戦争をさせないためのエネ・カネ・軍需
投稿者: battamother 投稿日時: 2004/09/09 20:51 投稿番号: [53136 / 118550]
雑誌『世界』別冊より
『私たちにできること―日常から平和を実現するために』田中優氏の文の続き。
戦争は、利益と打算で成り立つ。もし「エネ・カネ・軍需」が戦争の動機であるとするなら、戦争をさせない社会を作るためにはその動機を取り除くしかない。私たちは「エネ・カネ・軍需」の利益を、企業に与えない仕組みを作らなければならない。
イラクの石油が与える利益は決して大きなものではない。1年間の石油収入はアメリカの軍事費の5%でしかない。
ドイツのシュレーダー首相は、自然エネルギーの国際会議で、石油への依存がテロの背景にあるとしてエネルギー政策の転換を各国に呼びかけた。実際、世界第二位の石油消費量だった日本を中国が抜き、わずかこの10年の間に日本以上に輸入する国となった。このことは世界の石油を逼迫させた。このまま石油をエネルギーの中心にし続けるなら、21世紀が「戦争の世紀」となることは避けられない。自然エネルギーにシフトさせることが、戦争に進ませない重要なカギになる。
兵器で金儲けする仕組みもまた卑劣なものだ。兵器を購入するのは国家なのだから、政権に近い者は、インサイダー取引で儲けることができる。ブッシュの父親が顧問となっている投資会社は、ブッシュが兵器を発注することで多大な利益を手にしている。福祉を後退させ、その分を兵器に回すことで軍需企業の株価を上昇させ、投資収益の形で政権関係者が儲けるのだ。しかもアメリカは、莫大な軍事費を自国民の貯蓄だけでは調達できない。その資金を提供しているのは私たち日本人だ。日本の銀行が政府の短期国債を買い、政府はその資金で米国債を購入する。私たちが口でいくら戦争反対を唱えても、実現するのは実際に資金提供したことだ。私たちが貯蓄を意志的に投資しなければ、戦争をさせない社会は作れない。これが第二のカギとなる。
アメリカの軍需は究極の公共事業だ。日本の実質国家予算以上の資金を軍事単独に使い、その額は世界の軍事費の約半分に達している。軍需産業に勤める労働者は全労働者の常に5%以上あり、戦争が失業対策となっている。こんなことのために人類は生産性を上げ、余剰を作ってきたのだろうか。これは人々が選択できる未来だ。衣食住に関わりない生産は軍事でない方がいい。人々が戦争より平和を、防衛より予防外交を優先する政治的意志を示すならば、実現することのできる未来なのだ。
これは メッセージ 53135 (battamother さん)への返信です.
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