捕鯨とクジラ保護

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Re: ●よし、これで1つ目の 横3

投稿者: corax_lupus 投稿日時: 2008/06/24 14:25 投稿番号: [33071 / 63339]
今日はえらく静かですね。

>●これは cetaceans1さんが昨日言っていたパターンですね。あくまで人間主体のとらえ方ですよね?冷静になってもらえれば、自分の思いこみだと気づいてもらえるような感じもしますが・・・
>●結局は人間の思い上がり。見る人の感覚によっては、イルカよりもイカが可愛く見えるかもしれません。反捕鯨は突き詰めれば感情論なのでは?

どちらがかわいいか、というのは基本的に主観的なものだと思います。何故「かわいい」と感じることができるのか?という疑問を考えれば、生物学的・心理学的な議論になるとは思うのですが。
生物学的に考察するなら、より同種の子供に似たもの・同種の親に似たものに惹かれる、と考えるのが合理的かもしれません。コンラート・ローレンツは「子供のシェマ」として「丸く、目が大きく、突出部が小さい」のを哺乳類の子供に共通する外見として挙げ、このような特徴を持つ相手が「かわいく見える」のは子育てに関係していると考えました。またアカゲザルの子供は、怯えるとミルク瓶をつけた針金のモデルより、フカフカのモデルに抱きつきます。餌をくれても固いモデルより、柔らかい相手にしがみつく方が安心するらしい。
ということで「何がかわいく見えるか」は恐らく生物学的な基盤すらあって、文化や経験によって変りはするけれど、共通性もあるものだろうとは思います。

それはそうなのですが、「かわいいから殺さない」が必ず一般性をもつかと言えば、そうでもない。
「そうだよなあ、こんなかわいいのはどんな理由があっても殺したくないよなあ」と皆が思った時か、あるいは「こんなかわいいものを殺すな」という声が多数派となり、その圧力によってやめさせた場合でしょう。
感情論から一般的な常識が形成されてもそれは構わない。しかし、「いや、かわいいと言えばかわいいけど、食料でもあるじゃん」という時、「自分たちはかわいいと思うから殺すな」と言えるか。言うのはもちろん自由ですが、「殺さないのが常識」「殺すやつは野蛮」「高等な人間はそういう事はしない」まで言い出すと、そりゃ反感を買うでしょう。
子牛(それもまだ乳飲み子の、幼い子牛)の肉を珍重するとか、ウサギの皮を剥いで切り刻んで食べるとか、こういう例も感情的に反発はできますよね。
結局、自分の常識とする事をどこまで相手に要求できるか、あるいは自分の信じるより良い世界を実現するためにどのような言い方ややり方をすべきか、そこが問題なんじゃないですかね。
その意味では「捕鯨する奴は野蛮人」「我々は殺さないから高尚」といった言い方は、「身内」に対するアピールになりこそすれ、捕鯨をやめさせる方法にはなり得ないと思います。

もう一点。科学とはツールです。「**ならば捕鯨をすべきではない」という倫理に基づき、「**かどうか」を知るのが科学ですね。「すべきか、すべきでないか」を決定するのは少なくとも水産学ではない(だって「絶滅しても構わないから捕獲しろ」という科学的手法だってあり得るのだから)。変に科学を装った主張をするとここがおかしくなります。科学的に捕鯨が「可能である」という事と、だから捕鯨を「すべき」という事は全く違う。「捕鯨が可能であってもすべきではない」と論ずるべき部分を「捕鯨なんかできっこない」と主張しようとするから失敗している例も見受けられるように思います。
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