「チェチェンの呪縛」横村出(岩波書店)①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2005/08/03 04:13 投稿番号: [4768 / 5091]
『対テロ戦争』の名の下に一般市民への凄惨な掃討作戦が続く
チェチェンの隣国イングーシ共和国の養豚場にビニールシートを張っただけの
チェチェン難民キャンプでは
「毎晩、夜の10時すぎに照明弾を何発も打ち上げる。それが、略奪の合図だ。
ロシア兵は、難民キャンプを「捜索」と称して、援助団体から配給された
わずかなソーセージや蜂蜜を押収していく」
「ロシア軍は、いつだって武装勢力をわざと見逃している。
犠牲になるのは村人で、武装勢力はまんまと逃げおおせるのだ。
村人の多くはロシア軍と武装勢力の両方を恐れて、なすがままになっていた」
「ロシア軍は掃討作戦と称してわざと武装勢力の一部を見逃して、市民を拘束し
て金や財産を巻き上げようとする。さらに、ロシア政府の予算で支出される
「復興資金」の一角は、チェチェンの有力者から武装勢力へも流れる」
21世紀現代でもコサックは極東からカフカスまで軍団組織を維持している。
「コサックには伝統的な騎士道を重んじる古風な所があり、ロシア軍のように
無関係な市民の拷問や子供にまで手をかけるようなまねは、憎み、軽蔑する」
コサックの隊長は言う
「モスクワはチェチェン人をわかっちゃいない。女や子供まで標的にしては
いけない。誇りを踏みにじれば血の復讐に転じる。犠牲になるのは市民で、
政府は痛くもかゆくもない」
チェチェン武装勢力と行動を共にしたこともあるジャーナリストの常岡浩介氏は
「アフガニスタン内戦、パレスチナのインティファーダ、イラク戦争などを現場
取材してきたが、チェチェンの戦闘を見た後では、これらは戦争というよりも
スポーツか何かのゲームのように見えてしまう。それほど桁外れにチェチェン
の戦争は惨たらしく、想像を絶している」と述べている。
そうなのだろうと思う。
一つの要因として、ジャーナリズムの眼ということがあると思う。
他の紛争地ではジャーナリストが入り込んで、報道する。
しかし、チェチェンでは、報道がほとんど不可能だ。
特に外国人ジャーナリストは自由には入国すらできず、軍の同行取材等、
「見せてもよい部分」への取材しかできない。
ロシア人ジャーナリストは、アンナ・ポリトコフスカヤやアンドレイ・
バビツキー氏のように、ごく数人が文字通り命がけで報道してくれている。
ソ連崩壊後のロシアでは百人以上のロシア人ジャーナリストが殺害されている。
アルハノフ現大統領も数千人の市民が情報機関や警察に連行されたまま
所在がわからなくなっていることを認めている。
ロシアは、2004年に戦争で家が全壊した家族への補償金132億ルーブルを
拠出している。一世帯当たり35万ルーブル。この補償金に群がる人々。
地元自治体では役人が補償金を給付する条件に賄賂をたかり、横領も横行する。
建築業者は法外な建築費をふっかけ、大工は建材を横流しする。
上から下まで、腐りきった社会だ。
そうさせているのは、現在の『汚い戦争』だ。
「戦争の参加者は、ロシアも、チェチェン武装勢力も、イスラム原理主義者も、
みんなが得をしている。すべてを失うのは市民だけだ」
リトアニアの将校は言う。
「いつでも殺せたのにそうしなかっただけ。マスハドフもバサエフもそうだが、
都合のよい時期まで生かしておくのさ。アメリカがオサマ・ビンラディンを
まだ生かしておくのと同じじゃないか」
チェチェンの隣国イングーシ共和国の養豚場にビニールシートを張っただけの
チェチェン難民キャンプでは
「毎晩、夜の10時すぎに照明弾を何発も打ち上げる。それが、略奪の合図だ。
ロシア兵は、難民キャンプを「捜索」と称して、援助団体から配給された
わずかなソーセージや蜂蜜を押収していく」
「ロシア軍は、いつだって武装勢力をわざと見逃している。
犠牲になるのは村人で、武装勢力はまんまと逃げおおせるのだ。
村人の多くはロシア軍と武装勢力の両方を恐れて、なすがままになっていた」
「ロシア軍は掃討作戦と称してわざと武装勢力の一部を見逃して、市民を拘束し
て金や財産を巻き上げようとする。さらに、ロシア政府の予算で支出される
「復興資金」の一角は、チェチェンの有力者から武装勢力へも流れる」
21世紀現代でもコサックは極東からカフカスまで軍団組織を維持している。
「コサックには伝統的な騎士道を重んじる古風な所があり、ロシア軍のように
無関係な市民の拷問や子供にまで手をかけるようなまねは、憎み、軽蔑する」
コサックの隊長は言う
「モスクワはチェチェン人をわかっちゃいない。女や子供まで標的にしては
いけない。誇りを踏みにじれば血の復讐に転じる。犠牲になるのは市民で、
政府は痛くもかゆくもない」
チェチェン武装勢力と行動を共にしたこともあるジャーナリストの常岡浩介氏は
「アフガニスタン内戦、パレスチナのインティファーダ、イラク戦争などを現場
取材してきたが、チェチェンの戦闘を見た後では、これらは戦争というよりも
スポーツか何かのゲームのように見えてしまう。それほど桁外れにチェチェン
の戦争は惨たらしく、想像を絶している」と述べている。
そうなのだろうと思う。
一つの要因として、ジャーナリズムの眼ということがあると思う。
他の紛争地ではジャーナリストが入り込んで、報道する。
しかし、チェチェンでは、報道がほとんど不可能だ。
特に外国人ジャーナリストは自由には入国すらできず、軍の同行取材等、
「見せてもよい部分」への取材しかできない。
ロシア人ジャーナリストは、アンナ・ポリトコフスカヤやアンドレイ・
バビツキー氏のように、ごく数人が文字通り命がけで報道してくれている。
ソ連崩壊後のロシアでは百人以上のロシア人ジャーナリストが殺害されている。
アルハノフ現大統領も数千人の市民が情報機関や警察に連行されたまま
所在がわからなくなっていることを認めている。
ロシアは、2004年に戦争で家が全壊した家族への補償金132億ルーブルを
拠出している。一世帯当たり35万ルーブル。この補償金に群がる人々。
地元自治体では役人が補償金を給付する条件に賄賂をたかり、横領も横行する。
建築業者は法外な建築費をふっかけ、大工は建材を横流しする。
上から下まで、腐りきった社会だ。
そうさせているのは、現在の『汚い戦争』だ。
「戦争の参加者は、ロシアも、チェチェン武装勢力も、イスラム原理主義者も、
みんなが得をしている。すべてを失うのは市民だけだ」
リトアニアの将校は言う。
「いつでも殺せたのにそうしなかっただけ。マスハドフもバサエフもそうだが、
都合のよい時期まで生かしておくのさ。アメリカがオサマ・ビンラディンを
まだ生かしておくのと同じじゃないか」
これは メッセージ 4042 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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