対イラク武力行使

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横入り>ウラン購入計画疑惑の件(2

投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/07/13 17:46 投稿番号: [74945 / 118550]
  もっとも、2002年の2月時点に於いて、ウィルソン氏はホワイトハウスが対イラク武力侵攻を企てているなんて、思いもよらなかったことでしょう。であれば、彼が軽い気持ちで「ブランド貸し」を了承したのもうなづけるというものです。ところが、開戦後、イラクの核開発疑惑が「間違った(あるいは故意にねつ造された)情報」に基づくのでは?…と囁かれ始めるに至り、ウィルソン氏は自分の身にその火の粉がかかってくると虞れたのでしょう。「だからオレは『取引があった可能性は極めて低い』と言ったはずだ」と公表し、自身のブランドを守ろうとしたのだと考えられます。

  たった一人の外交官による、たった8日間の調査報告が、同時期、独自調査にあたっていた米国務省調査団の(パウエル長官への)報告「イタリアが提供した『購入計画』を示す証拠は、ねつ造の可能性が高い」や、後のIAEAによる(安保理への)調査報告「米国が提示した『証拠』は明らかなねつ造である」より信憑性が高いとは、誰も評価しないでしょう。ウィルソン氏は、ブッシュ政権の目論見どおり、「購入計画」をほのめかす証言を得て、それをストレートに報告しただけであり「購入計画の事実を確認した」とは言っていないのです。彼の報告は「あのベテラン大使も、イラクのウラン購入計画があったらしいという話を聞いているのだ」という、疑惑強化エピソードのひとつに過ぎません。したがって、彼が同時に「イラクがウラン購入を試みたという確かな証拠はない」と言っていたとしても、この二つの報告は矛盾しないのです。だいいち、たった8日間の調査で、そんな証拠が手に入ることなどあり得ませんよね。

  カカシさんは「(ウィルソン氏の調査で)イラクはニジェールからウラニウム購入を試みていたという事実が確認されてしまった」と書かれていますが、これは、とんでもない思い違いだということです。上院議会レポートを正確に訳すなら「ウィルソンはCIAの要員に『ニジェール元鉱山大臣からの話』として、イラクが1998年に400トンのウラニウム購入を試みたと告げた」です。彼が「購入の試み」を確認したわけでも、確信したわけでもありません。むしろ、元鉱山大臣の証言は信憑性が薄いと判断していたからこそ、わざわざ「according to the…」と、断りを入れたのだという見方もできるわけです。実際、そのようなリスキーな取引の打診を、フセイン政権の密使がストレートに伝達するはずもありません。いきなり「君んとこのウラニウムを兵器開発用に買いたいんだが…」なんて切り出したら、ニジェール政府は即刻、米政府かIAEAへ「ご忠進」におよび、簡単に阻止されてしまうでしょう。購入の計画があったのなら、打診は「それとわからないように」伝えるのが常識なのです。ですから、元鉱山大臣の証言は、せいぜいが「ウラニウム購入の打診とも解釈できるアプローチを受けた」といったところだと考えられます。売り手側の担当者による憶測で「探りを入れてきた」という解釈があったとしても、それが「購入意思」存在の証拠にはならないし、ましてや「購入を試みた」事実とは、ほど遠いですよね。注文書や合意文書、契約書などがあって始めて「購入を試みた」と言えるのですが、そのような証拠は「ローマ・コネクション」から出され「ねつ造」と簡単に見破られた文書以外、存在していません。

  くどいようですが、「フセイン政権に酸化ウラン購入の意思があったかどうか?」は不明です。私は「そんなものなかった」と断言しているわけじゃありません。しかし、「購入を試みた」という情報は(ウィルソン氏同様、私も)極めて信憑性の低いものであると見ています。また、これもくどいようですが、もし「購入を試みた」ことが事実であったとしても、現実に断念もしくは阻止されていたのであれば、その事実が、イラクへの武力侵攻の正当な理由にならないことは明白です。最初に「私にとって解決済み」と言ったのは、そういうことなのです。
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