1月24日 ラーベの日記1
投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2012/01/29 15:41 投稿番号: [1419 / 2250]
一月二十四日
《 高上校のボーイが突然やってきた。
何も食べるものがないというので五ドルやった。
主人の高上校は漢口へ逃げてしまったという。
委員会は基督教総会を通してジーメンス洋行中国本社に打電し、
三月一日まで私をここにおいてくれるよう、頼んでみるという。
だから、上海行きの旅券を申請するのは当分の間差し控えることにした。
数時間後
我々も堕ちたものだ。心の支えも節操も失ってしまった!
パットナム・ウィールの
『北京からの書簡集』
は
一九〇〇年の北京包囲について記したものだが、ウィールはそのなかで、
自分をはじめとする他のヨーロッパ人の略奪を赤裸々に綴っている。
我々だって堕ちてしまった。いまや五十歩百歩だ。
今日、張が電気扇風機を買ってきた。
「たったの一ドル二十セントでしたが、本当なら三十八ドルはしますよ」
と手柄顔だ。
マントルピースの上には一個一ドルの明時代の花瓶がすでに並んでおり、
そろって咎めるような視線を向けている。
その気になれば、盗品の故宮宝物で家中を飾り立てられるだろう。
なんせ闇で二束三文で売られているのだから。
いま高いのは食料品だけだ。例えばニワトリ一羽が二ドルもする。
ということは明時代の花瓶きっかり二個分だ。》
*
高上校はラーベ達が匿った中国軍の将校。
*
「盗品の故宮宝物で家中を飾り立てられる」
売っているのは中国人、だったら略奪犯人が誰か判りそうなものに。
つづく
これは メッセージ 1417 (kireigotowadame さん)への返信です.
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