第十軍への命令と注意
投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/04/24 15:45 投稿番号: [816 / 2250]
戦史叢書
『支那事変
陸軍作戦1』
390p
《十月二十日、臨参命第百十九号をもって次のように下命された。
一 上海方面ニ第十軍竝 (ならびに) 所要ノ兵力ヲ増派ス
二 第十軍司令官ハ 海軍ト協力シテ 杭州湾北岸ニ上陸シ 上海派遣軍司令官ノ
任務達成ヲ 容易ナラシムヘシ
三 上海派遣軍司令官ハ 現任務ヲ続行スルト共ニ 第十軍ノ上陸ヲ援助スヘシ》
「上海派遣軍司令官ノ任務達成ヲ 容易ナラシムヘシ」 要するに、
上海居留民救出に向かった上海派遣軍を援けろということです。
それから参謀本部の次長多田中将が第十軍参謀長田辺盛武少将に次のように述べました。
児島襄 『日中戦争4』 148p
《「上海付近ニ於テ 一大戦果ヲ収ムルコトハ、 最モ緊要ニシテ 且 (かつ)
絶対要件ナルニ付、 凡 (あら) ユル困難ヲ克服シテ 作戦目的ヲ達成シ、
以テ世界注視ノ戦場ニ 我ガ威武ヲ発揚セラレンコトヲ 切望シテ巳 (や) マズ」
参謀長田辺少将も、参謀たちに訓示している。
「北支那及 (および) 上海方面ノ各軍ニ於テハ、 作戦ノ外ニ多分ニ 政治的施策ヲ
必要トスルコトハ、其作戦地域ノ特殊性ニ鑑ミ 巳 (や) ムコトヲ得ザル処ナルモ、
当集団ニ在リテハ 之ト全然趣ヲ異ニシ、 敵ニ殲滅的打撃ヲ与ヘ、
戦局ヲ此ノ一戦ニ決スルヲ以テ 軍ノ使命ノ凡 (すべ) テナリトス」
つまりは、上海の戦況を打開して中国軍に再起不能の 「必殺打」 を加えるべく、
参謀本部がいかに期待をよせ、第十軍もまた奮起の決意に燃えているかが、
二人の発言に顕示されている。》
多田次長は、世界注視の戦場だからと注意を与えています。
変な証言者が、“「わが柳川兵団は上陸後、
(1) 民家を発見したら全部焼却すること、
(2) 老若男女を問わず人間を見たら射殺せよ」 との命令を受けた (宮下手記) ”
と言って、秦郁彦氏もこれを自著 『南京事件71p』 に採用していますが、
この証言は多田次長の命令と逆でしょう。
そして、田辺第十軍参謀長は敵に殲滅的打撃を与へて、
戦局を此の一戦に決せよ、と言っています。
つまり、この一戦で戦争を終わらせろという事です。
侵略の為の戦争なら、こんな命令はありません。
また参謀本部は戦訓をもとにした教令を示達するなかで、
田辺少将はつぎの事を注意しています
児島襄 『日中戦争4』 151p
《とかく家屋、村落を焼きはらう傾向があるが、なるべくやめたほうがよい、
と注意する。
「寒冷季ニ入ラントスルニ際シ……其利用価値大ナルヲ以テナリ」
とくに上海戦線でめだったのは、便衣隊の襲撃であるが、
少将は、その点についても厳告している。
「一般ノ支那住民ハ老人、女、子供ト雖モ敵ノ間諜ヲ勤メ……敵ヲ誘導シ……
日本軍ノ単独兵ニ危害ヲ加フル等、寔 (まこと) ニ、油断ナリ難キ実例多キヲ以テ
……斯 (か) クノ如キ行為ヲ認メシ場合ハ、
些 (いささか) モ仮借スルコトナク、断乎タル処置ヲ執ルベシ」》
つまり、 「老人、女、子供といえども、上述のような行為をしたら、断固たる処置をとれ」
と言っているだけであって、無辜の民を殺せと命じているわけではありません。
