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包囲される上海

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/02/12 16:03 投稿番号: [740 / 2250]
陸軍の応援が認められないため、仕方なく、第三艦隊司令長官は、
呉と佐世保に待機させていた陸戦隊を上海に派遣します。

しかしながら、上海の日本人居留区は、既に中国保安隊に包囲されていました。


戦史叢書   『中国方面海軍作戦〈1〉』   311p
《 長谷川司令長官は、十日 13:25 発電をもって

「佐世保方面で待機中の第八戦隊、第一水雷戦隊、呉鎮守府第二特別陸戦隊及び
佐世保鎮守府第一特別陸戦隊は直ちに上海に向け発進すべし」   と下命した。

これら諸隊は同日 14:30 佐世保発、十一日上海に到着し、特別陸戦隊は
同日 23:00 揚陸完了、上海特別陸戦隊司令官の指揮下に入った。

十一日、京滬及び滬杭再両鉄道は旅客の乗車を禁止し、
軍隊輸送を開始するに至った。》


松本重治著   『上海時代・下』 193p
《船津さんの日誌から、左に抜粋する (同上 『船津辰一郎』 194〜196ページ)。

八月十一日   …閘北 (ザホク) 方面における中国側保安隊ないし正規兵ますます増加し
、あたかもわが陸戦隊およびわが居留民の多数居住する虹口一帯を包囲する形勢を取り》


北博昭著   『日中開戦』   15p

《8月11日   銭大鈞の指揮する第13軍下の第88師が保安隊と合流し、
共同租界の境界線に接した非武装緩衝地帯にまで進出する事態になった》


児島襄著   『日中戦争4』   68p

《8月11日、蒋介石は第9集団 ( 張治中 ) に呉淞口の閉鎖と上海包囲体勢を
とる様下令した。 その夜、上海に出入りする鉄道はいずれも旅客の輸送を中止し、

軍隊輸送に切り換えられた。》


戦史叢書   『中国方面海軍作戦〈1〉』   312p

《 88師とおぼしき中国正規兵及び武装保安隊は12日朝来続々と上海付近に集中し
呉淞から江湾鎮に至り配備につき、租界と閘北との境界付近各所に戦備を整えて、

まさに一触即発の情勢に立ち至った。》

313p
《8月12日   朝来、保安隊は北停車場付近から河南路及びハスケル路いったいの
中国街に侵入し中山路一帯及び江湾路付近は警戒厳重を極め、非常警戒網が張られ…》


塚本誠著   『ある情報将校の記録』   197p〜より要約

〈この日、北站駅に中国兵が続々降りているという情報で憲兵隊の大前軍曹と
熊野通訳が偵察に行ったら捕まり、後でわかったのですが、殺されていました。〉


中国側の資料 ( 8.13淞滬抗戦 劉勁持)

《「虹橋での大山事件が起ると、88師(孫元良)、36師(宋希濂)、87師(王敬久)、に
進軍命令が出た。鉄道はすべて軍事に使われ、

8月12日朝、88・87の二師は上海に到着、88師は北駅近くに駐留し、
87師は北四川路東から楊樹浦一帯に陣を構えた。

・・・
王敬久や孫元良の営長や連長なども便衣を着て、住民たちと一緒に租界に入っていく。》
( 鈴木明著   『 新「南京大虐殺」のまぼろし』   194〜195pより )


児島襄著   『日中戦争4』   69p

《 8月12日   中国側は夕闇迫るころ黄浦江に三千t級の汽船「三興」号、「福興」号
さらに大石塊を満載した大型ジャンク二十隻を自沈させ、水路閉鎖をこころみた。 》

この日、揚子江の江陰にも船を沈めて河を封鎖した。


つづく
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