国際機構加盟国の票配分方式の種類
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2005/05/31 10:13 投稿番号: [1593 / 1657]
おはようございます、スカイさん。
>もともと拒否権を設定してるということは
>多数決を否定してるのが前提でしょ?>そこで多数決の論理を採用するのは矛盾しないかい?
多数決制といってもやり方は一つのみというわけではないんですよ。国際機構の加盟国への票配分方式は、大きく分けると2種類ありますから。
一つは「一国一票制」です。
一国一票制は、各加盟国の経済力や人口、面積などとは無関係に、どの加盟国にも等しく一票ずつ配分するもので、国連をはじめとする多くの国際機構はこの方式をとりますね。
一国一票制の問題点は、スカイさんも以前指摘していましたが、「多数の専制」を可能にするという点です。
つまり、数では圧倒的に多い途上国が連帯し票を投じることで、途上国に有利な結果を導き出し、数では少ない先進国の意思を無視できるという状況をつくり出すことができるということですね。国連総会という場はまさに、一国一票という配分方式に基づく単純多数決制により、途上国が数の論理で先進国を押し切ることができる場であると言えます。
そういえばどこぞやのトピで、まさに単純多数決制の欠点と失敗を端的に証明してくれている投票を行っているところがありましたが(笑)。ん、あれは必ずしも一人が一票を投じているわけではないから単純多数決とは違うのか?どうでもいい蛇足ですが。
もう一つは「加重票決制」です。
加重票決制は、主にある国際機構への財政的貢献度を基準に票配分するものです。
この票配分方式は、例えばIMF(国際通貨基金)やIBRD(世界銀行)などの金融関連の国際機構で採用されています。
例えばIMFであれば、基本票としてすべての加盟国に250票与えられていることに加え、さらに出資額に応じて加重票が割り当てられるということになっています。確か10万SDRごとに一票が与えられるという換算になっていると記憶していますが。
また、現在フランスの国民投票で憲法の批准が拒否され佳境にあるEUも、加重票決制を採用しています。
EUの理事会における表決は、一国一票制に基づく単純多数決(加盟国の過半数)に加え、重要な問題については全会一致か特定多数決で決定することになっています。
加重票決制を取っているのは特定多数決を行う場合で、最高で独仏伊英が10票、最低でルクセンブルクの2票と、各国の経済力や人口などに応じて票配分が異なっています。
EUの理事会構成国15カ国の持ち票は総計で87票ですが、EC委員会からの提案を採択する場合はそのうち65票の賛成、その他の案件の場合は、少なくとも10各国の賛成を含む62票の賛成が必要であるということになっています。
これですと、国力に反映した票が配分され、表決における国の意思の反映の仕方の差別化が図られている一方で、最高の10票を与えられている4カ国だけがまとまっても、意思の押し付けができない仕組みになっており、EUは、複雑ではありますが、だいぶ洗練された多数決制を備えた機構であるといえます。
途上国の意思を反映する場として、単純多数決制でやる総会があってもいいですが、国連安保理では、加重票制を採用してはどうだろうかと思うことがあります。
理想を言えばP5の拒否権は廃止し、代わりに加重票決制を採用する。
そうすれば、国連の活動への人的・財政的貢献度や国力に応じ票が配分されることになるわけですから、分担金を払うモチベーションも高まるでしょうし、国連改革についても、加盟国の中でも先進国が、もっと意欲的にアイデアを出すのではないかとも思うのです。
これにて仕事に戻りますので、他の論点についてはまた後ほど。
>もともと拒否権を設定してるということは
>多数決を否定してるのが前提でしょ?>そこで多数決の論理を採用するのは矛盾しないかい?
多数決制といってもやり方は一つのみというわけではないんですよ。国際機構の加盟国への票配分方式は、大きく分けると2種類ありますから。
一つは「一国一票制」です。
一国一票制は、各加盟国の経済力や人口、面積などとは無関係に、どの加盟国にも等しく一票ずつ配分するもので、国連をはじめとする多くの国際機構はこの方式をとりますね。
一国一票制の問題点は、スカイさんも以前指摘していましたが、「多数の専制」を可能にするという点です。
つまり、数では圧倒的に多い途上国が連帯し票を投じることで、途上国に有利な結果を導き出し、数では少ない先進国の意思を無視できるという状況をつくり出すことができるということですね。国連総会という場はまさに、一国一票という配分方式に基づく単純多数決制により、途上国が数の論理で先進国を押し切ることができる場であると言えます。
そういえばどこぞやのトピで、まさに単純多数決制の欠点と失敗を端的に証明してくれている投票を行っているところがありましたが(笑)。ん、あれは必ずしも一人が一票を投じているわけではないから単純多数決とは違うのか?どうでもいい蛇足ですが。
もう一つは「加重票決制」です。
加重票決制は、主にある国際機構への財政的貢献度を基準に票配分するものです。
この票配分方式は、例えばIMF(国際通貨基金)やIBRD(世界銀行)などの金融関連の国際機構で採用されています。
例えばIMFであれば、基本票としてすべての加盟国に250票与えられていることに加え、さらに出資額に応じて加重票が割り当てられるということになっています。確か10万SDRごとに一票が与えられるという換算になっていると記憶していますが。
また、現在フランスの国民投票で憲法の批准が拒否され佳境にあるEUも、加重票決制を採用しています。
EUの理事会における表決は、一国一票制に基づく単純多数決(加盟国の過半数)に加え、重要な問題については全会一致か特定多数決で決定することになっています。
加重票決制を取っているのは特定多数決を行う場合で、最高で独仏伊英が10票、最低でルクセンブルクの2票と、各国の経済力や人口などに応じて票配分が異なっています。
EUの理事会構成国15カ国の持ち票は総計で87票ですが、EC委員会からの提案を採択する場合はそのうち65票の賛成、その他の案件の場合は、少なくとも10各国の賛成を含む62票の賛成が必要であるということになっています。
これですと、国力に反映した票が配分され、表決における国の意思の反映の仕方の差別化が図られている一方で、最高の10票を与えられている4カ国だけがまとまっても、意思の押し付けができない仕組みになっており、EUは、複雑ではありますが、だいぶ洗練された多数決制を備えた機構であるといえます。
途上国の意思を反映する場として、単純多数決制でやる総会があってもいいですが、国連安保理では、加重票制を採用してはどうだろうかと思うことがあります。
理想を言えばP5の拒否権は廃止し、代わりに加重票決制を採用する。
そうすれば、国連の活動への人的・財政的貢献度や国力に応じ票が配分されることになるわけですから、分担金を払うモチベーションも高まるでしょうし、国連改革についても、加盟国の中でも先進国が、もっと意欲的にアイデアを出すのではないかとも思うのです。
これにて仕事に戻りますので、他の論点についてはまた後ほど。
これは メッセージ 1584 (sky_hyper_storm さん)への返信です.
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