テトさん
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2004/12/10 15:13 投稿番号: [59335 / 118550]
ご指摘の通り「侵略」はaggressionですが、僕は「侵略の罪」に限定して話をしていたわけではなく「国際法上の違法行為を指す」と言ったはずです。
現行国際法秩序がどういう原則に基づいているのかということがポイントになります。
それは、国連憲章2条4項に示されている通り、「武力不行使原則」です。
そして武力不行使原則の違法性阻却事由は①自衛権の行使②国連憲章第7章に基づく集団的な軍事措置――の2つのみです。
自衛権の発動は①必要性②緊急性③均衡性(元米国長官のウェブスターが提案したフォーミュラ)――の3つの要件を満たさなければなりません。つまり、先制的な武力行使は行い得ない=国際法上違法であるため、他国からの攻撃が始まっていないのに、ある国が他国を攻撃・侵攻してはいけないのです。
次に、国連憲章第7章の下での集団的な軍事措置については国連安保理決議による容認・授権が前提です。
米国が上の2つのどちらにも当てはまらない武力行使を行った場合、国際法に違反したことになります。
しかし、米国は、前にも述べた通り、「国連決議に基づいた武力行使(=決議678と687が依然有効)である」と公式に見解を発表し、国連憲章の枠内の武力行使であることを表明しております。米政府としては「違法だが武力行使を強行した」という論法を取っておらず、あくまで国際法の枠内であるということを強調しているのです。
米政府がなぜinvasionを意図的に使わないように注意しているかと言うと、invasionが、現行国際法では違法である国家が単独で行う、自衛権の行使や国連憲章第7章の下での軍事措置とは、「別の攻撃形態」を想起させる言葉であるからです。
テトさんが、現行の国際法に背いて米国は武力行使に至ったんだと思っている方であるならば、invasionを用いても構いませんが、米国の武力行使は、国際法の枠内でもあると思うのなら、たとえこういう掲示板であっても、使わない方が賢明であると老婆心ながら思います。
それでは、これから出かけますので失礼します。
これは メッセージ 59333 (tet010101 さん)への返信です.
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