ミサイル防衛 大いなる幻想
投稿者: dorawasabi5001 投稿日時: 2004/12/07 22:49 投稿番号: [59159 / 118550]
編者
★デービーッド・クリーガー
核時代平和財団・会長。米国。
カラー・オン
核時代平和財団・研究員。米国。
訳者
梅林宏道(うめばやし・ひろみち)
NPO法人ピースデポ代表。太平洋軍備撤廃運動(PCDS)国際コーディネーター。隔週刊『核兵器・核実験モニター』を責任編集。
著書:『在日米軍』(岩波新書)『情報公開法でとらえた・在日米軍』『情報公開法でとらえた・沖縄の米軍』(ともに高文研)ほか。訳書:『核兵器廃絶への新しい道──中堅国家構想』『検証・核抑止論──現代の「裸の王様」』<共訳>(ともに高文研)ほか。
黒崎 輝(くろさき・あきら)
明治学院大学国際平和研究所・特別所員。国際政治学専攻。
■日本語版の出版にあたって……梅林宏道(全文)
本書は、デービッド・クリーガー、カラー・オン共編の著書『天空のマジノ線──弾道ミサイル防衛に関する国際的視点(A Maginot Line in the Sky - International Perspectives on Ballistic Missile Defense)』(2001年5月、核時代平和財団)の邦訳である。原著の表題は、現在の米国のミサイル防衛計画を第二次世界大戦においてフランスがドイツの進攻を阻止するために構築したマジノ線になぞらえて付けられている。その比喩の詳細は、本書のクリーガー氏のエッセイ(40ページ)に委ねたい。
原著の出版以来、9.11テロ事件や米国のABM条約脱退と米ロ・モスクワ条約の締結など、節目となる国際政治上の事態が発生した。しかし、今日読み返してみても、ミサイル防衛が人類全体に投げかけた長期的でグローバルな諸問題を理解するうえで、本書の価値はいささかも変わっていないと確信する。
ロシアも中国も、ABM条約脱退という米国の単独行動主義、あるいは覇権主義的行動に、今のところは冷静に対応している。
これは、ミサイル防衛に対抗するのに「ミサイル軍縮の論理と方法」を提起している本書にとっては幸いなことである。
しかし、米国のミサイル防衛技術の進展と、米国を批判する国際世論の成長や両国の国民世論の流動のなかで、ロシアと中国が、本書に懸念されているようなネガティブな行動にでる可能性は、十分にあると考えなければならない。
日本語版では、原著出版から2002年9月に至る情勢のアップデートのために、クリーガー氏の特別寄稿「ミサイル防衛をめぐる現状」(10ページ)を追加した。また、本書の理解を助けるために、ミサイル防衛に関する技術的な基礎知識を私自身が執筆し、巻頭に置いた。その際、米国におけるミサイル迎撃テストなど、最近の技術的進展についても分かるように心がけた。
本書の大きな特徴の1つは、その適切な執筆者の陣容である。編者のほかに、米国からは、
国際法の重鎮リチャード・フォークと軍人の論客ユージン・キャロル・ジュニアが書いている。
軍縮の専門家としてノーベル平和賞受賞者ジョセフ・ロートブラットやドイツの科学者ユルゲン・シェフランが、歴史を踏まえたエッセイを寄せている。
そして、ロシア、中国、インド、エジプト、韓国、マーシャル諸島など、ミサイル防衛を論じる上で欠かせない地域から、極めて適切な執筆者が登場している。
また、運動家からは宇宙軍拡にたちむかうブルース・K・ギャグノン、米国のグローバル支配に関心を寄せるジャクリーン・カバッソなどが執筆している。
これらの、執筆陣を得て、本書は原著の副題の通り、ミサイル防衛についてグローバルな視点を獲得する、極めて適切な一冊になっている。
・・
(2002年10月1日)
★デービーッド・クリーガー
核時代平和財団・会長。米国。
カラー・オン
核時代平和財団・研究員。米国。
訳者
梅林宏道(うめばやし・ひろみち)
NPO法人ピースデポ代表。太平洋軍備撤廃運動(PCDS)国際コーディネーター。隔週刊『核兵器・核実験モニター』を責任編集。
著書:『在日米軍』(岩波新書)『情報公開法でとらえた・在日米軍』『情報公開法でとらえた・沖縄の米軍』(ともに高文研)ほか。訳書:『核兵器廃絶への新しい道──中堅国家構想』『検証・核抑止論──現代の「裸の王様」』<共訳>(ともに高文研)ほか。
黒崎 輝(くろさき・あきら)
明治学院大学国際平和研究所・特別所員。国際政治学専攻。
■日本語版の出版にあたって……梅林宏道(全文)
本書は、デービッド・クリーガー、カラー・オン共編の著書『天空のマジノ線──弾道ミサイル防衛に関する国際的視点(A Maginot Line in the Sky - International Perspectives on Ballistic Missile Defense)』(2001年5月、核時代平和財団)の邦訳である。原著の表題は、現在の米国のミサイル防衛計画を第二次世界大戦においてフランスがドイツの進攻を阻止するために構築したマジノ線になぞらえて付けられている。その比喩の詳細は、本書のクリーガー氏のエッセイ(40ページ)に委ねたい。
原著の出版以来、9.11テロ事件や米国のABM条約脱退と米ロ・モスクワ条約の締結など、節目となる国際政治上の事態が発生した。しかし、今日読み返してみても、ミサイル防衛が人類全体に投げかけた長期的でグローバルな諸問題を理解するうえで、本書の価値はいささかも変わっていないと確信する。
ロシアも中国も、ABM条約脱退という米国の単独行動主義、あるいは覇権主義的行動に、今のところは冷静に対応している。
これは、ミサイル防衛に対抗するのに「ミサイル軍縮の論理と方法」を提起している本書にとっては幸いなことである。
しかし、米国のミサイル防衛技術の進展と、米国を批判する国際世論の成長や両国の国民世論の流動のなかで、ロシアと中国が、本書に懸念されているようなネガティブな行動にでる可能性は、十分にあると考えなければならない。
日本語版では、原著出版から2002年9月に至る情勢のアップデートのために、クリーガー氏の特別寄稿「ミサイル防衛をめぐる現状」(10ページ)を追加した。また、本書の理解を助けるために、ミサイル防衛に関する技術的な基礎知識を私自身が執筆し、巻頭に置いた。その際、米国におけるミサイル迎撃テストなど、最近の技術的進展についても分かるように心がけた。
本書の大きな特徴の1つは、その適切な執筆者の陣容である。編者のほかに、米国からは、
国際法の重鎮リチャード・フォークと軍人の論客ユージン・キャロル・ジュニアが書いている。
軍縮の専門家としてノーベル平和賞受賞者ジョセフ・ロートブラットやドイツの科学者ユルゲン・シェフランが、歴史を踏まえたエッセイを寄せている。
そして、ロシア、中国、インド、エジプト、韓国、マーシャル諸島など、ミサイル防衛を論じる上で欠かせない地域から、極めて適切な執筆者が登場している。
また、運動家からは宇宙軍拡にたちむかうブルース・K・ギャグノン、米国のグローバル支配に関心を寄せるジャクリーン・カバッソなどが執筆している。
これらの、執筆陣を得て、本書は原著の副題の通り、ミサイル防衛についてグローバルな視点を獲得する、極めて適切な一冊になっている。
・・
(2002年10月1日)
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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