イラク戦争の間違いと失敗(1)
投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/11/24 16:16 投稿番号: [84835 / 118550]
>イラク戦争は失敗だったという理由は、アメリカがイラクを
>占領支配することが目的だったという間違った視点から
>見ているから出て来る結論です。
「占領支配」の意味について、あなたは「自国の都合の良いようにコントロールする」こととし、「相手国民の利益や世界の平和・安定を目的とした『軍事占領』や『政治支配』は占領支配にあたらない」と考えてておられるようですね。
まず、この定義が間違いなんですが、これは単にニュアンスの問題であり、大したことじゃありませんので、ここでは、あなたの定義に従って「アメリカの目的はイラクを占領支配することではなかった」に同意しておきます。その上でイラク戦争が、なぜ「間違い」なのか、なぜ「失敗」なのかを説明しましょう。
アメリカはイラクの独裁政権を倒し、イラクに民主主義体制を打ち立て、アラブ各国に普及させることによって、中東の、ひいては世界の平和・安定を実現するために、イラクを武力攻撃しました。
しかし、その結果、イラクの政治状勢は混乱し、多くの人命を犠牲としたにもかかわらず、治安は不安定化の一途を辿っています。犯罪による犠牲者の数は、2002年当時、月平均14人だったものが、2003〜2004年の平均では372人と、なんと26.6倍にも激増(IBCデータベースによる)。もちろん、この数値は戦闘やゲリラ勢力による攻撃、不明なエージェントによるテロ、米軍による爆撃や市民への「誤射」を含んでいません。
イラクの言論・報道界とアカデミズムは、米英と抵抗勢力の両方から脅迫され、民主主義の根幹である「言論の自由」は、フセイン政権時代にも増して制限されています。多くの言論・報道機関が政府令によって閉鎖もしくは活動停止となり、中には現地通信局を「誤射」された報道機関まであります。また、米軍が軍事行動を起こす地域での取材・報道は完全に規制され、ジャーナリストは現地に入ることすら許されません。
大恐慌時に於ける米国の失業率をも軽く凌駕するイラクの失業率は一向に改善せず、なんとか雇用にありついた労働者も、フセイン時代を下回る賃金で働かされています。一方で、一部の経営者と公務員は待遇が改善されましたが、これは経済格差を一段と広げ、イラク社会の亀裂を深めることに寄与しています。
公共インフラが壊滅的な打撃を受けたにもかかわらず、復興資金は、その80%が「治安費」に回され、電力や水道など基本的な公共サービスの回復は、遅々として進んでいません。
イラク戦争によって、イラク国民が被ったこれらの致命的な被害と引き換えに、彼らが手に入れられたものは「学級委員を選ぶ権利」だけなのです。はたして、これで「民主化」が成功したと言えるでしょうか?
ここまでが「失敗」についての論証です。続いて「間違い」について説明していきましょう。
(つづきます)
>占領支配することが目的だったという間違った視点から
>見ているから出て来る結論です。
「占領支配」の意味について、あなたは「自国の都合の良いようにコントロールする」こととし、「相手国民の利益や世界の平和・安定を目的とした『軍事占領』や『政治支配』は占領支配にあたらない」と考えてておられるようですね。
まず、この定義が間違いなんですが、これは単にニュアンスの問題であり、大したことじゃありませんので、ここでは、あなたの定義に従って「アメリカの目的はイラクを占領支配することではなかった」に同意しておきます。その上でイラク戦争が、なぜ「間違い」なのか、なぜ「失敗」なのかを説明しましょう。
アメリカはイラクの独裁政権を倒し、イラクに民主主義体制を打ち立て、アラブ各国に普及させることによって、中東の、ひいては世界の平和・安定を実現するために、イラクを武力攻撃しました。
しかし、その結果、イラクの政治状勢は混乱し、多くの人命を犠牲としたにもかかわらず、治安は不安定化の一途を辿っています。犯罪による犠牲者の数は、2002年当時、月平均14人だったものが、2003〜2004年の平均では372人と、なんと26.6倍にも激増(IBCデータベースによる)。もちろん、この数値は戦闘やゲリラ勢力による攻撃、不明なエージェントによるテロ、米軍による爆撃や市民への「誤射」を含んでいません。
イラクの言論・報道界とアカデミズムは、米英と抵抗勢力の両方から脅迫され、民主主義の根幹である「言論の自由」は、フセイン政権時代にも増して制限されています。多くの言論・報道機関が政府令によって閉鎖もしくは活動停止となり、中には現地通信局を「誤射」された報道機関まであります。また、米軍が軍事行動を起こす地域での取材・報道は完全に規制され、ジャーナリストは現地に入ることすら許されません。
大恐慌時に於ける米国の失業率をも軽く凌駕するイラクの失業率は一向に改善せず、なんとか雇用にありついた労働者も、フセイン時代を下回る賃金で働かされています。一方で、一部の経営者と公務員は待遇が改善されましたが、これは経済格差を一段と広げ、イラク社会の亀裂を深めることに寄与しています。
公共インフラが壊滅的な打撃を受けたにもかかわらず、復興資金は、その80%が「治安費」に回され、電力や水道など基本的な公共サービスの回復は、遅々として進んでいません。
イラク戦争によって、イラク国民が被ったこれらの致命的な被害と引き換えに、彼らが手に入れられたものは「学級委員を選ぶ権利」だけなのです。はたして、これで「民主化」が成功したと言えるでしょうか?
ここまでが「失敗」についての論証です。続いて「間違い」について説明していきましょう。
(つづきます)
これは メッセージ 84780 (oxnardnokakashi さん)への返信です.
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