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「労働者たちの企業再生」アルゼンチン③

投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2005/02/05 05:30 投稿番号: [4560 / 5091]
  カーロさんが最初に工場再生に乗り出したのは、今から5年前。
倒産した鉄鋼工場の従業員達から相談を持ちかけられました。
裁判所に接収された工場設備を、自分達が使用することはできないかというもの
でした。
カーロさんが注目したのは憲法に定められた労働者の働く権利です。
その基本的な人権をタテに、カーロさんは大胆にも新しい法案作りに乗り出した
のです。
「倒産した企業に対する法律をよく読んでみると、さまざまな問題があることが
  わかった。相談を受けた工員たちに私はこう言ったのです。解決策は新しい
  法律を作ることだってね。『法律を変える?』って、みんなは驚いていた。
  しかしそれ以外に解決法はなかったんだ」

  自らその草稿を書き上げたカーロさんは、地元の政治家に後押しを頼み、数ヵ月の内に、ブエノスアイレスの地方議会でこれを成立させます。その条例がカーロさんの活動の原点です。カーロさんはこれまでに百社以上の再生を手がけてきました。今や全国に広がったこの活動は、五千人もの雇用機会を創り出しています。

「カーロ弁護士は企業再生のけん引力です。従業員を主体とした新体制を組織し
  それを合法化するために法律を整備しました。カーロ氏は間違いなくこの分野
  の先駆者です」(ゴンザレス判事)

  また一つカーロさんの案件が発生しました。
ブエノスアイレスのガソリンスタンドです。
経営が傾き、給料の不払いが半年にわたって続いていました。
この日、カーロさんは、従業員を激励する為、既に再生した工場の代表者達を
伴って、このガソリンスタンドを訪ねました。この経営を受け継ぐ為に、今何を
すればいいのか、カーロさんは既に従業員による企業再生の道を探り始めていま
した。
「みなさんがこの仕事を続けるための手段はストライキしかありません
ガソリンスタンドの従業員に他の協同組合からのカンパが手渡されました。
再生に成功した企業が、後に続く企業に、救いの手を差し伸べよう、
そんな連帯意識がアルゼンチンの労働者の中に芽生えてきています。
「とても感謝しています。しばらく給料が支払われていないので、
  胸がいっぱいで言葉になりません」

「すべての企業を動かすのは「利益」です。それが市場の原理です。
  でも共同組合の原動力は「団結と連帯」です。
  働く者が平等に扱われる、そんな制度もあり得るのだと、
  今は自信を持って言い切ることができます」

  私達には働く権利がある、そんな社会の原点に立って、
アルゼンチンの労働者達の立場を主張するカーロ弁護士の闘いは続きます。
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