サマワからバグダッドへ (2)
投稿者: oxnardnokakashi 投稿日時: 2004/12/05 16:28 投稿番号: [59005 / 118550]
モハメッド医師はバスで「死の道」と呼ばれる箇所に着いた。そこではイラク警察による関門があり、警察官は乗客が銃を持っていないか逐一しらべた。そこを通りすぎて何キロか行ったところで、イラクナショナルガ−ドの関門があった。ガード達は身元がわからないように皆覆面をしていた。ここでこの先の道は一部塞がっているので、農道に何キロかそれてその部分を通りこしたらまた先のほうで主道に戻るようにと指示を受けた。
バスの運転手も乗客も顔面蒼白。なにしろこの裏道はテロリストがうろついていることで有名だったからである。乗客は暗黙の了解のように皆身分証明書と携帯電話を運転手に渡した。テロリストは携帯を持っている人間はスパイだといって乱暴することがあるときいていたからだ。
「アメリカ兵はどこにいるんだ?」「イラクナショナルガードは?」「こんな危険な道を誰が通るというのだろう?」乗客たちは口々に騒いでいた。その時誰かが、「あれをみろ!」と指をさした。農道の先の方で、アメリカのハンビーが何台か走っていたのだ。乗客はほーっと皆胸をなで下ろした。だれかが「早く通りすぎないと、日が暮れたらアメリカ兵は帰ってしまうかもしれない」というので、バスは大急ぎで通りすぎた。
それにしても、同胞のイラク人を怖がって、アメリカ兵をみてホットするとは、いったい誰が侵略者なのか、、とモハメッドさんは苦笑した。
もとの主道にもどって、アメリカ海兵隊とイラクナショナルガ−ドが並んで守っている関門を通り過ぎた時、テロリストによる醜い落書きが消されて、その上にこんなことが書かれていた。
「テロリストは橋を破壊したが、我々が掛けなおした!」「テロリストに死を!
平和万歳!」「INGの英雄万歳。イラクの忠誠なる息子達よ!」
橋の近くで道が混み、短気の運転手が別の車線を組もうとしたとき、警護の兵士が空の警報の発砲をした。そばで並んで待っていた他の車の乗客達が、「規則はまもるべきだ。テロリストに隙をみせるな」と口々に言った。
イラク人の生活は毎日が戦いだ。しかしテロリストは負けつつアル。イラク人は平和と民主主義確立のために自分たちの責任も自覚しつつあるのだ。
これは メッセージ 59003 (oxnardnokakashi さん)への返信です.
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