ホルムズ海峡米原潜衝突の背景
投稿者: dorawasabi5001 投稿日時: 2007/01/12 00:46 投稿番号: [100244 / 118550]
★ホルムズ海峡米原潜衝突の背景
ごう音2度、震える船体
ハワイ沖で高校実習船「えひめ丸」が米原潜に衝突され九人が死亡した事故からまもなく六年。
今度は【アラビア海で日本船籍タンカーと米原潜が衝突する事故】が発生した。
昨年十一月には海自潜水艦とケミカルタンカーがぶつかったばかりだが、“悪夢”の再来になりかねなかった事故の背景にあるものとは。
グワーン、グワーン。八日午後十時四十五分(日本時間九日午前四時十五分)ごろ、静かな海面を十数ノット(時速約二十数キロ)で航行していた川崎汽船のタンカー「最上川」で突然、二回の大きな音がし、日本最大級の約三〇万トンもある巨大な船体がブルブル震えた。
前日夜、ペルシャ湾に面したサウジアラビアの主要な原油積み出し港ラスタヌラ港で原油を満載し出港。
海峡が最も狭まった突端部を回り終え、後はオマーン湾、アラビア海を抜けてシンガポールに向けて順調に航海を続けるはずだった。
■レーダーにも不審反応なし
東京タワーの高さと同じ、全長三百三十三メートルの船体後部の船橋(ブリッジ)では、日本人の航海士とフィリピン人の操舵(そうだ)手の二人が四時間交代で監視についていたが、一体何が起きたのか分からなかった。
ホルムズ海峡は決して広くはないが、座礁するような場所でもなく、周囲の船とぶつかった様子もない。レーダースコープを見ても、特に不審な反応はなかった。
「どうしたんだ。おかしいぞ。エンジンを止めて、調べないと」
二人は慎重に停船手順を踏みながら、音と振動の原因を調べ始めた。船長歴七年のベテラン、阿部伸一船長らも駆けつけた。
ごう音から三十五分後、無線機に
「こちらは潜水艦だが、衝突したようだ。何か緊急の手助けは必要か」と呼び出しがあったが、この時点では詳しいことが分からない。
「調査中だ」とだけ答えた。
午後十一時半になって、空のはずなのに、左後部にある姿勢制御用の第五バラストタンクに海水が入っていることが判明。約四千トンが浸水したが、排水ポンプを作動させると船の姿勢は安定した。
東京の船舶管理会社に「何かにぶつかり、一部で浸水を確認した。損傷を調査している。潜水艦から衝突したらしいと無線連絡が来ている」と一報を入れた。
その五分後、さきほどの潜水艦が再度、救援の要不要を尋ねてきたため、
「緊急のアシストは不要だが、そちらの艦名と所属は?」と問いかけると、
「答えられない」と回答を拒否された。
潜水艦との交信はこれが最後になった。
船尾から約七十メートル前方の左舷船底に幅一メートル、長さ五メートルのへこみ、付近には幅十センチ、長さ三十五センチの穴−。アラブ首長国連邦(UAE)のハウルファッカン港でダイバーが船底を調べ、明らかになった損傷だ。
【米潜水艦が潜行中の事故であれば、「最上川」に避けるすべはなく、注意義務は潜水艦側にある。】
川崎汽船の担当者は「事故原因の調査はまさにこれから。責任についても国土交通省と相談していく」と、損害賠償については慎重にコメントする。
ただ、正月早々の米原潜がらみの事故に、こう悲鳴を上げた。
「定置網や軍事演習など航海の支障になりそうな情報があれば、随時船には通報してきた。船に(海中用の)ソナーは装備していない。米軍の艦船がどう展開しているかなんて知りようがないですよ」
広い海での潜水艦との衝突事故。「えひめ丸」事故の際も、その“偶然性”が取りざたされたが、今回の事故の背景には何があるのか。
ホルムズ海峡は幅約四十−五十キロ程度。海運会社で組織する日本船主協会によれば、一般の商船が航行できる深さがあるのは幅十キロくらい。そこに、各国のタンカーや貨物船、軍艦が集中する。
【この海峡は世界の石油供給量の40%が通過するとされる。日本のエネルギー安全保障上も重要な“海”だ。】
中東調査会の中島勇研究員は「日本がイランやUAE、サウジなどのペルシャ湾岸国から輸入する石油は、ほとんどがこの海峡を通る。いったん事があれば、日本で明日からガソリンが値上がりするような場所だ」と解説する。
日本船主協会の担当者も「三〇万トン級タンカーでざっと七百隻分の原油が、ホルムズ海峡を通って中東から日本に輸入されている。