これは、中国のやり方がああだから、仕方ありません。
そして、杭州湾上陸にむかいます。
《十月二十日、臨参命第百十九号をもって次のように下命された。
一 上海方面ニ第十軍竝 (ならびに) 所要ノ兵力ヲ増派ス
二 第十軍司令官ハ 海軍ト協力シテ 杭州湾北岸ニ上陸シ 上海派遣軍司令官ノ
任務達成ヲ 容易ナラシムヘシ
三 上海派遣軍司令官ハ 現任務ヲ続行スルト共ニ 第十軍ノ上陸ヲ援助スヘシ》
「上海派遣軍司令官ノ任務達成ヲ 容易ナラシムヘシ」 要するに、
上海居留民救出に向かった上海派遣軍を援けろということです。
それから参謀本部の次長多田中将が第十軍参謀長田辺盛武少将に次のように述べました。
児島襄 『日中戦争4』 148p
《「上海付近ニ於テ 一大戦果ヲ収ムルコトハ、 最モ緊要ニシテ 且 (かつ)
絶対要件ナルニ付、 凡 (あら) ユル困難ヲ克服シテ 作戦目的ヲ達成シ、
以テ世界注視ノ戦場ニ 我ガ威武ヲ発揚セラレンコトヲ 切望シテ巳 (や) マズ」
参謀長田辺少将も、参謀たちに訓示している。
「北支那及 (および) 上海方面ノ各軍ニ於テハ、 作戦ノ外ニ多分ニ 政治的施策ヲ
必要トスルコトハ、其作戦地域ノ特殊性ニ鑑ミ 巳 (や) ムコトヲ得ザル処ナルモ、
当集団ニ在リテハ 之ト全然趣ヲ異ニシ、 敵ニ殲滅的打撃ヲ与ヘ、
戦局ヲ此ノ一戦ニ決スルヲ以テ 軍ノ使命ノ凡 (すべ) テナリトス」
つまりは、上海の戦況を打開して中国軍に再起不能の 「必殺打」 を加えるべく、
参謀本部がいかに期待をよせ、第十軍もまた奮起の決意に燃えているかが、
二人の発言に顕示されている。》
多田次長は、世界注視の戦場だからと注意を与えています。
変な証言者が、“「わが柳川兵団は上陸後、
(1) 民家を発見したら全部焼却すること、
(2) 老若男女を問わず人間を見たら射殺せよ」 との命令を受けた (宮下手記) ”
と言って、秦郁彦氏もこれを自著 『南京事件71p』 に採用していますが、
この証言は多田次長の命令と逆でしょう。
そして、田辺第十軍参謀長は敵に殲滅的打撃を与へて、
戦局を此の一戦に決せよ、と言っています。
つまり、この一戦で戦争を終わらせろという事です。
侵略の為の戦争なら、こんな命令はありません。
また参謀本部は戦訓をもとにした教令を示達するなかで、
田辺少将はつぎの事を注意しています
児島襄 『日中戦争4』 151p
《とかく家屋、村落を焼きはらう傾向があるが、なるべくやめたほうがよい、
と注意する。
「寒冷季ニ入ラントスルニ際シ……其利用価値大ナルヲ以テナリ」
とくに上海戦線でめだったのは、便衣隊の襲撃であるが、
少将は、その点についても厳告している。
「一般ノ支那住民ハ老人、女、子供ト雖モ敵ノ間諜ヲ勤メ……敵ヲ誘導シ……
日本軍ノ単独兵ニ危害ヲ加フル等、寔 (まこと) ニ、油断ナリ難キ実例多キヲ以テ
……斯 (か) クノ如キ行為ヲ認メシ場合ハ、
些 (いささか) モ仮借スルコトナク、断乎タル処置ヲ執ルベシ」》
つまり、 「老人、女、子供といえども、上述のような行為をしたら、断固たる処置をとれ」
と言っているだけであって、無辜の民を殺せと命じているわけではありません。
これは、中国のやり方がああだから、仕方ありません。
そして、杭州湾上陸にむかいます。
これは メッセージ 815 (kireigotowadame さん)への返信です.