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4月6日 台児荘攻撃やめ反転命令

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/04/11 18:46 投稿番号: [1576 / 2250]
児島襄著   『日中戦争4』   文春文庫


323〜324p

《 第十連隊の進撃は順調で、午前十時四十分には、

第一大隊が台児荘の城外東側の葉庄を占領した。

しかし、第十連隊は台児荘は攻撃せずに、そのまま南下し、

午後四時五十分、黄林庄に到達した。

・・・

翌日、四月四日も、戦況には変化はなく、独力で台児荘の攻略をめざす

第六十三連隊は、なお、攻めあぐむ状態のまま日をすごした。

支隊長瀬谷少将は、辺庄の第十連隊に、台児荘西北約四キロの南洛付近に

転進を命じ、あらためて西側からの台児荘攻撃を企図した。》



325〜326p

《 蒋介石は、正午、第二十軍団長湯恩伯に電令した。・・・

あと二日間   (六、七日)   で必ず日本軍を撃滅せよ   ―   と

・・・

中国側の   「躍起」   ぶりとは逆に、

日本側では、むしろ、戦線縮小の傾向が醸成されていた。


瀬谷支隊の第十連隊は、支隊命令どおりに南洛付近に転進したが、

坂本支隊でも、支隊長坂本順少将が、午後七時三十七分、

第二十一連隊にたいして反転準備を下令した。

じつは、坂本少将は、前日、第五師団司令部から、

「速ニ当面ノ敵ヲ撃破シ   沂州攻略ノ為ニ転進」   せよ、という命令をうけていた》



327〜328p

  −   四月六日、

台児荘の第六十三連隊長福栄大佐は、午前二時三十分、支隊本部から電話をうけ、

敵の有力部隊が東北に出現している、第一大隊を潘墜に派遣せよ、との指示をうけた。

「これは、連隊の台児荘攻略の企図に急転回を余儀なくされるが……」

福栄大佐は、ふと胸奥にそんな不安を感じつつ、第一大隊に出発を下令したが、

午前八時、支隊命令をうけて安堵した。

・・・


瀬谷少将は、午後三時三十分、支隊命令を下達した。

「支隊ハ、本日没後全力ヲ以テ北方ニ転進シ、

坂本支隊ノ左側背ヲ脅威スル敵ヲ撃滅セントス」

反転命令   −   である。

命令をうけた台児荘の第六十三連隊長福栄大佐は、仰天し、かつ切歯した。



台児荘城は、多くの将兵の血を流しながら、

徐々に、あるいは遅々としながらも、攻略への道を歩んできている。

ここで転進するのでは、それではこれまでの苦闘と流血はなんのためであったのか

・・・

第十師団長磯谷中将もおどろき、参謀長堤不夾貴大佐を通じて、

瀬谷少将に再考をもとめさせた。

が、瀬谷少将は自身の判決を変えず、その夜、第十連隊も、

台児荘の第六十三連隊も北方にひきあげた。

・・・


中国側は、日本軍の転進を退却とみなすだけでなく、

「将該敵殲滅三万余、残敵万余人向北潰退」   と発表した。》
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