対イラク武力行使

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コリン・パウエルの苦悩(誤算−1)

投稿者: need2003jp 投稿日時: 2003/09/17 15:38 投稿番号: [27152 / 118550]
戦局は一時、イラク軍のゲリラ作戦によって、伸びきってしまった補給路を襲撃されたり、民間人の誤爆などでアメリカ軍に対する批判はあったものの、4月9日にはバクダッドを制圧し、5月1日にはブッシュ大統領が、大規模戦闘の終結宣言を出した。
  この間、パウエルは、日本などの海外を訪問し、今回のイラク戦争の支持と協力を仰いだり、国内の会合にも参加したりした。しかし、ブッシュ大統領を始め、チェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官ら、戦争推進派の機嫌のよい面々の中で、パウエルやアーミテージといった国務省の連中は、面白くない気持ちだった。
  さて、国内の会合では、戦後のイラク統治の話が議題に載せられていた。具体案も完成しつつあったが、現場出身者のパウエルから見れば、非常に小首をかしげるものであった。
  ペンタゴンやシンクタンクの試算では、人口2300万人のイラクの治安維持には、大体20万から50万人の部隊が必要と述べた。しかし、ラムズフェルド国防長官やウルフォウィッツ国防副長官といった、戦争推進派の面々は、「的外れな計算だ」と一蹴し、現有兵力の10数万人での戦後統治を訴えた。
  「見通しが甘すぎる。」
  パウエルは即座に、ラムズフェルドらの戦後統治案に、ため息を漏らした。同時に、アメリカ陸軍の切迫した事情を考えると、無理もないと感じた。
  アメリカ陸軍の兵力は、総勢48万人。この中の約25万人は、海外に展開しており、部隊運用は限界に近い。現場の人間からすれば、イラクの治安維持には猫の手を借りたい状況だろう。だが、ペンタゴンの戦争推進派の面々は、アメリカとその取り巻きでの戦後統治を考えている以上、増派をすることはないだろう。
  「今のブッシュ政権には、戦争の痛みを知る人が少なさ過ぎる。」
  敵対する、民主党の議員からの声は、パウエルとの同情とも取れるものであった。いずれにせよ、もう自分は、邪魔者に過ぎない―パウエルは、来季のブッシュ政権に参加しないことを、周囲に漏らすようになった。
  しかし、終結宣言後、イラクでの事態が、急におかしくなり始めた。
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