日本のタンカーだけで一日二隻は通る計算になる」と明かす。
ごう音2度、震える船体
ハワイ沖で高校実習船「えひめ丸」が米原潜に衝突され九人が死亡した事故からまもなく六年。
今度は【アラビア海で日本船籍タンカーと米原潜が衝突する事故】が発生した。
昨年十一月には海自潜水艦とケミカルタンカーがぶつかったばかりだが、“悪夢”の再来になりかねなかった事故の背景にあるものとは。
グワーン、グワーン。八日午後十時四十五分(日本時間九日午前四時十五分)ごろ、静かな海面を十数ノット(時速約二十数キロ)で航行していた川崎汽船のタンカー「最上川」で突然、二回の大きな音がし、日本最大級の約三〇万トンもある巨大な船体がブルブル震えた。
前日夜、ペルシャ湾に面したサウジアラビアの主要な原油積み出し港ラスタヌラ港で原油を満載し出港。
海峡が最も狭まった突端部を回り終え、後はオマーン湾、アラビア海を抜けてシンガポールに向けて順調に航海を続けるはずだった。
■レーダーにも不審反応なし
東京タワーの高さと同じ、全長三百三十三メートルの船体後部の船橋(ブリッジ)では、日本人の航海士とフィリピン人の操舵(そうだ)手の二人が四時間交代で監視についていたが、一体何が起きたのか分からなかった。
ホルムズ海峡は決して広くはないが、座礁するような場所でもなく、周囲の船とぶつかった様子もない。レーダースコープを見ても、特に不審な反応はなかった。
「どうしたんだ。おかしいぞ。エンジンを止めて、調べないと」
二人は慎重に停船手順を踏みながら、音と振動の原因を調べ始めた。船長歴七年のベテラン、阿部伸一船長らも駆けつけた。
ごう音から三十五分後、無線機に
「こちらは潜水艦だが、衝突したようだ。何か緊急の手助けは必要か」と呼び出しがあったが、この時点では詳しいことが分からない。
「調査中だ」とだけ答えた。
午後十一時半になって、空のはずなのに、左後部にある姿勢制御用の第五バラストタンクに海水が入っていることが判明。約四千トンが浸水したが、排水ポンプを作動させると船の姿勢は安定した。
東京の船舶管理会社に「何かにぶつかり、一部で浸水を確認した。損傷を調査している。潜水艦から衝突したらしいと無線連絡が来ている」と一報を入れた。
その五分後、さきほどの潜水艦が再度、救援の要不要を尋ねてきたため、
「緊急のアシストは不要だが、そちらの艦名と所属は?」と問いかけると、
「答えられない」と回答を拒否された。
潜水艦との交信はこれが最後になった。
船尾から約七十メートル前方の左舷船底に幅一メートル、長さ五メートルのへこみ、付近には幅十センチ、長さ三十五センチの穴−。アラブ首長国連邦(UAE)のハウルファッカン港でダイバーが船底を調べ、明らかになった損傷だ。
【米潜水艦が潜行中の事故であれば、「最上川」に避けるすべはなく、注意義務は潜水艦側にある。】
川崎汽船の担当者は「事故原因の調査はまさにこれから。責任についても国土交通省と相談していく」と、損害賠償については慎重にコメントする。
ただ、正月早々の米原潜がらみの事故に、こう悲鳴を上げた。
「定置網や軍事演習など航海の支障になりそうな情報があれば、随時船には通報してきた。船に(海中用の)ソナーは装備していない。米軍の艦船がどう展開しているかなんて知りようがないですよ」
広い海での潜水艦との衝突事故。「えひめ丸」事故の際も、その“偶然性”が取りざたされたが、今回の事故の背景には何があるのか。
ホルムズ海峡は幅約四十−五十キロ程度。海運会社で組織する日本船主協会によれば、一般の商船が航行できる深さがあるのは幅十キロくらい。そこに、各国のタンカーや貨物船、軍艦が集中する。
【この海峡は世界の石油供給量の40%が通過するとされる。日本のエネルギー安全保障上も重要な“海”だ。】
中東調査会の中島勇研究員は「日本がイランやUAE、サウジなどのペルシャ湾岸国から輸入する石油は、ほとんどがこの海峡を通る。いったん事があれば、日本で明日からガソリンが値上がりするような場所だ」と解説する。
日本船主協会の担当者も「三〇万トン級タンカーでざっと七百隻分の原油が、ホルムズ海峡を通って中東から日本に輸入されている。
日本のタンカーだけで一日二隻は通る計算になる」と明かす。
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