対イラク武力行使

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Re: 悪法も法なり

投稿者: bonno_216 投稿日時: 2007/01/03 09:26 投稿番号: [99822 / 118550]
>特に国の存続が関わってくるとこれは他国の判断に
>任せておくわけにはいかなくなる。

  案山子さん最大の錯誤はここでしょうね。イラクが米国の存続に関わるほどの脅威だったと思い込んでおられる点です。でもね、冷静になって考えてみましょう。本当にイラクは米国の存続に関わるほどの脅威だったのでしょうか?

  私は「合法=正当、不法=不当」とは言ってません。国連憲章では侵略戦争を禁止していますが、正当防衛の武力行使も容認しています。私は自分の道徳心に照らして、その規定が妥当だと思うから支持するのであって、たとえば常任理事国の特権や敵国条項などのように、不当だと思う規定に対しては変えるべきだと主張しています。

  貴女は国連憲章が規定する「侵略」の定義、「正当防衛」の定義に異議をお持ちなのですか?   であれば、どのような要件が満たされたら「正当防衛」と認めるべきなのでしょう?

  ある国の政府がテロ組織と「深い関係」だったら、その国への武力侵攻および武力による政権打倒は「正当防衛」であると認めるべきなのでしょうか?

  アルカイダとの関係で言えば、イラクなどより、サウジ、パキスタン、米国などの方がずっと「深い関係」です。では、アルカイダのテロで被害を受けた国は、それらの国に侵攻しても「正当防衛」が認められるってことになるんでしょうか?

  貴女は「アメリカに正当防衛の権利があり、それを認めない国際法は守る意味がない」とおっしゃいます。では、貴女が考える「正当防衛」の成立要件を、イラク戦争の経緯に沿って教えてもらえないでしょうか?

  「イラクは緊急の脅威だった。たとえ間違った情報に基づいていたとしても、米国政府がそう判断したのだから、正当防衛が成立するはずだ」ってことですか?   だとしたら、自然法でもなんでもない、単なる滅茶苦茶ですよ。

  対イラク武力攻撃の正当性議論は「道徳」上のテーマではありません。貴女も私も「法」的正当性議論のテーブルに着いているのです。これは、国際法の条文がどうのこうのと言った問題じゃなく、米英の武力侵攻は「正当防衛」が認められるか否かという問題です。

  私はイラク戦争が米国の正当防衛に基づく攻撃であると認められないから「不当」だと言っています。国際法の規定で「侵略」に当たるから不当だと言ってるんじゃありません。要するに「不当かつ不法だ」と言っているわけです。

  それに対して貴女は「不法=不当ではない」とおっしゃいますが、これは反論になっていません。繰り返しますが、私は「不法だから不当だ」と言うのではなく「不当かつ不法だ」と言ってるのです。

  不法であっても正当なことはヤマほどありますが、不法だから正当だと言えば貴女も無茶苦茶だと思うでしょう?   貴女の言う「道徳心を基本とした法」では、どのような「正当防衛」が定義されるのかを示された上で、米国の対イラク攻撃が、その規定に沿っていたことを証明してはじめて「イラク戦争」の正当性が主張できるというものです。

  正当性の根拠となる法的前提(←現行法文を指すのではない)を無視して「正当だ正当だ」と叫んでみても議論にはなりませんよ。
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