イラク戦争

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「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ②

投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2005/07/08 02:13 投稿番号: [4734 / 5091]
「人生そのものが変わっちまって、前と同じに見えるのは外側だけ。
中身はまるでメカニズムが壊れたみたいだ。
見慣れたものだって、中身はどうなってるんだかわかったものじゃない。
見慣れたものの表面を剥がすと、目に見えないよそよそしいものが隠れている」

社会的諸関係が変わったのだ。
共産党独裁体制から、資本の独裁体制へと。
人類史上初めての「社会主義」から資本主義への退行。
資本の原始的蓄積の醜悪な再現。
私的所有という陣取りゲーム。
ただしそれは必ずしも一回限りとは限らないのがロシア的特殊性のようだ。

「社会主義」体制から資本主義への激変。
社会の上から下まで激動の時代だ。
極少数の者は成り上がっていく。
しかし、多くの弱者は貧困へと叩き落されていく。
ソ連時代に戻りたいとは決して思わない。
しかし、ソ連時代は、体制に反逆しない限り、弱者は最低限の生活は保障されて
いた。
まるで、動物園のペンギンのミーシャのように。
そして、ペンギンのミーシャは、動物園の檻からは自由になった。
しかし、その「自由」な社会では、ペンギンのミーシャは生きていけなかった。

「無鉄砲な理想主義者は、階級ごと死滅したんだ。
残ったのは、無鉄砲な現実主義者ばかり」

「たぶん今の時代、自分の居場所を見つけて陣取るだけでも
たいしたことなんだろう」

「どういう状態を「正常」と呼ぶかは、時代が変われば違ってくる。
以前は恐ろしいと思われていたことが、今では普通になっている。
つまり、人は余計な心配をしなくていいよう、以前恐ろしいと思ったことも
「正常」だと考えて生活をするようになるのだ。大事なのは生き残るということ。
どんなことがあっても生きていくということだ」

「悪はすぐそば、すぐ近くに存在しているが、彼個人やその小さな世界を侵すことはない」

  唯一の警察官の友人の死。死後骨壷だけが送られてくる。
ソ連時代が良かったという訳では決してない。
「シルバーのリンカーン」に象徴される勝ち組。
「もしアパートをくれるなら三ヵ月命を延ばしてやる」と言われる老人に代表される負け組。


  ウクライナの「オレンジ革命」
  かつて、ソ連圏が「革命の輸出を行っている」と非難してきた米国は、
今や、公然と「民主主義革命の輸出」を行っている。
実は半年前から綿密な計画を立てていた。
「私達は市民が結束して抗議行動を行うように大規模な集会やテント村の設置
  などの準備を周到に進めていました」(野党陣営選挙参謀ポロシェンコ氏)
活動を支えていたのはアメリカのNGOズナーユだ。
USAID(アメリカ国際開発庁)キエフ事務所は1992年開設。
この二年間に約45億円の資金援助を行う。
アメリカ民主主義基金NEDによる『民主主義革命の輸出』
「ウクライナでは、グルジア等の周りの国から活動家が手助けに来ました」
「グルジアの政権交代を支えたのは、セルビアの活動家達でした」

今回の選挙はウクライナの政権エリート内部での権力争いという側面と、
腐敗したクチマ政権に対する体制変革の下からの動きというウクライナ内部の
政治対立の構図であったものを、西か東かという外交的な選択の構図に変えて
しまった。

民主化支援は、レジューム・チェンジの為の内政攪乱工作と紙一重だ。
民主化支援に普遍的な価値があるという主張の一方で、時の米政権の意向に
よって、ダブルスタンダードをつくるという現実がある。
民主主義を育む土壌や社会システムをつくるという神聖な国際支援が、
果たして米政権にとって都合の良い政治グループや個人を台頭させるという
政治工作行為とどれだけ一線を画するか。
民主化支援の国際ネットワークを強化するアイデアに反対する理由は全くない。
しかし、超大国の権益が、弱い国家の民主化プロセスを翻弄する、これに細心の
注意を払わなければならない。
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