パリ不戦条約について(1)
投稿者: nmwgip 投稿日時: 2005/11/19 02:16 投稿番号: [13331 / 17759]
1.国際連盟との関係
パリ不戦条約は始め、国際連盟の不備を補うものとして起草されたものだが、国際連盟は国際秩序の法源としてパリ不戦条約を使用しているだけで、国際連合における国連海洋法条約や国連人権条約群のように、パリ不戦条約が国際連盟の管理下に置かれているわけではない。
国際連盟がパリ不戦条約を理由として制裁を科したとしても、それは不戦条約に基づく制裁ではなく国際連盟規約に基づく制裁であって、パリ不戦条約は国際連盟にその判定を委ねていない。
国際連盟が不戦条約違反を決定できる等という説は事実無根だ。
2.条約の解釈
条約はその条文のみでなく、当事国によって加えられた解釈を含めて理解すべきものであるのは外交上の常識だ。
では、不戦条約はどのように解釈されたか。
不戦条約の起草者の一人である米国国務長官ケロッグは1928年4月28日、アメリカ議会で次のような演説をしている。
「アメリカの作成した不戦条約案中には、自衛権を制限乃至毀損するが如き点は少しも存在しない。自衛権は全ての独立国に固有のものであり、又あらゆる条約に内在している。各国家はいかなる場合に於いても、各条約の規定如何に関わらず、攻撃若しくは侵略から自国の領土を防衛する自由を持ち、自衛のために戦争に訴うる必要があるかどうかは、その国のみがこれを決定し得るのである。正当な理由ある場合には、世界は寧ろこれを賞賛し、これを非難しないであろう。」(『世界がさばく東京裁判』佐藤和男監修 明成社)
ほぼ同じ趣旨の公文を1928年6月23日付でアメリカ政府が日本を含む関係諸国に送達している。その中より抜粋。
「不戦条約のアメリカ案中のいかなる規定も、自衛権をいささかも制限又は毀損するものではない。自衛権は、あらゆる主権国家に固有のものであり、あらゆる条約中に暗黙裏に含まれている。各国は、いかなる場合にも、条約規定とは関係なく、自国の領域を攻撃又は侵入から防衛する自由を有し、かつ自国のみが、事態が自衛のため戦争に訴えることを必要とするか否かにつき決定する権限を有する」(同書)
これに対して
「日本政府は1928年7月20日付のアメリカ代理公使宛の覚書の中で、不戦条約に対する日本の解釈がアメリカ政府のそれと同一であることを明らかにしている。」(同書)
ケロッグ国務長官は自国の上院外交委員会でこうも証言している。
「アメリカ政府は自衛の問題の決定を、いかなる裁判所であれ、それに委ねることを決して承認しないだろう。また(他国政府も)この点については同様に承認しないであろう。」(同書)
パリ不戦条約は始め、国際連盟の不備を補うものとして起草されたものだが、国際連盟は国際秩序の法源としてパリ不戦条約を使用しているだけで、国際連合における国連海洋法条約や国連人権条約群のように、パリ不戦条約が国際連盟の管理下に置かれているわけではない。
国際連盟がパリ不戦条約を理由として制裁を科したとしても、それは不戦条約に基づく制裁ではなく国際連盟規約に基づく制裁であって、パリ不戦条約は国際連盟にその判定を委ねていない。
国際連盟が不戦条約違反を決定できる等という説は事実無根だ。
2.条約の解釈
条約はその条文のみでなく、当事国によって加えられた解釈を含めて理解すべきものであるのは外交上の常識だ。
では、不戦条約はどのように解釈されたか。
不戦条約の起草者の一人である米国国務長官ケロッグは1928年4月28日、アメリカ議会で次のような演説をしている。
「アメリカの作成した不戦条約案中には、自衛権を制限乃至毀損するが如き点は少しも存在しない。自衛権は全ての独立国に固有のものであり、又あらゆる条約に内在している。各国家はいかなる場合に於いても、各条約の規定如何に関わらず、攻撃若しくは侵略から自国の領土を防衛する自由を持ち、自衛のために戦争に訴うる必要があるかどうかは、その国のみがこれを決定し得るのである。正当な理由ある場合には、世界は寧ろこれを賞賛し、これを非難しないであろう。」(『世界がさばく東京裁判』佐藤和男監修 明成社)
ほぼ同じ趣旨の公文を1928年6月23日付でアメリカ政府が日本を含む関係諸国に送達している。その中より抜粋。
「不戦条約のアメリカ案中のいかなる規定も、自衛権をいささかも制限又は毀損するものではない。自衛権は、あらゆる主権国家に固有のものであり、あらゆる条約中に暗黙裏に含まれている。各国は、いかなる場合にも、条約規定とは関係なく、自国の領域を攻撃又は侵入から防衛する自由を有し、かつ自国のみが、事態が自衛のため戦争に訴えることを必要とするか否かにつき決定する権限を有する」(同書)
これに対して
「日本政府は1928年7月20日付のアメリカ代理公使宛の覚書の中で、不戦条約に対する日本の解釈がアメリカ政府のそれと同一であることを明らかにしている。」(同書)
ケロッグ国務長官は自国の上院外交委員会でこうも証言している。
「アメリカ政府は自衛の問題の決定を、いかなる裁判所であれ、それに委ねることを決して承認しないだろう。また(他国政府も)この点については同様に承認しないであろう。」(同書)
これは メッセージ 13324 (latter_autumn さん)への返信です.
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