ではなく、年末の文化的・商業的な風物詩といった方が相応しい存在になっています。
官公庁の前庭や市民会館の扉に大きなクリスマスツリーや、アドヴェント・リースが飾られていたとしても、それらに対して居丈高に「憲法違反!」と叫ぶ人はおそらく皆無に近いでしょう。
しかし、私たちの「感覚」がそうだからといって、それによって日本社会におけるクリスマス本来の宗教性がなくなるわけでもありませんし、キリスト者に対する配慮を欠いてよいということには絶対になりません。

思うに日本人は宗教に寛容なのではなく、単に鈍感なだけではないでしょうか?
何気ないシーズンズ・グリーティングのつもりで口にした「メリー・クリスマス」のひとことが、状況によっては思わぬトラブルに発展する――――このようなリスクは欧米人ならば誰もが認識しています。
信教の自由の尊重とはそういうことではないかと思います。

バブルの崩壊で一時下火になったとはいえ、加速するグローバリゼーションの流れの中で、日本企業の海外進出、外国企業の日本誘致は今後ますます盛んになってくものと予想されますが、どのようなシチュエーションであろうとも異文化の世界に飛び込んでビジネスを行なう以上、相手の宗教やカルチャーを満足に理解せずになされた軽率な言動が、場合によっては大きな代償を伴う事態に発展する危険性があるということを、日本の企業人たち、特に責任ある立場にある人は十分に自覚すべきでしょう。

こと信仰や思想信条の世界においては、「鈍感」では済まされないことの方が遥かに多いのです。
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