>各論(3):etrangerさんの間違い
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2004/06/02 01:21 投稿番号: [41828 / 118550]
誰も指摘しないようなので…
>>
イラク戦争のパラドックスは、アメリカが国連を無視して「個別自衛権」の行使を行おうとしたのにも関わらず、他国の協力を必要としたことです。
>>
上の主張の中に致命的な間違いが2つあり、結果、etrangerさんは、かなりトンチンカンな説を展開してしまったようです。
間違いその1:米国がイラクへの武力行使の法的根拠として挙げているのは「個別的自衛権の行使」ではナイ(カカシさん風)。
米国の公式見解としては「国連安保理決議に基づいた武力行使」ということなのでアル(ここもカカシさん風)。
フセインに48時間以内に亡命しなければ武力行使に踏み切ると迫ったブッシュ演説の中で、武力行使の法的根拠について言及している部分があるので見てみましょう。
"Under Resolutions 678 and 687―both still in effect―the United States and our allies are authorized to use force in ridding Iraq of weapons of mass destruction."
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2003/03/20030317-7.html
米国は安保理決議1441の採択以後、武力行使を容認する新決議が得られなかったため、湾岸戦争の際、多国籍軍に武力行使の権限を授権した(正確には「必要なあらゆる手段を容認する」という表現ですが)決議678まで遡り、同決議は「今も有効である」との認識を示すことで、決議678を武力行使の法的根拠としたのです。
また、同じく「依然有効」とされた決議687は、イラクに大量破壊兵器の廃棄を求めるものですが、米国は同決議に対する重大な違反はクウェートとの停戦条件を無効にするものであり、武力行使の法的根拠となり得るとしたのです。
以上の理屈は、もともとフライシャー報道官が2003年の3月14日に、米政府の武力行使の法的根拠に関する公式見解として発表したものです。
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2003/03/20030313-13.html
というわけで、米国は、イラクに対する武力行使について、「個別的自衛権の行使」として説明することを意図的に避けることにより、既存の国際法の枠組みでは違法である先制攻撃の批判をシレッとかわし、あくまで「安保理決議の要請に応えた国連憲章第7章のもとでの軍事的措置」でアルと強弁したというわけです。
etrangerさんは、米国のこの公式見解を何一つ検証せず、武力行使の正当性うんぬんを述べているのです。
間違いその2:アメリカは国連を無視してなどいナイ。
etrangerさんは、なぜ米国が上のような公式見解を発表したのかお分かりでしょうか?
つまりこういうことなんです。
イラクに対し武力行使に踏み切るに当たり、それを容認する新安保理決議を採択するとに失敗した。しかし、米国は、それでも国連の枠から離れた武力行使をするわけではありませんよという意思を表示するため、決議678と687を法的根拠としたのです。
少し誇張していうと、米国は先述の公式見解で、「国連決議の目的を達成するための武力行使であり、米国は国連とともにある」ということを国際社会に示し、新決議の採択に失敗した状況下であっても、他国からの協力を得やすい言説を展開したのです。
したがって、etrangerさんが考えるパラドクスなどというものは存在しません。
まぁ、本音では米国が国連などアテにしていないことは確かですが…。
が、表向きは、国際社会に対し「米国は国連とともにある」と表明したのです。
これは極めて巧妙な米国の外交交渉上のワード・ポリティクスなのです。
実際、わが国の内閣法制局も、野党側からの「米国の武力行使は先制攻撃であり、国際法違反では」との質問に対し、「いや、米国の武力行使は安保理決議に基づくもので、国連の枠内の武力行使だ」との見解を示しているのです。
ここに至って、etrangerさんがイラクに対する武力行使の正当性をうんぬんしたいのであれば、「決議678と687は今も有効である」との米国の公式見解がウソかマコトかを検証しなければならないはずです。
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イラク戦争のパラドックスは、アメリカが国連を無視して「個別自衛権」の行使を行おうとしたのにも関わらず、他国の協力を必要としたことです。
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上の主張の中に致命的な間違いが2つあり、結果、etrangerさんは、かなりトンチンカンな説を展開してしまったようです。
間違いその1:米国がイラクへの武力行使の法的根拠として挙げているのは「個別的自衛権の行使」ではナイ(カカシさん風)。
米国の公式見解としては「国連安保理決議に基づいた武力行使」ということなのでアル(ここもカカシさん風)。
フセインに48時間以内に亡命しなければ武力行使に踏み切ると迫ったブッシュ演説の中で、武力行使の法的根拠について言及している部分があるので見てみましょう。
"Under Resolutions 678 and 687―both still in effect―the United States and our allies are authorized to use force in ridding Iraq of weapons of mass destruction."
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2003/03/20030317-7.html
米国は安保理決議1441の採択以後、武力行使を容認する新決議が得られなかったため、湾岸戦争の際、多国籍軍に武力行使の権限を授権した(正確には「必要なあらゆる手段を容認する」という表現ですが)決議678まで遡り、同決議は「今も有効である」との認識を示すことで、決議678を武力行使の法的根拠としたのです。
また、同じく「依然有効」とされた決議687は、イラクに大量破壊兵器の廃棄を求めるものですが、米国は同決議に対する重大な違反はクウェートとの停戦条件を無効にするものであり、武力行使の法的根拠となり得るとしたのです。
以上の理屈は、もともとフライシャー報道官が2003年の3月14日に、米政府の武力行使の法的根拠に関する公式見解として発表したものです。
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2003/03/20030313-13.html
というわけで、米国は、イラクに対する武力行使について、「個別的自衛権の行使」として説明することを意図的に避けることにより、既存の国際法の枠組みでは違法である先制攻撃の批判をシレッとかわし、あくまで「安保理決議の要請に応えた国連憲章第7章のもとでの軍事的措置」でアルと強弁したというわけです。
etrangerさんは、米国のこの公式見解を何一つ検証せず、武力行使の正当性うんぬんを述べているのです。
間違いその2:アメリカは国連を無視してなどいナイ。
etrangerさんは、なぜ米国が上のような公式見解を発表したのかお分かりでしょうか?
つまりこういうことなんです。
イラクに対し武力行使に踏み切るに当たり、それを容認する新安保理決議を採択するとに失敗した。しかし、米国は、それでも国連の枠から離れた武力行使をするわけではありませんよという意思を表示するため、決議678と687を法的根拠としたのです。
少し誇張していうと、米国は先述の公式見解で、「国連決議の目的を達成するための武力行使であり、米国は国連とともにある」ということを国際社会に示し、新決議の採択に失敗した状況下であっても、他国からの協力を得やすい言説を展開したのです。
したがって、etrangerさんが考えるパラドクスなどというものは存在しません。
まぁ、本音では米国が国連などアテにしていないことは確かですが…。
が、表向きは、国際社会に対し「米国は国連とともにある」と表明したのです。
これは極めて巧妙な米国の外交交渉上のワード・ポリティクスなのです。
実際、わが国の内閣法制局も、野党側からの「米国の武力行使は先制攻撃であり、国際法違反では」との質問に対し、「いや、米国の武力行使は安保理決議に基づくもので、国連の枠内の武力行使だ」との見解を示しているのです。
ここに至って、etrangerさんがイラクに対する武力行使の正当性をうんぬんしたいのであれば、「決議678と687は今も有効である」との米国の公式見解がウソかマコトかを検証しなければならないはずです。
これは メッセージ 41787 (etranger3_01 さん)への返信です.
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