捕鯨とクジラ保護

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遠洋調査捕鯨は地球にやさしくない_5_1

投稿者: springsanbo 投稿日時: 2009/02/06 15:44 投稿番号: [50662 / 63339]
5.地球にやさしい捕鯨??

  今年の3月、「捕鯨のほうが畜産より環境にやさしい」というノルウェーの捕鯨推進活動家による調査結果をロイター通信が報じた。
  ・クジラの肉は牛肉より環境に優しい=ノルウェー活動家(ロイター)

  こうした主張は、日本の捕鯨賛成派のメディアや文化人が以前から繰り返し論じてきたものである。
  例:環境保護の見地からの捕鯨賛成論(ゲオルグ・ブリヒフェルト)

  ロイターの報道によれば、鯨肉1kg当りの温室効果ガス排出量1.9kgに対し、牛肉は15.8kg、豚肉6.4kg、鳥肉4.6kgと、いずれも鯨肉より多くなっている。


長崎空港売店
(2007年4月・撮影:荒木祥)
  上記の数字のうち、鯨肉以外は、食料問題や南北問題、工場畜産の問題に取り組むNPO/NGOなどがよく掲げるデータと同じものである。

  この件に対するグリーンピースの反論にもあるように、迂回生産に加え、反芻動物である牛はメタンを大量に排出するため、「どんなものでも牛よりマシ」というほど、確かに牛肉生産による地球温暖化への寄与度は高い。

  ただし、ここにある鯨肉の数値は小型沿岸捕鯨(燃料消費のみ)によるもので、母船式遠洋捕鯨のそれとはまったく異なる。

  そこで、燃料費の増額から求めた調査捕鯨の二酸化炭素排出量を、鯨肉の単位生産量当りの数字に直してみることにしよう。調査捕鯨による年間の鯨肉生産量を約5千tとすると、見積りの最小値である3.9万tの場合で7.7kg、最大値の4.9万tなら9.7kg。最小値でも豚肉を上回り、最大値では鶏肉の2倍を越える。

  実は、この見積りはまだまだ甘い。調査船団の燃料消費は、鯨肉生産に伴う温室効果ガス排出活動のすべてではないからだ。

  船舶からは二酸化炭素ばかりでなく、大気汚染物質でもある硫黄酸化物や窒素酸化物など、他の温室効果ガスも排出される。硫黄分の多いC重油を用いる大型船舶の排気は、とくに硫黄酸化物の割合が高くなる。ボイラーの燃焼では、より排出係数の高いメタンも排出される。

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