地に落ちたネオコンのシナリオ(3)
投稿者: maya_kosmisch 投稿日時: 2006/03/26 23:03 投稿番号: [89620 / 118550]
アメリカにとって戦争の難点は財政を圧迫することだ。ここでネオコンは空軍に助け船を求めることができた。戦争が高く付くのは地上兵力を必要とするからだ。(後方支援部隊などの経費も含む)
戦費コストを最小限に抑えられる空軍を使うという案――ネオコンは共和党の緊縮財政派を取り込んだ。
ネオコンによるキャンペーンが成功した要因は、その説得力の強さ以外に、アメリカのエスタブリッシュメントからの強力な支持があったからだ。ネオコン運動はレーガン時代以降大きな変貌を遂げ、ネオコンは今や政権の中枢にも入り込んでいた。ワシントンのネオコンの中心は国防政策委員会(Defense Policy Board)と呼ばれるグループだった。この諮問機関は、大英帝国時代の帝国防衛委員会と同様の機能を果たしていた。
クリントン政権時代、民主党も基本的にネオコンと同じ路線を信奉していたとあれば、開戦決定の責任を1つの党に負わせることはできない。むしろ動機は資本主義だったと言うべきだ。
ネオコンの思惑通りに行かなかった重要な事柄がある。
米軍の死傷者が出ていることだ。アメリカにとって犠牲のない戦争ではなくなった。
ネオコンの戦略は信用を落としつつある。ブッシュが占領費用として議会に870億ドルの追加予算の承認を要請したことは、保守の緊縮財政派にとって衝撃だった。ネオコンの約束からはそんなことが起こるとは夢にも思わなかったからだ。
更に湾岸戦争時の多国籍軍参加国から支援の申し出がないことも、アメリカにショックに近いものを感じさせた。
こうした国々は戦争決定に至る過程で蚊帳の外に置かれ、無視されたと感じているから当然の反応である。
そして何よりも戦争をいかに集結させるかという問題がある。ネオコンの戦略は戦争の速やかな集結を前提としていた。ブッシュにとって、イラク任務に招集される米軍兵士からの反発を避ける手段は、戦争の早期終結だけだった。現在駐留期間は延長されている。正規軍兵士にとっても厳しいが、予備役にとっては最悪の状況だ。これが予備役の入隊希望の減少という悪循環を生んでいる。
作戦資金とする筈だった石油収入は?
イラクの抵抗運動は石油関連施設の破壊をあくまでも続ける決意だ。それでなくても過酷な制裁のために施設の老朽化は進んでいた。イラクの石油産業が利益を上げるまでには数年かかるだろう。
しかし、ネオコンはイラクの抵抗運動を歓迎している。米軍に対する暴力行為が継続していれば軍産複合体に流れる財政支出は増額される。それは国内の社会福祉プログラム予算の不足につながるだろう。保守派は第二次大戦以降ずっとそれを狙って動いてきた。すなわちニューディール政策の解体である。
最後に、スティーブン・ペレティエ氏は、「ネオコンノ立場は容認できない。軍事費としてますます多額の税金を投入すれば生活水準が下がり、米国内では摩擦が強まる。国際的にはアメリカの地位の低下を招く。南側諸国は自国の資源を利用することが出来ず、その資源は世界の中心であるアメリカとその同盟国に流れ込む。イラク―と湾岸―を帝国主義によって制圧したことでアメリカの道義的権威は失墜した。これは由々しいことだ。むろんネオコンにも彼らの理があるだろう。審判を下すのは歴史である」と結んでいる。
戦費コストを最小限に抑えられる空軍を使うという案――ネオコンは共和党の緊縮財政派を取り込んだ。
ネオコンによるキャンペーンが成功した要因は、その説得力の強さ以外に、アメリカのエスタブリッシュメントからの強力な支持があったからだ。ネオコン運動はレーガン時代以降大きな変貌を遂げ、ネオコンは今や政権の中枢にも入り込んでいた。ワシントンのネオコンの中心は国防政策委員会(Defense Policy Board)と呼ばれるグループだった。この諮問機関は、大英帝国時代の帝国防衛委員会と同様の機能を果たしていた。
クリントン政権時代、民主党も基本的にネオコンと同じ路線を信奉していたとあれば、開戦決定の責任を1つの党に負わせることはできない。むしろ動機は資本主義だったと言うべきだ。
ネオコンの思惑通りに行かなかった重要な事柄がある。
米軍の死傷者が出ていることだ。アメリカにとって犠牲のない戦争ではなくなった。
ネオコンの戦略は信用を落としつつある。ブッシュが占領費用として議会に870億ドルの追加予算の承認を要請したことは、保守の緊縮財政派にとって衝撃だった。ネオコンの約束からはそんなことが起こるとは夢にも思わなかったからだ。
更に湾岸戦争時の多国籍軍参加国から支援の申し出がないことも、アメリカにショックに近いものを感じさせた。
こうした国々は戦争決定に至る過程で蚊帳の外に置かれ、無視されたと感じているから当然の反応である。
そして何よりも戦争をいかに集結させるかという問題がある。ネオコンの戦略は戦争の速やかな集結を前提としていた。ブッシュにとって、イラク任務に招集される米軍兵士からの反発を避ける手段は、戦争の早期終結だけだった。現在駐留期間は延長されている。正規軍兵士にとっても厳しいが、予備役にとっては最悪の状況だ。これが予備役の入隊希望の減少という悪循環を生んでいる。
作戦資金とする筈だった石油収入は?
イラクの抵抗運動は石油関連施設の破壊をあくまでも続ける決意だ。それでなくても過酷な制裁のために施設の老朽化は進んでいた。イラクの石油産業が利益を上げるまでには数年かかるだろう。
しかし、ネオコンはイラクの抵抗運動を歓迎している。米軍に対する暴力行為が継続していれば軍産複合体に流れる財政支出は増額される。それは国内の社会福祉プログラム予算の不足につながるだろう。保守派は第二次大戦以降ずっとそれを狙って動いてきた。すなわちニューディール政策の解体である。
最後に、スティーブン・ペレティエ氏は、「ネオコンノ立場は容認できない。軍事費としてますます多額の税金を投入すれば生活水準が下がり、米国内では摩擦が強まる。国際的にはアメリカの地位の低下を招く。南側諸国は自国の資源を利用することが出来ず、その資源は世界の中心であるアメリカとその同盟国に流れ込む。イラク―と湾岸―を帝国主義によって制圧したことでアメリカの道義的権威は失墜した。これは由々しいことだ。むろんネオコンにも彼らの理があるだろう。審判を下すのは歴史である」と結んでいる。
これは メッセージ 89619 (maya_kosmisch さん)への返信です.
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