対イラク武力行使

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反グローバリズムの貧困-1

投稿者: iraq_monndai 投稿日時: 2003/04/11 20:18 投稿番号: [24140 / 118550]
反グローバリズムの貧困-1

http://www.hotwired.co.jp/bitliteracy/ikeda/021022/index.html

米国のブッシュ大統領は、イラクに対する単独先制攻撃も辞さないとする国家安全保障戦略を発表し、議会も大統領に開戦の権限を与える決議を行った。これは米国の世界戦略が、冷戦時代とは異なる新しい段階に入ったことを意味する。単独行動主義は、従来の「西側同盟国」の盟主として世界平和を維持する戦略とは異なり、自国の安全を最優先する一種の孤立主義である。つまり米国は、世界のリーダーとしてではなく、世界のあらゆる国を支配できる唯一の「帝国」となることを決意したのである。

さらに自国の領土への侵犯がなくても先制攻撃を行うことは、1928年の不戦条約の「自衛以外の目的で戦争を行ってはならない」という原則を踏み越え、トマス・アクイナス以来の「正戦論」に回帰するものである。ローマ帝国では、戦争が正しいかどうかを決めるのは、国際的ルールではなく皇帝だった。戦争は領土の防衛ではなく「ローマの平和」(Pax Romana)を守るために行われるので、帝国に従わない者はすべて攻撃の対象となった。

こうした米国の姿勢を「帝国主義」と批判する向きもあるが、これは古典的な帝国主義ではない。レーニンが帝国主義と呼んだのは、独占資本と結びついた国家が資源と市場を求めて植民地を拡大し、列強によって世界が再分割されるという概念だが、現在の米国は領土を求めていない。いま起こっているのは帝国主義ではなく、近代の主権国家が<帝国>に統合される過程なのだ、とマイケル・ハートとアントニオ・ネグリの共著『帝国』(邦訳は近刊)は述べる。この本は9・11の前に出版され、その後の状況を驚くほど正確に予言したことで話題になった。

ここで帝国というのは、現実の国家ではなく「グローバルな支配権」という概念である。近代国家の基礎となってきたのは「何者にも従属しない」という意味での主権だが、グローバルな経済システムや情報ネットワークの中では、各国の政府にそのような絶対性はない。ローマ帝国や清以前の中国でも、世界=帝国なので、領土の概念はなかった。主権や領土という概念は、1648年のウェストファリア条約で欧州が分割されたとき、その当時の政府の正統性を理由づけるために発明されたものである。かつて主権国家が崩壊して地方政府のような存在になる「新しい中世」が到来するといわれたが、いま時代はそれを超えて「新しい帝国」に回帰しようとしているのだろうか。
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